User Guide --HP ProtectTools --Windows Vista and Windows XP (June 2008)
その他のセキュリティ対策
セキュリティの役割の割り当て
コンピュータのセキュリティを(特に、大きな組織で)管理する上では、責任および権限をさまざま
な管理者やユーザに割り当てることが重要な作業の 1 つです。
注記: 小さな組織や個人で使用する場合などは、一人の人がすべての役割を受け持つこともできま
す。
HP ProtectTools では、セキュリティの責任および権限を以下のように分けられます。
●
セキュリティ統括責任者:企業またはネットワークのセキュリティ レベルを定義し、Java™
Cards、指紋認証システム、USB トークンなど、配備するセキュリティ機能を決定します。
注記: HP ProtectTools の機能の多くは、セキュリティ統括責任者が HP と協力してカスタマ
イズできます。詳しくは、HP の Web サイト
http://www.hp.com/jp/を参照してください。
●
IT 管理者:セキュリティ統括責任者によって定義されたセキュリティ機能を適用し、管理しま
す。また、一部の機能を有効または無効にできます。たとえば、セキュリティ統括責任者が Java
Card の配備を決定した場合、IT 管理者は Java Card の BIOS セキュリティ モードを有効にする
ことができます。
●
ユーザ:セキュリティ機能を使用します。たとえば、セキュリティ統括責任者および IT 管理者
がシステムで Java Card を有効にしている場合、ユーザは Java Card の PIN を設定し、そのカー
ドを認証に使用できます。
HP ProtectTools のパスワードの管理
HP ProtectTools セキュリティ マネージャの機能のほとんどは、パスワードによってセキュリティ保
護されています。以下の表に、よく使用されるパスワード、そのパスワードが設定されるソフトウェ
ア モジュール、およびパスワード機能の一覧を示します。
この表には、IT 管理者のみが設定して使用するパスワードも示されています。その他のすべてのパス
ワードは、一般のユーザまたは管理者が設定できます。
HP ProtectTools のパスワード 設定する HP ProtectTools
モジュール
機能
Credential Manager のログオン
パスワード
Credential Manager
このパスワードには、以下の 2 つのオプショ
ンがあります
●
Windows にログオンした後、
Credential Manager にアクセスするた
めの別のログオンで使用できます
●
Windows ログオン プロセスの代わり
に使用し、Windows と Credential
Manager に同時にアクセスできます
Credential Manager リカバリ
ファイルのパスワード
Credential Manager、IT 管
理者が設定
Credential Manager リカバリ ファイルへの
アクセスを保護します
基本ユーザ キーのパスワード
注記: 内蔵セキュリティ パス
ワードとも呼ばれます
Embedded Security
安全な電子メール、ファイル、およびフォ
ルダの暗号化など Embedded Security 機能
へのアクセスに使用します。電源投入時認
証に使用すると、コンピュータの起動時や
再起動時、またはハイバネーションからの
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第 1 章 セキュリティの概要