User Manual
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536 モノラル / N
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534 デュアルモノラルアンプ/ 取扱説明書
№536モノラルアンプまたは№534デュアルモノラルアンプをお買い上げ
いただきありがとうございます。1972年以来、Mark Levinson®は音楽の純
度を他のすべてに優先するという基本理念の下、妥協なきサウンドの芸術
に専心してまいりました。従来にはないやり方でこの目標を達成するため、
マークレビンソン のエンジニアは社内のアーカイブを丹念に磨き上げ、卓
越した大電流および素晴らしい開ループ直線性を特徴とする、独自の最新
かつ使いやすいアンプを開発する究極の目標に力を注ぎました。その結
果、マークレビンソン№536モノラルアンプ、№534デュアルモノラルアン
プが誕生しました。こうした完全に独立したアンプは、どんなスピーカーで
も全く苦労なく使いこなすことができ、非の打ちどころのないイメージング、
音楽性、開放性を存分に発揮します。
哲学
完璧なアンプを追求することは、ハイエンド・オーディオの世界では非常
に一般的なテーマです。最新のテクノロジーが新たなアプローチをもた
らす一方で、過去を振り返ることで未来へのインスピレーションを得るこ
とができます。伝統や旧来のアンプデザインにヒントを得ながら、現代の
テクノロジーを新たに採用していく。こうしたスピリットを大切にしながら
当社はアンプを開発してきました。完全に独立した直結型シグナルパス、
高度な直線性と低フィードバック設計、そしてAクラスの電圧ゲインとドラ
イブステージに、イーサネット、RS-232、USBという最新のシステム統合性
能を搭載してモニタリングやネットワーク制御を可能にしています。
設計の基本原則
マークレビンソン の中心的な設計原則は、高い開ループ直線性と卓越し
た高バイアス電流です。アンプ回路は本質的に高性能を発揮する設計と
なっているため、極めて低いひずみや非常に広い帯域幅を達成するため
に僅かなフィードバックしか必要としません。非常に高いバイアス電流の
採用により、広い帯域幅と卓越した直線性を実現しています。寄生容量効
果に影響を殆ど受けないこれらのアンプでは、自由なアジリティで電圧
を変化させることが可能です。こうした設計原則は マークレビンソン の
アンプの特質となっています。つまり、負荷レベルや聴取レベルに関わら
ず、全ての周波数レンジにわたってエフォートレスで、高い開放性や完璧
な円滑性を実現しています。
コン ポ ー ネント
マークレビンソン は、エンジニアリングの芸術および科学の両面に誇り
を持っています。そのため、技術的なメリットが確保できるかどうかだけ
でなく高い音響性能を発揮するという視点からコンポーネントを選択し
ています。
№ 536 モノラルアンプには、1つの出力部に (合計で24個) 12の独立した
15A、260V、200W TO-264 バイポーラ出力トランジスタがあり、さらに1出
力部当り12の個別の230V、70MHzTO-220バイポーラドライバトランジ
スタがあります(各出力トランジスタに1つ、合計で24個)。電源には、1つ
の出力部に8つの独立した高速、40A、250V TO-220 ショットキー整流器
(合計16個)、さらに、1つの出力部に18個のフィルタキャパシタ (合計36個)
があり、総計169,200マイクロファラドのストレージ容量を持っています。
№ 534 デュアル・モノラルアンプには、1つのチャンネルに (合計で24個)
12の独立した 15A、260V、200W TO-264 バイポーラ出力トランジスタ
があり、さらに1チャンネル当り 12の個別の 230V、70MHz TO-220 バイ
ポーラドライバトランジスタがあります(各出力トランジスタに1つ、合計
で12個)。電源には、1つのチャンネルに8つの独立した高速、40A、250V
TO-220ショットキー整流器(合計16個)、さらに、1つのチャンネルに18個
のフィルタキャパシタ (合計36個) があり、総計118,800マイクロファラド
のストレージ容量を持っています。
また、1,800VAおよび1,900VAの合計連続出力格付けをそれぞれ受けた、
カスタムデザインの低ノイズトロイダルトランスフォーマーには、各出力
部に対して別々の二次巻線を備えていることも本アンプの特徴です。この
出力部および電力供給コンポーネントは、比類のない性能と信頼性を提
供するために規定を上回る装備となっています。出力部には、マッチドペ
ア、低ノイズ、高ゲイン、デュアルJFET入力トランジスタが含まれており、そ
れがダブルカスコード構成でバイポーラトランジスタに接続されます。こ
のデバイス構成によって、本質的に低ひずみと広帯域幅、さらに大信号電
圧へエフォートレスに振れる能力を実現しています。このクラスA回路は
独立したTO-126バイポーラ・プリドライバトランジスタを使用しており、
非常に大きな出力部で正確に動作します。
特長
• クラスABデザイン定格:
A. № 536: 400ワットを8オームへ、および、800ワットを4
オームへ
B. № 534: チャンネル当り250ワットを8オームへ、および、
チャンネル当り500ワットを4オームへ
• 完全に独立したシグナルパス、インプットからアウトプットへ
• 低ひずみと広帯域幅のための高い直線性、低フィードバック設
計
• 電圧ゲインとドライバー段はクラスAで動作
• 直結:シグナルパス内にキャパシター使用なし
• カスタムデザインの低ノイズトロイダルトランスフォーマー
• 低ノイズを実現する大電流線形電力供給、高速独立型ショット
キー整流器および複数並列フィルタキャパシタ
• ミラーをイメージした対照的なデザイン
• 標準およびバイワイアリング接続のためのチャンネル当り4つ
のスピーカー端子とハリケーンターミナル
• システム制御:イーサネット、RS-232、IR入力、12V トリガ入力・
出力、USB
特殊設計の特長
特殊設計の特長