User Manual
表示方式と小数部桁数の指定
この電卓では、4種類の表示方式で計算結果を表示する
ことができます。表示方式がFIX,SCl,ENGのときは0か
ら9までの間で小数部の桁数を指定(TAB)できます。指
定後は、その桁数に丸められて表示されます。
100000
÷
3=
[
浮動小数点
] 100000 3 33333.33333
→
[固定小数点(FlX)]
33333.33333
[TABを2に指定]
2 33333.33
→
[指数(SCl)]
3.33 10
04
→
[工学的指数(ENG)]
33.33 10
03
→
[浮動小数点]
33333.33333
●
浮動小数点方式で計算を行っても求めた結果が以下
の範囲を超えた場合は、指数方式を用いて結果が表
示されます:
0.000000001≦
l
l
≦9999999999
角度単位指定
この電卓では、次の3つの角度単位を指定できます。
一般計算
●
を押すと一般モードが選択できま
す。
●
各計算のキー操作については、操作例シートを参照
してください。
●
計算を行う前に を押して表示をクリアしてくだ
さい。
●
例題を行う場合、画面にFlX,SCI,またはENGのシン
ボルが点灯しているときは、特に指示がある場合を
除いて、 を押してシンボルを消してくだ
さい。
加減乗除算/定数計算 (2)(3)
●
や の直前にくる の操作は省略するこ
とができます。
●
定数計算の加算では、加数が定数になります。減算
や除算も同様に減数や除数が定数になります。乗算
では、被乗数が定数になります。
●
定数計算を行ったあと、定数はKとして表示されま
す。
関数計算 (4)
●
各計算のキー操作については、操作例シートを参照
してください。
●
計算の前に角度の単位を指定してください。
●
逆三角関数の結果は、次の範囲で表示されます:
乱数
を押すと、有効桁数3桁の乱数(疑似乱
数)を発生させることができます。続いて乱数を発生さ
せたい場合は、 を押します。
●
乱数はYメモリーを使用し、その値をもとに次の乱数
を発生させます(疑似乱数列)。
角度単位換算 (5)
を押すたびに、角度単位が変わり、表示され
ている数値を指定された角度単位に換算します。
メモリー計算 (6)
この電卓には、一時記憶メモリーが6本(A〜D,X,Y)、
独立メモリー(M)とラストアンサーメモリー(ANS)がそ
れぞれ1本ずつあります。一時記憶メモリーと独立メモ
リーは一般モードでのみ使用することができます。
[一時記憶メモリー(A〜D,X,Y)]
記憶した数値は数値としてだけでなく、変数として呼び
出すことができます。
●
変数として使用することで、計算精度が上がりま
す。
例) 1 3 (0.3333…をYに記憶)
3
0.9999999990.999999999
0.9999999990.999999999
0.999999999
3
1.1.
1.1.
1.
[独立メモリー(M)]
一時記憶メモリーの機能に加え、記憶済みの数値に新た
な数値を加算したり減算したりすることができます。
独立メモリー(M)をクリアするには、
を押してください。
[ラストアンサーメモリー(ANS)]
などの演算終了命令により得られた計算結果を記
憶します。
ご注意:
下記の関数は、演算結果をXまたはYメモリーに自動的
に記憶します。このため、これらの関数を使用する場合
は、XまたはYメモリーに注意してください。
●
乱数…・……………Yメモリー
●
→rθ、→xy………X,Yメモリー
モード選択を行うと、同じモードを選択した場合でも、
一時記憶メモリーとラストアンサーメモリーは消去され
ます。
連続計算 (7)
この電卓は、計算結果を次の計算で使用することができ
ます。例えば、 や を押すことで、
計算を行うことができます。
複数の命令を入力した後では連続計算を行えません。
分数計算 (8)
この電卓は、分数を使用した加減乗除算、関数計算、お
よびメモリー計算を行うことができます。また、帯分
数、仮分数、少数間の変換を行うことができます。
●
小数、変数、指数は分数として置数できません。
●
整数、分子、分母、シンボル(
)を合わせて、10桁ま
で置数できます。
●
表示桁数が10桁を超えるときは、小数に変換して表
示されます。
時間計算・10進⇔60進変換 (9)
10進と60進の変換を行うことができます。また、60
進数を使用した加減乗除算、関数計算、およびメモ
リー計算を行うことができます。
座標変換 (10)
●
計算の前に角度の単位を指定します。
●
計算結果は自動的にX,Yメモリーに記憶されます。
r
または
の値:Xメモリー
または
の値:Yメモリー
計算結果丸め機能(MDF) (11)
この機能は、電卓内部に記憶されている計算結果を、
表示されている計算結果に一致させる機能です。この
電卓内では計算をすべて指数方式(A×10
B
)で行い、
仮数部を12桁まで求めています。このため、通常の計
算では計算精度を上げるために、計算に用いられる数
値は表示されている数値ではなく、計算機内部に記憶
されている数値が使用されています。
しかし、計算結果丸め機能を使えば、計算結果を利用
して続けて計算を行う場合に、表示されている結果を
そのまま次の計算に利用することができます。
統計計算
を押して1変数統計モードを、
を押して2変数統計モードを選択します。
各統計計算で求めることのできる統計量は下記の表の
とおりです。
1変数統計計算 (12)
①の統計量
1次回帰計算(2変数統計計算) (13)
①と②の統計量に加えて、 に対する の推定値
(推定値 )および に対する の推定値(推定
値 )を求めます。
直交座標 極座標
サンプル( )の平均値
サンプル( )の標準偏差
①
サンプル( )の母標準偏差
サンプル数
サンプル( )の総和
サンプル( )の2乗の和
サンプル( )の平均値
サンプル( )の標準偏差
サンプル( )の母標準偏差
サンプル( )の総和
② サンプル( )の2乗の和
サンプル( )の積の和
相関係数
1次回帰式( )の係数
1次回帰式( )の係数
安全にお使いいただくために
この取扱説明書には、安全にお使いいただくための表
示をしています。その表示を無視して誤った取り扱い
をすると、けがをしたり財産に損害を受ける場合があ
ります。
内容をよく理解してから本文をお読みになり、記載事
項をお守りください。
AAAAA
記号は、気をつける必要があることを
表しています。
AAAAAAAAA
記号は、しなければならないことを表
しています。
注意
●
電池は誤った使いかたをすると、破裂
や発火の原因となることがあります。
また、液もれして機器を腐食させた
り、手や衣服などを汚す原因となるこ
とがあります。以下のことをお守りく
ださい。
• プラス+の向きを表示どおり正しく入れ
る。
• 種類の違うものや新しいものと古いものを混
ぜて使用しない。
• 使えなくなった電池を機器の中に放置しな
い。
• もれた液が目に入ったときはきれいな水で洗
い流し、すぐに医師の診断を受ける。障害を
おこす恐れがあります。
• もれた液が体や衣服についたときは、すぐに
水でよく洗い流す。
• 水や火の中に入れたり、分解したり、端子を
ショートさせたりしない。
• 充電池は使用しない。
• 長期間使用しないときは、液もれ防止のため
電池を取り外す。
●
電池は幼児の手の届かないところに置
いてください。万一、お子様が飲み込
んだ場合は、ただちに医師と相談して
ください。
はじめに
お買いあげいただき、まことにありがとうございまし
た。この取扱説明書をよくお読みのうえ、正しくお使い
ください。ご使用の前に、「安全にお使いいただくため
に」を必ずお読みください。
この取扱説明書は、いつでも見ることができる場所に必
ず保存してください。
使用上のご注意とお手入れ
●
製品をズボンのポケットに入れたり、落としたり、
強いショックを与えないでください。
大きな力が加わり壊れることがあります。特に満員
電車の中などでは、強い衝撃や圧力がかかる恐れが
ありますので注意してください。
●
日の当たる自動車内・直射日光の当たる場所・暖房器
具の近くなどに置かないでください。
高温により変形や故障の原因になります。
●
持ち運ぶときや使用しないときは、必ずハードケー
スを本体表側に取り付けてください。
ハードケースを取り付けずに持ち運ぶと、表示部が
割れたり傷ついたりすることがあります。
●
表示部(画面)やキーを強く押さえたり、爪や硬いも
の、先のとがったもので操作したりしないでくださ
い。
表示部やキーを傷めることがあります。
●
防水構造になっていませんので、水など液体がかか
るところでの使用や保存は避けてください。
雨、水しぶき、ジュース、コーヒー、蒸気、汗など
も故障の原因となります。
●
お手入れは、乾いたやわらかい布で軽くふいてくだ
さい。
シンナーやベンジンなど、揮発性の液体やぬれた布
は使用しないでください。変質したり色が変わった
りすることがあります。
●
ポケットやカバンに、硬いものや先のとがったもの
と一緒に入れないで下さい。
傷がつくことがあります。
日本語
®
取扱説明書
形名EL-509V
PRINTEDINCHINA
03FT(TINSJ0485THZZ)
図記号
の意味
関数電卓
●
この製品は厳重な品質管理と検査を経て出荷して
おりますが、万一故障または不具合がありました
ら、お買いあげの販売店またはもよりのシャープ
お客様ご相談窓口までご連絡ください。
●
お客様または第三者がこの製品および付属品の使
用誤り、使用中生じた故障、その他の不具合また
はこの製品の使用によって受けられた損害につい
ては、法令上賠償責任が認められる場合を除き、
当社は一切その責任を負いませんので、あらかじ
めご了承ください。
●
この製品は付属品を含め、改良のため予告なく変
更することがあります。
ご注意
ハードケースについて
この電卓には、使用しないときにキーや表示部を保護す
るためのハードケースが付いています。
●
電卓を使うときは本体裏側に取り付けてください:
●
電卓を使わないときは本体表側に取り付けてくださ
い:
●
電卓を使用しないときは常にハードケースを本体表
側に取り付けてください。
●
ハードケースは奥までしっかり取り付けてくださ
い。
キー操作について
本書では、機能や計算のキー操作などを付属のシート
(操作例シート)に記載し説明しています。
本書の各説明見出しの右端に表示されている数字(例え
ば、(2))に従って操作例シートを参照してください。
●
不等記号 と は、それぞれ≦と≧と同じ意
味を表しています。
●
操作例シートに記載のEL-509VH、EL-531Vおよび
EL-531VHは、日本国内では発売していません。
異常が発生した場合の処理について
この電卓をご使用中に強度の外来ノイズやショックを受
けた場合など、ごくまれに キーを含めた、すべて
のキーが働かなくなるなどの異常が発生することがあり
ます。このようなときは、本体裏面のリセットスイッチ
(RESET)を押してください。なお、この操作で記憶内
容がすべて消去されます
◆リセットスイッチは次の場合にのみ押してください。
●
初めてお使いになるとき
●
電池を交換したとき
●
記憶内容をすべて消去するとき
●
異常が発生し、すべてのキーの機能が働かないとき
表示の見かた
(実際には、すべてのシンボルが同時に表示されること
はありません。)
この電卓は、計算結果などを表示する場合、通常は仮数
仮数部
指数部
式表示部→
←表示シンボル
部のみで表示しますが、±0.000000001〜±
9999999999の範囲外になると、指数方式に切り替
わります。また、表示方式は計算の用途により変更す
ることができます。
: 入力中の式が表示しきれないことを示しま
す。 / を押していくと、隠れた
部分が見られます。
: が押されたことを示し、続きの操作
で各キーの上側にオレンジ色で示されてい
る機能(第2機能)が選択できます。
: が押されたことを示し、続きの操作
で双曲線関数を指定できます。逆双曲線関
数を指定する場合は、 と押して
を表示させます。
: または ( )が押された
ことを示し、続きの操作でメモリーや統計
量の入力(呼び出し)を行えます。
:表示方式を示します。 を
押すたびに方式を切り替えることができま
す。
:角度の単位を示します。 を
押すたびに単位を切り替えることができま
す。
:統計モードが指定されていることを示しま
す。
: 独立メモリーが使用されていることを示し
ます。
計算をはじめる前に
本書でのキーの表しかた
ほとんどのキーには2つ以上の機能があります。この
取扱説明書では、キー操作を次のように表記します。
を指定します :
lnを指定します :
xを指定します(メモリー計算):
上記のように、キーの上側にオレンジ色で記載されて
いる機能(第2機能)を指定するときは、 を最初に
押す必要があります。数字はキー枠で囲まず、通常の
数字として示します。
電源の入/切
を押すと電源が入り、 を押すと電源
が切れます。
数値や計算命令の消去のしかた
消去するには、次の3つの方法があります。
消去方法 数値や M*
1
A〜D,X,Y
計算命令 統計,ANS*
2
○××
○×○
RESETRESET
RESETRESET
RESET ○ ○ ○
○:消去 ×:保持
*
1
独立メモリーM。
*
2
一時記憶メモリー(A〜D,X,Y)、統計量、およびラストアン
サーメモリー。
式の修正(プレイバック機能)
●
/ でカーソルが動きます。計算結果を表
示しているときに ( )を押すと入力した式
に戻ることができます。「マルチラインプレイバッ
ク機能」も参照してください。
●
数字や関数を消去するには、消したい場所に力一ソ
ルを移動し、 を押します。力一ソル位置の数
字や関数が消去されます。
●
数字などを挿入するには挿入したい場所の直後に力
一ソルを重ね、入力します。
マルチラインプレイバック機能 (1)
この電卓は以前に行った計算式を呼び出す機能を備え
ています。計算式は=などの実行関数を含め、142
文字まで記憶することができます。142文字を超える
場合は、先に入力した古い計算式から順に消去してい
きます。 を押すと一つ前に入力した計算式と求
めた答えが表示され、さらに を押していくとそ
れ以前の式に戻っていきます。(前の式に戻った後、
で入力順に見られます。) で記憶して
いる最も古い式ヘジャンプできます。
●
マルチラインメモリーは以下の操作および計算でク
リアされます。
、 (自動電源OFF含む)、モー
ド選択、リセット、 、 、定数
計算、角度単位換算、座標変換、一時記憶メモリー
と独立メモリーへの数値記憶、統計データの入力/
削除
計算の優先順位
この電卓は次の優先順位に従って計算が行われます。
①数値が前にくる関数(x
-1
,x
2
,n!,など)
②Y
x
,
x
③メモリーの前の×命令を省略した乗算(2Yなど)
④数値が後ろにくる関数(sin,cosなど)
⑤関数の前の×命令を省略した乗算(2sin30など)
⑥nCr,nPr
⑦×,÷
⑧+,−
⑨=,M+,M−,⇒M,
DEG, RAD, GRAD,
DATA,CD,→rθ,→xy,などの演算終了命令
●
カッコが使用された場合は、カッコ内の計算が優先
されます。
初期設定
モード選択
一般モード:
加減乗除算や関数計算を行います。
1変数統計モード:
1変数統計計算を行います。
2変数統計モード:
2変数統計計算を行います。
モード選択を行うと、同じモードを選択した場合で
も、一時記憶メモリー、統計量、およびラストアン
サーメモリーは消去されます。
2
2
≦ ≦ ≦ ≦
≦ ≦ ≦ ≦
≦ ≦ ≦ ≦
を押す
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