RH450 ユーザーマニュアル
重要 - 安全のために 1 2 3 4 5 6 7 必ずお読みください。 警告! この書類は手の届くところに保管してください。 • 全ての指示に従ってください。 • 本体の手入れは、乾いた布で乾拭きしてください。 • 全ての警告をお守りください。 本体に水が垂れたり、はねる環境での保管・使用は避け、花瓶等液体の入った物を本体の 上に置かないでください。電気ショック、あるいは火事等の恐れがあります。 本機を水気の近くで使用しないでください。 • 換気に必要となる本体の開口部は塞がないでください。本体の設置は、製造者の指示に • 必ずアースを正しく接続してください。 製品に同梱されているのと同様の、アース付 3 芯の電源ケーブルを使用してください。 適切な電源ケーブルとプラグ形状・動作電圧は地域によって異なります。 以下の表に従い、各地域の規格に準拠した電源ケーブルを使用してください。 従ってください。 8 ラジエーター、ヒート・レジスター、ストーブ、音響用アンプリファイア等、またそれに 限定されないあらゆる熱を発する機器の近くに設置しないでください。 9 電圧
海外準拠規格に基づく記載 EMC/EMI 本機器は FCC 基準 Part 15 に準ずる Class B デジタル機器の制限事項に適合するための試験に合 格しています。 Certificate of Conformity これらの制限事項は、居住地域での設置時に生じうる有害な電波障害を規制するために制定され TC Electronic A/S, Sindalsvej 34, 8240 Risskov, Denmark, hereby declares on own responsibility that the following product: たものです。本機器は無線周波エネルギーを生成・使用しており、これを放射することがありま す。指示に従った設置と使用を行わないと、無線通信に障害を及ぼす可能性があります。しかし ながら、特定の設置状況において電波障害を起こさないという保証はありません。本機器がラジ オやテレビの受信に障害を与えていないかを判断するには、本機器の電源を落としてから再投入 してください。障害を及ぼすことがわかった場合、次の方法で障害の解消を試みることを推奨し ます。 • 受
目次 イントロダクション 重要 - 安全のために . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . a 海外準拠規格に基づく記載 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . b 目次 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3 イントロダクション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 クイック・セットアップ・ガイド . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5 操作 フロントパネル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
イントロダクション この度は、RH450 アンプリファイアーをご購入いただき、ありがとうございます。 TC エレクトロニックは、定石を覆す革新的な製品をデザインすることで広く知られており、創立から 30 年に渡ってギター、スタジオ、デスクトップ・ミュージック用 の数多くの革新的な製品を発表してきてまいりました。RH450 ベース・ヘッド/ RS キャビネット/ RC4 リモートにより構成されるこのラインアップは、TC エレク トロニックが長年に渡って蓄積してきた技術とノウハウとをベース向けに注入した、一切の妥協を許さない極上のセットアップです。 RH450 の巨大パワーを実現するにあたっては、そのオーソドックスな外観からは一見想像しにくい、先進的な技術が詰まっています。TC エレクトロニックはアンプの 設計においても長年の経験を持っており、Active Power Management™(アクティブ・パワー・マネジメント)を搭載することにより 450 ワットのパワーを持ちながら も、サウンドにチューブ・アンプのキャラクターを与えることを可能としています。 RH450 は伝統的なトーン・コントロールを搭載
クイック・セットアップ・ガイド 一分でも早く音を出したい場合 次の手順でセットアップを行なってください。所要時間は、ほんの数分です。 開梱 • RH450 アンプを外箱から取り出します。 • 次のアイテムが含まれていることをご確認ください。 - RH450 アンプリファイアー本体 • 電源ケーブルを接続し、電源を投入します。RH450 のパワーサプライは 100 〜 240 VAC の電圧に対応しています。 • ベースをフロントパネルのインプット・ジャックに接続します。 • GAIN(ゲイン)ノブでインプット・ゲインを調節します。 • MASTER(マスター)ノブでアウトプット・ボリュームを調節します。 • これで準備が整いました。 - 電源ケーブル アクセサリー - RCA ピンジャック-ミニジャック変換ケーブル RH450 との組み合わせには、次の製品が用意されています。 - マニュアル • 搬送時の破損がないことを確認します。万一破損が確認された場合は、配送 業者と発送元にご連絡ください。 • 製品の梱包材は保存しておいてください。これは、将来的な搬送時の備えと して使用できるのはもちろ
操作 - フロントパネル フロントパネル 1 INPUT - インプット・ジャック SpectraComp™ はスペクトラル(マルチバンド)型のコンプレッションで、ロ 入力端子です。アクティブとパッシブ両方のベースに対応しています。RH450 の ー/ミッド/ハイの周波数帯域それぞれに独立したコンプレッションを行ないま インプット・ステージは、あらゆる種類のピックアップに対応するように設計 す。マルチバンド・コンプレッションは、ダイナミクスやトーンを損なうことな されています。 くよりエフェクト感の少ない、スムーズなコンプレッションを行ないます。 2+3 GAIN - ゲイン・ノブ & オーバーロード LED SpectraComp™ は、ベース用にチューニングされた高度なコンプレッサーです。 インプット・ゲインは、入力段をオーバーロードしない範囲でできるだけ大きく その効果を確認するには、SHIFT ボタンを押し、演奏しながらノブを回します。 設定します。ベースを接続し、演奏しながらオーバーロード LED が稀に点灯する 背景でどんな処理が行なわれているかを知りたい場合には、次の
操作 - フロントパネル SpectraComp −詳細 ゲイン・リダクション/コンプレッション・メーター SpectraComp™ の設定時には、GAIN ノブ外周のライト・リングはコンプレッシ ョン・メーターとして作動し、コンプレッションの適用量を表示します。 つきが少なく、スムーズでエフェクト感の少ないコンプレッションが得られます。 4 TONE - トーン・コントロール RH450 は BASS(ベース)/ Lo-Mid(ロー・ミッド)/ Hi-Mid(ハイ・ミッ ド)/ Treble(トレブル)の 4 つのトーン・コントロールを装備しています。 自動メイクアップ・ゲイン これらのコントロールはベースに合わせた周波数帯域に設定されており、とま 原理上、コンプレッションは信号の一番大音量の成分やピークを抑えます。その どうことなく自分のサウンドを設定できるはずです。 ため、多くの一般的なコンプレッションではレベルに食い込んでいる感覚、すな わちレベルの減少が感じられます。SpectraComp™ はコンプレッションによる ゲインの減少を自動的に補正し、出力の音量を均一に保ちます。 スペク
操作 - フロントパネル 各バンドのゲインならびに周波数レンジ Bass(ベース)バンド: 例: EQ タイプ シェルビング SHIFT を押してから LO-MID ノブを 周波数レンジ 71 Hz 〜 1120 Hz(工場出荷時の設定: 280 Hz) 回すと、LO-MID バンドの中心周波 ゲイン・レンジ -24 dB 〜 +15 dB 数が変わります。 場合によって、スイープ可能なトーン・コントロールは設定が面倒 だと感じられるかもしれません。RH450 のロー・ミッド・バンドの 簡単な設定方法を紹介します。 • 設定したい周波数を見つけやすいように、まず LO-MID バンドをブーストし ます。 • SHIFT ボタンを押します。ノブでバンドの中心周波数を設定することができる ようになります。 • ベースを弾きながら、 LO-MID ノブをゆっくりと回してきます。ノブの操作 は他の人に頼んでも良いでしょう。 • 「ここを調節したい」という周波数ポイントが見つかったら、SHIFT ボタンを 押して、周波数の設定からゲインの設定に戻します。ノブを回すと、指定した 周波数のゲイ
操作 - フロントパネル 5 TUBETONE™ - チューブトーン 5 PRESET LEVEL - プリセット・レベル(SHIFT モード時) Tubetone™ は、RH450 のサウンドとキャラクターを調節することを可能とします。 SHIFT を押してから TUBETONE ノブを回すと、選択されている MEM (メモ 微量ではクラシックなチューブアンプの様なレスポンスを若干与え、設定を上げ リー/プリセット)の全体的なレベルを調節します。約 20 秒間 RH450 のフロ ていくとより主張の強い特徴的なサウンドになり、さらに設定を上げると強い ントパネル操作を行なわないと、LED が高速に点滅した後に SHIFT モードは自動 オーバードライブのかかったサウンドとなります。 的に終了し、通常の動作に戻ります。通常、このノブは Tubetone™ エフェクトの 多くのチューブ・シミュレーションとは異なり、Tubetone™ はプリアンプ・セク ション全体(トーン・コントロール前)とパワーアンプ・セクション(トーン・ コントロール後)の両方を再現します。この構成は、演奏のニュアンスに
操作 - フロントパネル ヘッドホン・アウトのボリュームは MASTER ノブで調節します。 PHONES 10 MEM - メモリー 1 / 2 / 3 ジャックにヘッドホンを接続すると、スピーカーからの出力はオフとなります。 RH450 では、3 つのユーザー・メモリー領域に任意のセッティングを記憶させて この機能により、ヘッドホンを使用する度にキャビネットを外す手間を省けます。 おくことができます。 AUX IN とベースの音量バランスを調節するには、レベル・コント セッティングの保存方法 ロール機能を使用します。レベルの設定は RH450 の MEM (メモ • お好みのサウンドに各ノブを設定します。 リー)にも反映されます。 • いずれかの MEM ボタンを約 2 秒間長押しします。 • MEM ボタンが点滅し、設定が保存されたことを示します。 8 MUTE - ミュート スピーカーとヘッドホン・アウトに加え、バランス・アウトもミュートされます。 そのため、チューニング時には、自分の機材のみならず、PA への出力もミュート • 保存されている他の MEM セッティングを呼び
操作 - フロントパネル リモート・コントロール MUTE ボタンでアンプをミュートすると、通常のチューナー表示に加えて別の RH450 には、オプションで RC4 フットスイッチが用意されています。 RC4 は、 方式でもチューナーの情報が表示されます。 BASS トーン・コントロールが メモリーの切替スイッチとミュート・ボタン、ならびにチューナーのディスプ ピッチ・メーターに切り替わります。 レイを搭載しています。 11 TUNER - チューナー RH450 は高精度フル・クロマチック・チューナーを内蔵しています。チューナー は、ミュート機能の状態に関わらず常時作動しています。ディスプレイの表示 方法は次の通りです。 低い場合 ディスプレイの左側には演奏している音程が表示されます。 高い場合 正確な場合 また、RC4 フットスイッチにもチューナー・ディスプレイが用意されています。 ディスプレイの右側は、状況に応じて次の記号が表示されます。 RC4 フットスイッチを導入した場合、外部チューナーは必要ないといえるでし – 音程が合っている場合には○が表示されます。 ょう。詳細
操作 - フロントパネル チューナー・レファレンス・モード – BASS ノブでチューナーの基準ピッチを調節します。センターは 440 Hz で、 LED が左右一つずれるごとに 1 Hz ずつ変わります。例えば、基準ピッチを 438 Hz に変更したい場合には、LED が二つ左に移動するように BASS ノブを反時 計周りに回します。 – MUTE ボタンを押すと、チューナー・レファレンス・モードは終了します。 電源を落としても基準ピッチの設定は記憶されるため、電源を再度投入 した時にも以前の設定は変わりません。 12
RC4 オプションの RC4 フットスイッチは、メモリーの切り替え(MEM 1 / 2 / 3)と MUTE ボタンは RH450 のバランス・アウトからの出力もミュート チューナー用ミュートを行なうためのフットスイッチで、チューナー情報のディ しますので、ライブでベースが PA に接続されている場合にも使用 スプレイを装備しています。電源は RH450 アンプから供給されるため、別途に できます。 パワーサプライを接続する必要はありません。 1 メモリー・スイッチ 1 / 2 / 3 3 ディスプレイ チューナー情報をいくつかの方法で表示します。ディスプレイ左側には、検知 スイッチ脇に記された MEM(メモリー)番号に保存されているセッティングが された音程が表示されます。ディスプレイ右側には、状況に応じて異なる記号が 呼び出されます。選択したメモリーのスイッチ外周がグリーンに点灯します。 表示されます。音程が合っている場合には○が表示されます。音程が低すぎる - メモリー領域にセッティングが保存されていない場合、そのメモリーは呼び 出せません。 - フロントパネル操作でメモリ
操作 - リアパネル リアパネル 1 MAINS IN - 主電源入力/電源スイッチ RH450 は自動感知型のスイッチモード・パワーサプライを搭載しており、ヒュー ズや設定変更の必要なしに 90 〜 240 ボルトで作動します。接続には標準 IEC 3 ピン電源ケーブルを使用します。ツアー等での使用に便利です。 他の機材( PA 等)と RH450 の電圧差が生じるのを避けるためには、 電源のグラウンド・ピンが正しく結線されている必要があります。 2 SPEAKER OUT - スピーカー・アウト RH450 をキャビネットに接続するためのコンボ・ジャックです。スピコンまたは 標準 1/4"フォーン端子のスピーカー・ケーブルを使用できます。楽器用ケーブル は使用しないでください。 RS210 / RS212 キャビネットの場合は 3 台、他のキャビネットの場合は最低 4 オームの組み合わせを接続できます。 14
操作 - リアパネル 3 REMOTE IN - リモート・イン S/PDIF との互換性 オプションの RC4 リモート・フットスイッチを接続するための端子です。RC4 は、 S/PDIF インターフェイスでレコーディングをするには、XLR-RCA コンバータを 3 つのメモリーとミュート機能の切り替えが行なえ、チューナー用のディスプレ ご使用ください。 AES/EBU 信号は S/PDIF に比べてインピーダンスが異なり、 イも装備しています。 また物理的なレベルも高いため、接続先の機器の仕様によっては互換性の問題が 生じる場合があります。 アナログ信号をレコーディングを行ないたい場合には、RH450 の LINE DRIVER OUT ジャックも使用できます。 RC4 3 DIGITAL OUT - デジタル・アウト 5 AUX IN - リハーサル用 AUX インプット ここに入力した信号は、 RH450 フロントパネルの PHONES 端子からベースの RH450 の出力をコンピュータのオーディオ・インターフェイス等のデジタル機器 信号とミックスして出力されます。個人練習時の
操作 - リアパネル AUX IN とベースの音量バランスを調節するには、レベル・コント 8 LINE DRIVER OUT - バランス・ライン・アウト ロール機能を使用します。レベルの設定は RH450 の MEM(メモリー) ライブ時に RH450 の出力を PA に送る、またはスタジオでレコーディング機器に にも反映されます。 接続する時に使用します。 6+7 INSERT PREAMP I/O - インサート・プリアンプ I/O RH450 リアパネル LINE DRIVER OUT 端子の右側にある PRE/POST スイッチで、 RH450 のプリアンプ・セクション( SpectraComp™、トーン・コントロール、 アンプのどの段階を出力するかを設定できます。 TubeTone™ モジュールを含む)とパワーアンプ・セクションの間に外部機器を MUTE ボタンは、RH450 のスピーカーとヘッドホン・アウトに加え 挿入できます。通常のシリアル(直列)型エフェクト・ループとして使用でき、 てバランス・アウトからの出力もミュートしますので、ライブ時に モジュレーション・エ
付録 はじめに Heat Protection Mode - ヒート・プロテクション・モード RH450 はインテリジェントな保護システムを内蔵しており、本体の扱いを誤った RH450 ディスプレイ上に「 H」と表示される場合は、本体が過熱してヒート・ 場合や過酷な環境で生じうる誤動作や故障を可能な限り防ぎます。 プロテクション(熱保護)モードに入ったことを示します。この状態が生じる General Protection Mode - 一般プロテクション(保護)モード RH450 ディスプレイ上に「 P 」と表示される場合は、本体がプロテクション (保護)モードに入ったことを示します。 のは稀ですが、次の過酷な環境下で生じることがあります。 a) 使用環境が過度に高気温の場合、または正しく換気が行なわれていない場合。 b) キャビネット、またはキャビネットの組み合わせは 4 オーム以上の負荷となる 何らかの理由で回路ショートが生じると、本体はプロテクション・モードに切り 必要があります。 RS キャビネットを使用する場合は、最大 3 台を接続でき 替わります。プロテクション・モードに入る
付録 - シグナルフロー 18
付録 - 技術仕様 インプット・セクション 入力コネクター 入力インピーダンス ゲイン・レンジ トーン・コントロール ベース ロー・ミッド ハイ・ミッド トレブル 1/4"ジャック 1M Ω/ 100 pF -96 〜 32dB 中心周波数: 280Hz (レンジ: 71 〜 1120Hz、ゲイン: +15 /-24dB) 中心周波数: 400Hz (レンジ: 100 〜 1600Hz、ゲイン: +15 /-24dB) 中心周波数: 900Hz (レンジ: 200 〜 3150Hz、ゲイン: +15 /-24dB) 中心周波数: 1600Hz (レンジ: 400 〜 6300Hz、ゲイン: +12 /-24dB) 主電源 ユニバーサル型 100 〜 240V、50 / 60Hz (80w @ 1/8 Power) スピーカー・アウト スピコン/ 1/4"端子兼用 定格パワー 450 ワット(800 ワット・ピーク) バランス・アウト 最大出力 インピーダンス トランスフォーマー・バランス XLR、 プリ/ポスト・プリアンプ切り替え +0 dBu 600 Ω プリアンプ・アウト 1/4"