Manual
DE-ESS - ディエッサー・コントロール
ヴォイスの高域を強調したりコンプレッションを施すことによって
生じる副作用の一つに、シビランス(歯擦音)の強調が上げられます。
シビランスは、歌唱中の「サ」行の音や一部の濁音の後に続く母音を
伴わない
継続音、または息を吹く音と解釈できます。先程の例同様、
これは完全アコースティックであれば違和感を感じることはないでしょ
う。問題は、コンプレッションをかけたりハイをブーストしてからアン
プを通った際に生じがちな、切り裂くような耳障りなサウンドです。
VoiceLive 2 の DE-ESS コントロールは、シビランスのレベルを解析しな
がら、検知された際にその成分を違和感なく瞬時に軽減させます。この
処理が必要とされる場面というのは概ね突発的且つ瞬間的なので、それ
以外の場面ではヴォーカルに介入せずに、必要な場面でのみ作動します。
DE-ESS は、一つのコントロールのみのシンプルな構成です。デフォ
ルトの
50% の設定では、シビランスを軽く減少させます。コンプレッ
ションや
SHAPE を強くかけている、または声質がブライトな場合では、
設定を上げた方が良い結果が得られることがあります。
GATE - ゲート・コントロール
デフォルトの ADAPTIVE の設定では、TONE EDIT 画面の GATE コント
ロールは次の重要な役割を果たします。
1. フィードバックの軽減
2. マイクが拾うヴォイス以外の音がエフェクト処理されてしまう
ことの防止
通常の固定型のゲートは、指定したスレッショルド(しきい値)の
レベルを下回る信号を切るか、レベルを落とします。スレッショルド
以上の音量で歌うと、そのサウンドは
PA に送られます。歌っていない
ときにはゲートが閉じて、サウンドを切ります。
VoiceLive 2 のアダプティブ・ゲートは、歌唱スタイルに合わせて、ゲー
トを開くのに出さなければいけない音量と他のノイズを抑える量の
バランスを自動的に調節します。
このページには
MANUAL(マニュアル=手動)の設定も用意されて
いますので、音的に過酷な環境で使用したり、手動でゲートの設定を
行なう方が慣れている場合には、その選択肢を選ぶことができます。
ゲートの他の設定については、
46 ページからの GATE タブの解説を
ご参照ください。
グローバル・コントロール: TONE - トーン
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