Reference Manual

ヴォーカルレイヤーのエデ
VoiceLive 3 – レファレンスマニュアル (2014-03-28) 56
HARDTUNE ブロック/タブ
シェールのBelieve」は、意図的に機械的にピッチ補
正されたヴォーカル・サウンドをフィーチャーした歴
史上初めてのヒット曲として有名になりました。
今なおその効果は多く耳にしますが、ピッチ補正の技
術自体は進歩を続けており、ユーザーはわらからない
位に自然なピッチ補正から機械的な補正までを選択で
きるようになりました。ヴォーカルのピッチ補正は
AutoTune T-Pain のみの領域ではなく、今日で
はほぼ全てのレコーディングと多くのライブパフォー
マンスで使用されています。
現代音楽史の雑学として、ビートルズでさえピッチ補
正を行ったことがあるのはご存知でしょうか。どうやっ
?と思われるかもしれません。当時から、テープの
再生速度を変えるバリスピード機能は録音の現場にお
いて特殊効果の生成に多く使われていましたが、バリ
スピードはエフェクトのみならず、本当に様々な目的
に使用されてきたのです。
現代の録音技術や手法を嘆く保守派の方も多く見られ
ますが、ビートルズのような先駆者は、当時手元にあっ
たあらゆるツールを使い込んでいました。その姿勢は、
今の多くのミュージシャンと何一つ違わないと言える
でしょう。
ビートルズのバリスピードの使い方については、次の
記事をご参照ください(英語のみ)
ofbuckleyandbeatles.wordpress.com/2010/12/05/
beatles-production-tricks-part-ii-varispeed/
HardTune エフェクトを効果的に活用するた
めのヒント
典型的な HardTune サウンドを得るには、スタイル
を「POP」に設定します。
POPの設定の特徴である音程間の唐突な飛び方を
歌い方で自由にコントロールできるようになるには、
若干の練習が必要となるかもしれません。
ウェッジ型のモニターやイアモニターIEM)でモ
ニタリングを行う場合、自分の声と HardTune の音
の干渉によって自分には位相ずれのようなサウンド
に聴こえるかもしれません。詳細は、Craig's Corner
のビデオも合わせてご参照ください(英語のみ)
youtube.com/watch?v=KWrEIuiDXsA
スタイルをCORRECT NATURAL(補正ナチュラル)
に設定すると、ハーモニーで指定したキー/スケー
ルを尊重した自然な補正が得られます。
ビートルズ的な効果を得るにはGENDER
BENDER(ジェンダー・ベンダー)スタイルを
GENDER コントロールを数クリック下げた状態でお
試しください。
– HardTune エフェクトをオンにするとSETUP
ニューの GLOBAL PITCH CORRECTION(グローバ
ル・ピッチ補正)の設定は一時的に上書きされます。
HardTune エフェクトをオフにした時点で元の設定に
戻ります。