Operator's Manual
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刈り込みの手順
1. エンジンはフルスロットル、モードは「芝刈り走行」モー
ドでグリーンに入ります。グリーンの一方の縁から刈り
始め、細長いじゅうたんを敷くつもりで真っ直ぐに進んで
ください。このパターンで作業すると、無駄な重なりを
なくし、固結を最小限に抑えながら、美しい縞模様を作
ることができます。
2. 集草箱の先端がグリーンの縁に掛かったところで芝刈
りレバーを操作します。これによりカッティングユニット
が芝面に下降しリールが回転を始めます。
重要
1番ユニットは上昇も降下も遅れますので、
回転も遅れて開始します。このタイミングをつかむと、仕上
げの外周刈りの手間を最小限にすることができます。
3 行きと帰りでのオーバーラップができるだけ小さくなる
ように運転します。隣の列との距離を一定に保って直
進するには、本機の前方約 18~ 3m を視野に捕らえ
ておくのがポイントです(図40,25)。ハンドルを目印
にして距離を合わせても良いでしょう。その場合、ハン
ドルの縁と本機前方の目標ラインとを重ねて見ながら
運転します。
図 40
1. 合わせマーク
2. 約 5 13cm
3. 刈り終わった側
4. 1.8 ~ 3 m程度先に視線を合わせると良い
4. 集草バスケットの先端がグリーンの縁に掛かったところ
で芝刈りレバーを操作します。これによりリールの回転
は停止し、カッティングユニットが上昇します。このタイ
ミングが悪いとグリーンの縁を刈り込んでしまいます。
一方、グリーンの外縁を刈り残しすぎると後の作業が
多くなりますので、程よいタイミングを体得してくださ
い。
5. U ターンする場合、反対側に一旦ハンドルを切ってか
ら旋回すると、楽に、しかも効率良く回ることができま
す。例えば右に旋回したいときには、軽く左に振ってか
ら右に回ります。こうすると、U ターン後のライン合わせ
を楽に行うことができます。左回りの場合は右に振りま
す。旋回半径は小さいほど作業が早くなりますが、柔ら
かい芝を傷つけやすくなるので注意が必要です。
重要
カッティングユニットを回転させたままグリー
ンの上で停止しないでください。芝が損傷する可能性があ
ります。また、湿ったグリーンの上で長時間停車するとタイ
ヤ跡が残ることがあります。
6. 最後にグリーンの外周を刈ります。これも前回と反対の
方向から刈ってください。常に天候や芝状態を考慮す
ること、刈りの方向を変えることが大切です。旗を戻し
て終了です。
注: 外周刈りの最後にわずかの間昇降レバーを後ろに
引いて、カッティングユニットを下げたままでリールを停
止させます。この状態でグリーンの外へ出て、その後に
リールを上昇させるようにすると、カッティングユニット
の縁にたまっていた刈りかすをグリーンに落とさずにす
みます。
7. 集草箱にたまった刈りカスを出して、次のグリーンに移
動します。湿った重い刈りカスを入れたまま移動すると
機体やエンジン、油圧系などに無理な力がかかるので
避けてください。
移動のための運転
カッティングユニットが一番上(移動位置)になっているこ
とを確認し、刈り込み/移動走行切り替えレバーを移動走
行にセットしてください。下り斜面ではブレーキを使用して
車両を確実に制御してください。ラフな場所に入る時やア
ンジュレーションを渡る時には必ず走行速度を落としてく
ださい。本機の車両感覚(車幅)をマスターしましょう。狭
い場所での無理な通り抜けを避けましょう。ぶつけて破損
するのは時間と費用のロスです。
作業後の洗浄と点検
一日の作業を終え、エンジン温度が下がったら、洗車してく
ださい。洗車にはノズルをつけない普通のホースを使用
します。ノズルや圧力洗浄器は、シール部分やベアリング
に浸水させる恐れがありますので使用しないでください。
高温のエンジンには絶対に水を掛けないでください。
洗浄後、オイル漏れ、損傷、磨耗などがないかを点検する
と良いでしょう。またカッティングユニットの切れ具合も点
検しましょう。ペダルとブレーキ・シャフト・アセンブリには
SAE 30 オイルかスプレーで潤滑し、明朝の仕事にそなえ
ましょう。










