Operator's Manual
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潤滑
この エアレ ータ に はグ リス アップ の 必 要 な 箇 所 は ありま せ
ん。
重要 ベアリングが、材質上の欠陥や製造上の瑕疵のため
に破損することはめったにありません。破損原因のうちで
最も多いのは、水やホコリが保護シールを通り越えて内部
に侵 入することです。グリスアップの必要なベアリングで
は、定期的にグリスを注入することで、内部に侵入した異
物を外へ押し出していますから、定期的な整備が非常に
大 切 で す。密 封 式 の ベ ア リ ン グ は 、製 造 時 に 特 殊 な グ リ ス
を封入し、強力なシールによって内部を保護しています。
密封式のベアリングは、短期的には何の整備も必要ない
ので保守作業が軽減され、また、グリスが落ちてターフを
汚すというような事故がありません。このため保守作業が
軽 減 さ れ 、ま た 、グ リ ス が 落 ち て タ ー フ を 汚 す と い う よ う な
事故 発生しにくくなります。普 通に使用していれば長 期間
に わ た って 高 い 性 能 を 発 揮 し ま す が 、定 期 点 検 は 必 ず 行
い、作 動状態とシールの劣化状態を確認してください。劣
化を放置すると整備に思わぬ時間がかかることになりま
す。通 常 条 件 で は シ ーズ ン に1回の 点 検 を行 い 、破 損 や磨
耗が発見された場合には交換してください。回転がスムー
ズ なこと、作 動 中に熱 を 持たないこと、異音 がしないこと、
ガタや腐食によるもれがないことが大切です。
ベアリングは消耗部品です。また、使用環境から様々なス
トレス(砂、農薬、水、衝撃など)を受けますから、 整備
の良し 悪し によって 寿 命 が 大 きく変 わります。素 材 または
製造上の不良によるベアリングの破損以外は保証の対象
にはなりません。
注: 機械を洗浄するときにベアリングを傷めないように注
意が必要です。機械各部が高温のときに水をかけないこ
と、また、高圧の水をベアリングに直接当てないことが非
常 に 重 要 で す。
使用開始直後に、ベアリングのシール部から少量のグリス
が 漏 れ 出してくる の は 異 常 では ありま せ ん 。染 み出 してき
たグリスは黒色に変色しますが、これはゴミが混じるから
であり、高熱による変 色ではありません。最初の8運転時
間が終了した時点で、染み出ているグリスをふき取ること
をお奨めします。シールのリップの周囲がいつもグリスで
ぬ れ て い る 感 じ が す る こ と が あ り ま す 。こ れ も 通 常 範 囲 の
こ と で あ り 、シ ー ル ・ リ ッ プ が 常 時 潤 滑 さ れ て い る 証 拠 で
す。
コアリング・ヘッドのベアリングの交換目安は 500 運転時
間です。この作業に必要なベアリングをセットにまとめた
ベ ア リ ング・サ ー ビ ス・キ ット を 販 売 して い ま す。
ジャッキアップ
• 注意 •
アタッ チ メント や タ イ ヤ を交 換 す る 場 合な ど 機 体 を 浮 か
せる必 要があるときには、適 切なブロック、ホイスト、ジ
ャ ッ キ な ど を 使 用 す る こ と 。ま ず 機 体 を 、コ ン ク リ ー ト な
どのしっかりした床の上に駐車する。ジャッキアップ前
に 、吊 上 げ の 邪 魔 に な っ た り 整 備 作 業 に に 不 要 な ア タ ッ
チメントなどは全て外す。車輪は、輪止めなどで確実に
保 持 す る 。必 要 に 応 じ 、ジ ャ ッ キ ・ ス タ ン ド や 安 全 ラ ッ チ
などを利用して機体を確実に支える。この保持を怠る
と、機 体が動いたり落下する危険があり、重大な人 身事
故になるおそれがある。
機 体 前部の ジャッキアップ
1. 駐 車 ブ レ ー キ を 掛 け 、機 体 が 動 か な い よ う に 後 タ イ ヤ
をブロックする。
重要 ホイール・モータ部分にジャッキを掛けないでく
だ さ い 。ホ イー ル ・モ ー タ が 破 損 し ま す。
2. 機体前部のフレームの下(図40)にジャッキを置く。
1
図 40
1. フレ ーム
3. 機 体 前 部を浮 かせる。
4. 持 ち上 げ た機 体 の下 に角 材 や ジャ ッ キ スタ ン ドなど を当
てて確実に保持する。