Operator's Manual
たって理解しておくべきことは、トラクションユ
ニットと刈り込みデッキやその他のアタッチメント
とはトランスミッションによって相互に連動して
おり、エンジン速度や刈り込みデッキに掛かる負
荷の大きさが走行にも影響を与えること、そして
ブレーキを有効に使うことです。
トロのスマートパワーSmartPower™機能を使うと、
深く生い茂ったターフでもエンジンが停止してし
まうことがありません。スマートパワーは、負荷
の大きな刈り込み時に、刈り込み速度を自動的に
調整して刈り上がりを最適化するとともに立ち往
生を防止します。
旋回時にブレーキを使用すると、小さな半径で旋回
することができます。但し、誤って芝を傷つけない
よう注意が必要です。特に、ターフが柔らかいとき
やぬれているときは注意してください。ブレーキは
斜面での運転にも応用できます。例えば、斜面を横
断中に山側の車輪がスリップして地面に走行力を伝
えられなくなる場合があります。このような場合に
は、山側のブレーキをゆっくり、スリップが止まる
所まで踏み込んでやると、谷側の走行力が増加し、
安定した走行ができるようになります。
走行アシストは全自動ですので、オペレータからの
入力操作は全く必要ありません。車輪がスリップを
始めると、それを解消するように油圧の流れ前後の
車輪への分配が自動的に調整されます。
斜面の通行には最大の注意を払ってください。ROPS
が立ててあること、運転席の固定ラッチが確実に掛
かっていることを確認し、必ずシートベルトを着用
してください。また、転倒事故を防止するために、
法面での速度の出しすぎや急旋回に十分注意してく
ださい。そして、下り坂では、機体を安定させるた
めにカッティングユニットを下げてください。
エンジンを停止させる前にすべてのコントロール
を解除し、スロットルを低速に戻してください。
スロットルを低速にセットすることにより、エン
ジンの回転速度が下がり、音も振動も静かになり
ます。その後にキーをOFFにしてエンジンを停止
させてください。
移動走行を開始する際には、刈り込みデッキを上昇
させ、走行用ラッチを掛けてください図30。
図 図
図
30
1.移送走行用ラッチウイングデッキ
ヒ ヒ
ヒ
ン ン
ン
ト ト
ト
刈 刈
刈
り り
り
込 込
込
み み
み
は は
は
芝 芝
芝
が が
が
乾 乾
乾
い い
い
て て
て
い い
い
る る
る
時 時
時
に に
に
刈り込みは、朝露を避けて遅めの午前中か、直射日
光を避けて午後遅くに行いましょう。露があると草
がかたまりになりやすく、また刈りたてのターフは
強い直射日光に当たるとダメージを受けます。
適 適
適
切 切
切
な な
な
刈 刈
刈
高 高
高
を を
を
選 選
選
択 択
択
す す
す
る る
る
一度に切り取る長さは25mm以内に抑えましょう。
草丈の1/3以上は刈り取らないのが原則です。成長
期の密生している芝生では刈り高設定をさらに一目
盛り上げる必要があるかもしれません。
適 適
適
切 切
切
な な
な
日 日
日
数 数
数
間 間
間
隔 隔
隔
で で
で
刈 刈
刈
り り
り
込 込
込
む む
む
芝草の生長速度は色々な条件によって左右され、一
定ではありません。ですから、草丈をいつもほぼ
一定に維持するためには成長が早い時期にはひん
ぱんな刈り込みが必要になります。芝生の成長速
度が遅くなってきたら、刈り込み間隔を長くする
ようにします。何かの事情で長期間刈り込みを休
んでしまった場合には、まず高めの刈高で一度刈
り込みを行い、2日ほど経ってから刈高を低くして
もう一度刈り込みます。
移 移
移
動 動
動
走 走
走
行 行
行
長距離を移動する場合、不整地を移動する場合、ト
レーラなどで搬送する場合には、ラッチでカッティ
ングユニットを固定してください。
作 作
作
業 業
業
後 後
後
の の
の
洗 洗
洗
浄 浄
浄
と と
と
点 点
点
検 検
検
きれいな刈りあがりを維持するために、芝刈り作
業が終わったらホースと水道水でカッティングユ
ニットの裏側を洗浄してください。刈りかすやごみ
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