Form No.
はじめに 本書の目的は、ヤンマーディーゼルエンジン搭載のグランドマスター 7200 に使用されている主なシステム や構成機器についての故障探究、試験および修理に関する情報を整備担当者に提供することにある。 運転操作や保守整備、調整に関する情報については、オペレーターズマニュアルを参照のこと。本書の章 2 (ページ 2–1)に、オペレーターズマニュアルとパーツカタログの挿入場所を設けてある。オペレーターズマ ニュアルやパーツカタログを入手したい場合には、インターネット上www.Toro.
目次 はじめに ................................................................2 章1: 安全について .............................................1–1 安全について .................................................1–2 ジャッキアップ手順 .........................................1–5 章2: 記録と整備 ................................................2–1 製品の記録 ....................................................2–2 保守 ...............................................................2–2 等価と換算 .....................................................
はじめに ページ 4 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
章1 安全について 目次 安全について .....................................................1–2 管理者の責任 ............................................1–2 運転前に ..................................................1–2 運転中に ..................................................1–3 保守と整備 ................................................1–4 ジャッキアップ手順 .............................................1–5 機体の前側を浮かす場合.............................1–5 機体の後側を浮かす場合 ...............................
安全について グランドマスター 7210 は、 オペレーターズマニュア ル に記載の通り、各種の安全基準に適合してい 警告 る。危険管理や事故防止は機械の設計や構造に依 事 故 を 防 止 す る た め 、 以 下 に 示 す 安 全 上 の 注 存する部分もあるが、機械の運転搬送整備保管に 意 を 、 オ ペ レ ー タ ー ズ マ ニ ュ ア ル に 記 載 の 注 意 たずさわる人員の意識や気配り、適切な訓練が大 事 項 と 共 に 遵 守 す る こ と 。 きく影響する。不適切な使い方や整備不良は、人 身事故の原因となる。 管理者の責任 1. オペレータに対して十分な訓練を行い、 オペ レーターズマニュアル 、 オペレータトレーニング DVD、および機体に貼付されている各デカル の内容を熟知させる。 行うよう徹底する。作業場所すべてについて危 険度評価を行い、安全に作業ができる場所で のみ機械を使用する。調査は、ターフの様々な 状態や転倒の危険を考慮に入れて行うこと。調 査の方法などは オペレーターズマニュアル で解 説している。 2.
運転中に • 始動時および運転中は必ず着席すること。 • 駐車する場合には時間の長短を問わず、刈り込 みデッキアタッチメントを地面まで降下させる。 重要 刈り込みデッキを床面まで降下させるこ とにより、昇降回路内部の油圧が開放され、 デッキが不意に落下するような事故をなくすこ とができる。 • 急な斜面に停車する場合には、輪止めを掛け る。 機械を始動させるとき 危険 エ ン ジ ン か ら の 排 気 ガ ス は 有 毒 で あ り 、 死 亡 事 注 クリーピングするのは走行リンクの調整不良であ るから、エンジンを停止し、走行レバーが2本とも 故を含む重大な人身事故の原因となる。 ニュートラルロック位置にある時にクリーピングしない 適切な換気設備の整っていない屋内や締め切っ ように走行系統を正しく調整する トラクションユニット のオペレーターズマニュアル を参照。 た場所ではエンジンを運転しないこと。 注意 1. 駐車ブレーキを掛ける。 2.
保守と整備 • 整備・調整作業の前には必ず刈り込みデッキア タッチメントを降下させ、駐車ブレーキを掛け、 エンジンを停止し、キーを抜いておくこと。 • ボルト、ナット、ねじ類はすべて十分に締めつ け、常に機械全体の安全を心掛けること。 • ガス湯沸かし器やストーブなどの裸火の近くで は、機械や燃料容器を保管格納しないでくださ い。 • 油圧系統のラインコネクタは頻繁に点検するこ と。油圧システムに油圧を掛ける前に、油圧ラ インの接続やホースの状態を確認すること。 • 油圧のピンホールリークからは作動油が高圧で 噴出しているので、決して人を近づけないこと。 • リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。高 圧で噴出する作動油は皮膚を貫通し、身体に重 大な損傷を引き起こす。万一、油圧オイルが体 内に入った場合には、この種の労働災害に経験 • のある施設で数時間以内に外科手術を受ける必 要がある。処置が遅くなると壊疽を引き起こす。 • • エンジンオイルの点検や補充は、必ずエンジン を停止して行うこと • マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの 接続を外すこと。マイナスケーブルから先に
ジャッキアップ手順 注意 支持が不十分であると、機械が動いたり落下する可能性があり、人身事故につながる危険 がある。 アタッチメントの交換やタイヤ交換などの整備を行う際には、以下のことを確実に実施すること • 適切なブロックやウインチ、ジャッキなどを使用して機体を確実に支える。 • 機体は、コンクリートなどのしっかりした床の上に駐車すること。 • ジャッキアップ前に、吊上げの邪魔になったり釣り上げの邪魔になるアタッチメントなどは 全て外すこと。 • タイヤには必ず輪止めを取り付けること。 • 持ち上げた機械は適切なジャッキスタンドで支えておくこと。 • 刈り込みデッキやその他のアタッチメントをジャッキポイントとして使用しないこと。 機体の前側を浮かす場合 1. 駐車ブレーキを掛け、機体が動き出さない よう、後輪を2つとも輪止めで固定する。 2. ジャッキを機体下にセットする A. 刈り込みデッキが付いているマシン では、前キャスタホイール近くの四 角いキャリアフレームチューブの下 にジャッキスタンドをセットする図 2。 B.
機体の後側を浮かす場合 重要 ホイールモータのハブ部分 ブレーキロータ でジャッキアップしたり保持したりないこと。 1. 機体が動き出さないよう、キャスタホイー ル 2 輪に輪止めを掛ける。 2. 保護プレートの平たい面の下にジャッ キを確実に置く図 3。 3. 後輪を浮かせる。 4. ジャッキスタンドをフレーム下に置い機 体後部を浮かせた状態に保持する。 g033385 図3 安全について 1. 保護プレート 2. 車体後部のジャッキアップポ イント ペ ー ジ 1–6 3.
章2 記録と整備 目次 製品の記録 .......................................................2–2 保守 ..................................................................2–2 等価と換算 ........................................................2–3 小数とミリメートルの換算..............................2–3 ヤード ポンド法からメートル法の換 算 ............................................................2–4 トルク規定値 ......................................................2–5 ボルト・ナットの識別 ....................................2–5 ドライブアダプタレンチを使う場合のトルク値 の計算........................
製品の記録 本機の オペレーターズマニュアル と パーツカタログ 各一部を本章の末尾に綴じ込んでおくこと。また、オプ ション機器やアクセサリを取り付けている場合には、それらの 取り付け手順書 、 オペレーターズマニュア ル 、 パーツカタログ も本章の末尾に綴じ込んでおくこと。 保守 トラクションユニットの整備手順や推奨整備間隔は オペレーターズマニュアル に記載されている。定期整備 を行う時はこれらのマニュアルを参照すること。 記録と整備 ペ ー ジ 2–2 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
等価と換算 小数とミリメートルの換算 分数 1/64 1/32 3/64 1/16 5/64 3/32 7/64 1/8 9/64 5/32 11/64 3/16 13/64 7/32 15/64 1/4 17/64 9/32 19/64 5/16 21/64 11/32 23/64 3/8 25/64 13/32 27/64 7/16 29/64 15/32 31/64 1/2 小数 mm 0.015625 0.397 0.03125 0.794 0.046875 1.191 0.0625 1.588 0.078125 1.984 0.09375 2.381 0.109275 2.778 0.1250 3.175 0.140625 3.572 0.15625 3.969 0.171875 4.366 0.1875 4.762 0.203125 5.159 0.21875 5.556 0.234375 5.953 0.2500 6.350 0.265625 6.747 0.28125 7.144 0.296875 7.
ヤード ポンド法からメートル法の換算 換算 換算後の単位 × マイル キロメートル 1.609 ヤード メートル 0.914 フィート メートル 0.305 フィート センチメートル 30.48 インチ メートル 0.025 インチ センチメートル 2.54 インチ ミリメートル 25.4 平方マイル 平方キロメートル 2.59 平方フィート 平方メートル 0.093 平方インチ 平方センチメートル 6.452 エーカー ヘクタール 0.405 立方ヤード 立方メートル 0.765 立方フィート 立方メートル 0.028 立方インチ 立方センチメートル 16.39 トン 米国 メートル トン 0.908 ポンド キログラム 0.454 オンス 常用 グラム 28.349 ポンド/平方インチ キロパスカル 6.895 ポンド/平方インチ Bar 0.069 フートポンド ニュートンメートル 1.356 フートポンド キログラムメートル 0.
トルク規定値 ボルトナットの推奨トルク値を以下の表に示す。特に厳密な管理が求められる個所については、本 サービ スマニュアル 中で個別に推奨トルク値または指定トルク値を指定する。 本 サービスマニュアル に別途指定がない限り、全てのボルトナットの取り付けおよび締め付けにこのトルク 規定を適用すること。トルクを掛けるときには以下のことを考慮することボルトナットに汚れのないこと、ねじ 山用シーラントロクタイトなど使用の有無、ボルトナットに施されている潤滑の程度、プリベイリングトルクナ イロックナットなどの有無、ボルトナットの下面と接する表面の硬度、その他取り付けに影響する条件。 潤滑されているボルトナットの場合は、以下の表の脚注にも示すとおり、非潤滑のボルトナットと同程度の 応力が得られるようにするためには、トルク値を25%小さくする必要がある。アルミや真鍮に対して締め付 けを行うときも、トルク値を下げる必要がある。そのような場合はアルミまたは真鍮の材質の強度、ボル トナットのサイズ、ネジ山長などに基づいてトルク値を決定する。 トルク値の確認は以下の手順で行うボルトまたはナットとその相手部材の上に本の線を引き、
ドライブアダプタレンチを使う場合のトルク値の計算 トルクレンチのフレームに対して90° または 270° 以外の角度でドライブアダプタレンチ スパナなどを使うと、トルクレンチの有効 長レバー長が変るため、トルクレンチで測 定した値が正確なものにならない。トルク レンチとドライブアダプタレンチを組み合わ せて使用する場合は、トルク換算率図 6を 計算し、表に記載されている推奨トルク値に この換算率を乗じて得た値を締め付けトルクと する。ドライブアダプタレンチを使用する場合 の締めつけトルクは、計算で得たトルク値は リストに記載の推奨トルク値より小さくなる。 例 トルクレンチの有効長さハンドルの中心 から角ドライブの中心までの長さが 457mm だったとする。 g034401 図6 ドライブアダプタレンチを取り付けた状態でのト ルクレンチの有効長さハンドルの中心からオフセットレンチの中心までの長さが 483mm インチだったとする。 このトルクレンチにこのドライブアダプタレンチを取り付けた場合のトルク変換率は 18 / 19 = 0.
非潤滑亜鉛めっき鋼製ボルト ナットの標準トルク インチ系 ねじのサイズ 、 グ レ ー ド 1、 、8 の 薄 5、 ナット付き # 6 - 32 UNC # 6 - 40 UNF # 8 - 32 UNC # 8 -36 UNF # 10 -24 UNC in-lb in-lb N∙cm 10 ± 2 13 ± 2 147 ± 23 13 ± 2 25 ± 5 282 ± 56 18 ± 2 # 10 -32 UNF グレ ー ド 1 の ボ ル SAEグ ト、スクリュ、スタッド、 セム の標準厚ナット グレ ー 強 度 SAE J995グ 以上 付 き ド 2以 30 ± 5 グレ ー ド 5 の ボ ル SAEグ ト、スクリュ、スタッド、 セム の標準厚ナット グレ ー 強 度 SAE J995グ 以上 付 き ド 2以 グレ ー ド 8 の ボ ル SAEグ ト、スクリュ、スタッド、 セム の標準厚ナット グレ ー 強 度 SAE J995グ 以上 付 き ド 2以 in-lb N∙cm in-lb N∙cm 15 ± 2 169 ± 23 23 ± 3
非潤滑亜鉛めっき鋼製ボルト ナットの標準トルク メートル系 ねじのサイズ ク ラ ス 8.8 の ボ ル ト 、 ス ク リュ、スタッドで標準厚ナット 強度クラス 8 以上 付き ク ラ ス 10.9 の ボ ル ト 、 ス ク リュ、スタッドで標準厚ナット 強 度 ク ラ ス 10 以 上 付 き M5 X 0.8 57 ± 6 in-lb 644 ± 68 N∙cm 78 ± 8 in-lb 881 ± 90 N∙cm M6 X 1.0 96 ± 10 in-lb 1085 ± 113 N∙cm 133 ± 14 in-lb 1503 ± 158 N∙cm M8 X 1.25 19 ± 2ft-lb 26 ± 3 N∙m 28 ± 3ft-lb 38 ± 4 N∙m M10 X 1.5 38 ± 4ft-lb 52 ± 5 N∙m 54 ± 6ft-lb 73 ± 8 N∙m M12 X 1.75 66 ± 7ft-lb 90 ± 10 N∙m 93 ± 10ft-lb 126 ± 14 N∙m M16 X 2.
その他の標準トルク グレ ー ド 8 鋼 製 セ ッ ト ス ク リ ュ SAEグ ホイールボルトとラグナット 推奨トルク ねじのサイズ 推 奨 ト ル ク ** ねじのサイズ 四角頭 六角ソケット 1/4 - 20 UNC 140 ± 20 in-lb 73 ± 12 in-lb 5/16 - 18 UNC 215 ± 35 in-lb 145 ± 20 in-lb 3/8 - 16 UNC 35 ± 10ft-lb 18 ± 3ft-lb 1/2 - 13 UNC 75 ± 15ft-lb 50 ± 10ft-lb 7/16 - 20 UNF グレード5 65 ± 10ft-lb 88 ± 14 N∙m 1/2 - 20 UNF グレード5 80 ± 10ft-lb 108 ± 14 N∙m M12 X 1.25 クラス8.8 80 ± 10ft-lb 108 ± 14 N∙m M12 X 1.5 クラス8.
記録と整備 ペ ー ジ 2–10 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
章3 ディーゼルエンジン 目次 仕様 ..................................................................3–2 一般情報 ...........................................................3–3 トラクションユニットのオペレーターズマニュア ル ............................................................3–3 ヤンマーのサービスマニュアルと故障探究マ ニュアル....................................................3–3 エンジン電子制御ユニットECU ......................3–3 ヤンマーエンジン ........................................3–4 整備と修理 ........................................................3–6 エアクリーナシステム.............
仕様 内容 構造/名称 内容 4 サイクル、3 気筒、コモンレール、水冷ディーゼル EGR お よ び DPF デ ィ ー ゼ ル 粒 子 フ ィ ル タ 付 き EPA Tier 4 最 終 排 ガ ス 規 制 適 合 。 ボア 88mm ストローク 90mm 総排気量 1,642cm3 (100.2in3) 着火順序 1 フライホイールに一番近い側 - 3 - 2 回転方向 左 フライホイールから見て 燃料 低硫黄または超低硫黄の軽油またはバイオディーゼルB7 まで燃料 燃料タンク容量 43.5 リ ッ ト ル 燃料噴射ポンプ ヤンマーポンプ コ モ ン レ ー ル 方 式 EPA Tier 4 適 合 燃料噴射のタイプ 電子式 ガバナ ローアイドル 無負荷 1,400rpm ハイアイドル 無負荷 3,000rpm API CJ-4 ま た は そ れ 以 上 エンジンオイル トラクションユニットのオペレーターズマニュアル を参照 エンジンオイルの粘度 4.7 リ ッ ト ル クランクケースオイルの容量 オイルポンプ ヤンマートロコイドポンプ 6.
一般情報 本章ではグランドマスター 7210 に搭載されているヤンマー製ディーゼルエンジンの仕様および修理につ いて記述する。一般的な整備手順は オペレーターズマニュアル に記載されている。エンジンの故障探 究、確認試験、分解・組立てについての詳細は、ヤンマーのサービスマニュアルおよびヤンマーの故障 探究マニュアルに記載されている。 いくつかのエンジン修理手順も説明する。ここで説明する調整や修理に使う工具は、どの整備工場にもあ る普通の工具である。特殊工具についてはヤンマーのサービスマニュアルに記載されている。また、特殊 な試験装置についても使用法を説明している。しかし、試験装置の購入費用や修理の特殊性などから考え て、専門の修理施設に修理を依頼する方がよい場合もあると思われる。 ヤンマーエンジンの整備および修理に使用する部品はToro正規代理店から入手可能である。パーツリスト がない場合は、マシンの Toro のモデル番号とシリアル番号を代理店に知らせること。 トラクションユニットのオペレーターズマニュアル 本機の運転操作、通常の保守整備、整備時期などは、 オペレーターズマニュアル に記載されている。整
ヤンマーエンジン このグランドマスターのエンジンは、ヤン マー TNV シリーズ・ディーゼルエンジンで あり、EPA Tier 4F 排ガス規制に適合してい る。エンジンには、電子制御ユニットECUが 搭載されており、これが、コモンレールシ ステム、水冷式気ガス循環装置EGR、電 子ガバナ、排気システムディーゼル参加 触媒DOC、およびディーゼル排気粒子フィ ルタDPF)の回生、を制御している。エン ジン始動時にはグロープラグを作動させる。 ECU がエンジンの作動状態をモニターで きるように、多くのセンサーを搭載している。 マシンを使用中にエンジンに異常が発生し た場合には、インフォセンターディスプレイ を利用してその異常の内容を知ることがで きる。異常の内容が判明したら、ヤンマー 故障探究マニュアルと電子診断ツールを使 用し、トロのディストリビュータを連絡を取 りながら問題を解決する。 g036118 排気システム DPF には 5 種類の保守モー ドがあるパッシブ回生、アシスト回生、リ セット回生、静止回生、復元回生である。 図7 • パ ッ シ ブ 回 生 は、通常使用中に行われる最も普通の回
• 静 止 回 生 アシスト回生やリセット回生で DPF 内部の粒子レベルが十分に下がらな い場合には、エンジン ECU が静止回生を 要求する。静止回生中は、エンジン ECU がエンジンの速度、負荷、空燃比をコ ントロールして DPF 内部の粒子を燃焼さ せようとする。 この回生は通常の回生で はないので、たとえばこの後すぐに DPF の整備が必要になったり、エンジンに不 具合が発見されたり劣悪な燃料、オイル の仕様違い、あるいは DPF の圧力セン サーが不良という場合もあり得る。静止回 生が必な場合には、インフォセンターに表 示され、操作手順が示される。静止回生 g036119 中は、インフォセンターにそのアイコンが 図8 表示される図 8。静止回生中は、インフォ センターに進行状況が表示される。静止 回生中は、マシンを使用することができな い。回生が終了すると、インフォセンターの静止回生アイコンと回生のメッセージが消える。エンジンは 低アイドルに戻り、オペレータが通常通りの操作をできるようになる。 • 復 元 回 生 DPF 内部のススのレベルが高くなると、エンジン ECU が復元回生を要求する
整備と修理 エアクリーナシステム g034293 図9 入口 インレット ホース 1. 吸気ホース 4. キャリッジスクリュ各 2 本 7. 2. フランジナット各 4 個 5. ねじ 各 2 本 8. ホースクランプ 3. ブラケット 6. ホースクランプ 9.
エアクリーナシステムの取り外し 注 エアクリーナの通常整備および整備間隔については、 トラクションユニットのオペレーターズマニュアル を参照のこと。 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ を下降させ、エンジンを停止させ、駐 車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。 2. フードのラッチを外してフードを開く。 3. 図 9 と 図 10に示すように、エアクリー ナ関連機器を取り外す。 4. エアクリーナのハウジングとカバーにエア 漏れの原因となる傷がないか点検する。 重要 エアフィルタシステム内にエア漏れが あると、エンジン部に異物が入り、エンジ ンに重大な損傷を与える恐れがある。組 み立て時には、エアクリーナの全ての部品 が良好な状態にあって、正しく固定されて いることを確認すること。 5. 吸気ホースの状態を点検し、摩耗・破 損したホースは交換する。 6. フードのシールが破損している場合に は交換する。 g034294 図 10 1. 整備時期インジケータ 5. エアフィルタ 2. ハウジング 6. ガスケット 3. カバーアセンブリ 7. エアクリーナブラケット 4.
排気系統 g035049 図 11 1. ガスケット 2. DPF ステイ 14. 13. DPF ガスケット各2個 25. センサーパイプアセンブリ 37. コネクタホクリップ各 2 本 ボルト各 16 本 26. センサーパイプアセンブリ 38. 3. DPF ステイ ボルト各 2 本 4. DPF ステイ 15. DPF リフター 27. 排気ホースアセンブリ 39. ボルト各 3 本 28. ホースクリップ各 2 本 40. ボルト各 4 本 5. DPF ステイ 16. DPF スティフナ各5個 17. DPF スティフナ 29. 排気ホースアセンブリ 41. ボルト各 2 本 6. DPF ユニット 18. DPF スティフナ 30. ホースクリップ各 2 本 42. ボルト各 2 本 31. 水圧センサー 43. ボルト各 2 本 32. センサーブラケット 44. ナット 各2個 7. 温度センサー 19. DPF スティフナ 8. 温度センサー 20. 9. DPF アセンブリ 10.
このグランドマスター 7210 のエンジンは、ヤンマーのモデル 3TNV88C であり、EPA Tier 4F 排ガ ス規制に適合している。エンジンの排気システムは、ディーゼル排気酸化触媒DOCとディーゼル粒子 フィルタ DPF を含む。 これらの排気関連機器は、定期的な整備や交換を必要とするこれらについては、 オペレーターズマ ニュアル を参照。 推奨される整備間隔で DPF の再コンディショニングを行う。これには、排気システムの文かい、DPF の取 り外しが必要となる。DPF の再コンディショニング作業には特殊な装置が必要であり、その装置を持ってい る整備場で行う。DPF の再コンディショニングが終了したら、これらの機器をふたたび排気システムに取り 付ける。DPF の再コンディショニングについての詳細は Toro 代理店に問い合わせること。 ディーゼル酸化触媒DOCには寿命があるので、推奨定期交換間隔にての交換が必要である。DOC の交 換は排気システムを分解し、古い DOC を取り外し、新しい DOC を取り付けるという手順で行う。 DPF の動作や保守についての詳細は、ヤンマーのサービスマニュアルお
排気システムの取り付け 注 排気系のシール面に、シールの密着を妨げるような汚れや破損のないことを確認する。 1. 排気マニホルド図 11の46に新しいガスケットを取り付ける。 2. DPF をエンジンにセットする。 注 排気配管にストレスを掛けないようにするため、まず各機器の留め具をすべて手締めし、次に排気 経路に沿ってマニホルドまたはヘッダからブロックへ、チューブからマフラーへ、マフラーから DOC へ、DOC から排気管 本締めする。 にト ル ク 締 め す る 。 3. DPF を DPF ステイに固定するナット図 11の442本を取り付け、1121 N·815ft-lbに にト ル ク 4. DPF を 排気マニホルドに固定するナット図 11の454本を取り付け、1121 N·m 815ft-lbに 締めする。 にト 5. DPF スティフナを DPF ステイに固定するボルト図 11の432本を取り付け、2131 N·m 1523 ft-lbに ルク締めする。 6. DPF の電気コネクタをすべて取り付ける。 7. 以下の手順で、取り外していた排気システムの部品を全て取り付ける A.
ラジエター g034297 図 13 1. 冷却ブラケット 12. キャップ 23. 冷却液ホース 34. バルブシール各2枚 ホースクランプ 35. 上側ラジエターホース 2. ボルト各 2 本 13. リング 24. 3. ラジエター 14. ワッシャ各 2 枚 25. 4. 隔離マウント各 3 個 15. ハルクヘッドナット各2個 オーバーフロータンクのキャッ 36. プ 26. オーバーフロータンク 37. 5. クリップ各4個 16. 油圧ホース各2本 27. ワームクランプ 38. 6. ホースクランプ各 3 個 17. ねじ 各 2 本 28. 冷却液ホース 39. 90度油圧フィッティング各2個 7. 下ラジエターホース 18. ゴム製のハトメ 29. ボトル用ブラケット 40. フランジナット各 2 個 8. ホースクランプ 19. バルクヘッド用ブラケット 30. ハトメ各 2 個 41. キャリッジスクリュ各 2 本 9. バルブシール各2枚 20. リング 31.
ラジエターの取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛け てキーを抜き取る。 2. フードのラッチを外してフードを開く。 危険 ラジエターやエンジンが高温の時は、高温高圧の液でやけどを負う恐れがある。 冷却液が高温になっているあいだは、ラジエターのキャップを開けたり、冷却液を抜こうとした りしないこと。 警告 エチレングリコール不凍液には毒性がある。 冷却液は子供やペットが触れない場所に保管すること。 冷却液適切なラベルのついた容器に保管すること。 抜き取った冷却液は、それぞれの地域の法令などに則って処分すること。 3. ラジエターからラジエターキャップ図 14の5を外す。 4. ラジエターの底部からパイププラグ図 14の6を外し、排出される冷却液を適 切な容器で回収する。 5. ラジエターから以下のホースを外す • ウォーターポンプから来ている上側 ラジエターホース図 13の35。 • エンジンブロックから来ている下側ラ ジエターホース図 13の7。 • オーバーフロータンクから来ている冷 却液ホース図 13の28。 6.
ラジエターの取り付け 1. ボトムシュラウド図 13 の42を外した場合には元通りに取り付ける。 2. オイルクーラとレジエターを分離した場合には、これらの組み付けを行う図 14。 3. オイルクーラ、ラジエター、およびそれらのホースやフィッティングに異物が入らないように取り付 けていたキャップやプラグを外す。 4. 十分に注意してオイルクーラとラジエターをラジエターフレームにセットする。 5. トップシュラウド図 13の44をラジエターに取り付ける。 6. ファンシュラウドとファンとの間に均等にすきまがあることを確認する。 A. ファンシュラウドの左右位置をずらすには、ラジエターフレーム内でのラジエターの位置を調整する。 B. ファンシュラウドを左右にずらすには、ラジエターフレーム内でのラジエターの位置を調整する。 7. 冷却用ブラケット図 13の1をラジエターフレームに取り付け、ブラケットの上部をしっかり押しつけてバル ブシールを最大厚さの 6.35mm まで圧縮し、固定具を十分に締め付ける。 8.
燃料系統 g034299 図 15 1. 右通気チューブ 12. エルボフィッティング 23. フランジナット各 2 個 34. T字油圧フィッティング各2個 2. 左通気チューブ 13. 蝶番 24. ウレタンパッド各 4 枚 35. 燃料戻りホース 3. 通気ホース各2本 14. スペーサ 25. クランプ各 4 個 36. 燃料・水セパレータ 4. ねじ 各 6 本 15. ゴムワッシャ各2枚 26. フランジナット各 4 個 37. 燃料戻りホース 5. ツールボックスカバー 16. プレーンワッシャ各2枚 27. 燃料供給ホース 38. ケーブルクランプ 6. 指示デカル 17. 平ワッシャ各 2 枚 28. 右燃料タンク 39. ねじ 各 2 本 18. ねじ 29. スペーサ 40. 燃料戻りホース ねじ 41. 燃料供給ホース フィルタ 7. Keps ナット各3個 8. 燃料キャップ各2個 19. 燃料ポンプ 30. 9. エルボフィッティング 20.
危険 軽油は極めて引火しやすく、爆発性がある。引火したり爆発したりすると、やけどや火災など 大きな事故となる。 • 軽油の保管および取扱いには注意が必要である。 • 給油時は禁煙を厳守すること。 • エンジン回転中や停止直後でエンジンが高温の時や、しめ切った場所では燃料の補給を 行わないこと。 • 給油は屋外で行い、こぼれた燃料は必ず拭き取ってからエンジンを掛けること。 • 安全で汚れのない認可された容器で保存し、容器には必ずキャップをはめること。 • 軽油はエンジンにのみ使用すること 他の目的に使用しないこと。 燃料ラインと接続の点検 注 グランドマスター 7210 の燃料タンクは、運転席の下にある油圧 T 字フィッティング図 15の34に接続 されている。機体から燃料タンクを外す場合には、両方の燃料タンクが共に空になっていることを確認 し、その後に燃料ホースの取り外しを行うこと。 燃料ラインとその接続部を トラクションユニットのオペレーターズマニュアル の推奨定期整備間隔に従って点 検すること。ラインの劣化・破損状況や漏れ・ゆるみが発生していないかを調べ、必要に応じてホース やクラ
11. 右燃料タンクで、フランジヘッドねじ図 16の15本を外してコントロールパネル をタンクから外す。外したコントロール パネルは、注意深く燃料タンクから離 れた場所におく。 12. 各燃料タンクを機体のフレームに固定して いるねじ2本、クランプ2個、フランジナッ ト図 15の32、25、26をゆるめて外す。 13. 各燃料タンクを機体のフレームに固定し ているねじ図 15の18、30、平ワッシャ、 プレーンワッシャ、ゴム製ワッシャ、フ ランジナットをゆるめて外す。 14. 機体から燃料タンクを吊り上げて外す。 15. 燃料タンクについているスペーサ図 15 の29、15を外して保管する。 注 燃料ポンプのテストに関する情報うにつ いては 燃料ポンプのテスト (ページ 5–39) を参照のこと。 注 燃料・水セパレータ、燃料フィルタの通 常整備などについては、 トラクションユニッ トのオペレーターズマニュアル を参照のこと。 G036995 g036995 図 16 1. フランジヘッドねじ各 5 本 4. コントロールパネルのカバー 2. コントロールパネル 5.
エンジン g186589 図 17 1. デュアル温度スイッチ 8. ねじ 2. ロックナット各 2 個 9. スナビングワッシャ各 2 枚 16. 3. モータマウント各 2 個 10. ねじ 各 2 本 4. ロックワッシャ各 8 枚 11. フランジナット各 4 個 5. ねじ 各 8 本 12. エンジンマウント各2個 6. 7. ハーネスのタブ ロックワッシャ 13. ねじ 各 4 本 14. 21. フライホイールのカップリング グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 22. フライホイールのハウジング 排気管サポート ロックワッシャ各 16 枚 23. フランジナット各 2 個 17. ねじ 各 3 本 24. ガイドブラケット 18. ねじ各 13 本 25. ボルト各 8 本 19. ロックワッシャ 26. ヤンマーエンジン 20. ゴム製ハトメ各2個 15.
エンジンの取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 2. フードを外す フードを外す (ページ 6–34)を参照。 3. バッテリーの端子からプラスマイナス両 方のケーブルを外す。マイナスケーブ ル図 18の1から先に外し、次にプラス ケーブル図 18の2を外すこと バッテリー の整備 (ページ 5–51)を参照。 4. ROPSアセンブリを取り外す ROPSの 取り外し (ページ 6–28)を参照。 5. エンジンからエアクリーナを取り外す エ アクリーナシステムの取り外し (ページ 3–7)を参照。 6. エンジンから排気チューブを外す図 12。 7. フレームからラジエターとオイルクーラを 外す ラジエターの取り外し (ページ 3–12) を参照。 8.
注意 エンジンは非常に重く、能力の不足しているホイストなどで吊り上げると落下して破損したり、人 身事故となる危険がある。 エ ン ジ ン の 吊 り 上 げ に 使 用 す る ホ イ ス ト は 、 約 188 kg を 吊 る 能 力 が 必 要 で あ る 。 重 要 DPF 用 の 吊 り 上 げ ア イ を 使 用 し な い こ と 。 11. エンジンの前後にある吊り上げようのタブに、適切なホイストを接続する。エンジンがぐらついたり動い たりしないように、エンジンをクレーンまたはホイストで支持する。 12. ガイドブラケットをフライホイールのハウジングに固定しているねじ図 17の182本とロックワッシャ2 枚を外す。 13. フライホイールハウジングをエンジンに固定しているねじ図 17の177本とロックワッシャ7枚を外す。 14.
7. エンジンを、フレーム上のエンジンマウ ントに整列させ、ロックナット 図 17の2、 スナビングワッシャ、ねじを取り付ける。 8. フライホイールハウジングにエンジンを 取り付け、ねじ図 17の177本を45.19N·m 33.33ft-lb に ト ル ク 締 め す る 。同様に してホースのフィッティングのトルクも確 認する。最終のトルク締めの前にマー キングすること。 9. フライホイールハウジングにガイドブラケッ トを取り付けるねじ図 17の182本とロッ クワッシャ2枚を使用し、ねじを45.19N·m 33.33ft-lb に ト ル ク 締 め す る 。同様に してホースのフィッティングのトルクも確 認する。最終のトルク締めの前にマー キングすること。 10. エンジンを外した際に取り付けたカバー やプラグを全て外す。 11. 燃料フィルタに、燃料供給ホース図 20 の4と戻りホースを取り付ける。 g035027 図 20 12. 取り外し時のメモを参考にして全ての電 装コネクタを元通りに接続する。 1. タブ 3. 戻り側ホース 2. クランプ 4.
21.
ディーゼルエンジン ペ ー ジ 3–22 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
章4 油圧系統 目次 仕様 ..................................................................4–2 PTO 圧力バルブの作動圧テスト圧力計を 一般情報 ...........................................................4–3 使って .................................................... 4–40 油圧ホース................................................4–3 デッキのリリーフバルブの作動圧テスト圧力 油圧ホースと油圧チューブの取り付け 計を使って .............................................. 4–42 Oリング・フェイスシール・フィッティン ギアポンプのフロー試験圧力計とフローメータ グ ............................................................4–4 を備えたテスターを使って .
仕様 内容 内容 トランスミッション カンザキ、デュアル、吐出量可変走行ピストンポンプ 一体型チャージポンプとマルチディスク PTO クラッチ 18cm³ (1.1in³) 27,600kPa (4,000psi) 6cm³ (0.37in³) 480 690 kPa (70 100 psi) 走行ポンプの最大吐出量 1回転あたり 走行回路のリリーフ圧 前進と後退 チャージポンプの吐出量 1回転あたり チャージ圧 ギアポンプ 吐出量 1回転あたり インプレメントリリーフ圧 Casappa シングルセクション、吐出量確定型ギアタイプポンプ 6.7cm³ (0.41in³) 20,700kPa (3,000psi) ホイールモータ 吐出量 1回転あたり Parker オービタルローター、モータTG シリーズ 310cm³ (19in³) 油圧フィルタ スピンオン式カートリッジタイプ 油圧オイル容量 概算 油圧オイル交換 油圧オイルタンクとトランスミッション 油圧システム すべての構成機器とライン 10.3 リ ッ ト ル 15.
一般情報 油圧ホース 油圧ホースは、使用中の油圧の変化、直射日光や風雨、化学薬品、高温下での格納、手荒な取り扱い など、極限的な悪条件にさらされている。こうした条件がホースを破損や劣化の原因となる。また、ホース の取り付け場所によって、傷みやすい場所とそうでない場所がある。劣化や損傷が発生していないか、定 期的に機械の全ての油圧ホースをよく点検し、以下の兆候に注意する • 硬くなっている、あるいは割れ・切れ・摩耗・焼け・漏れなどの損傷があるホース。 • 折れ曲がったり、潰れたり、平たくなったり、ねじれたりしているホース。 • 気泡ができたり、軟らかくなったり、劣化したり、ゆるくなったりしたホースカバー。 • 割れ・損傷・著しい腐食などのあるホースフィッティング。 油圧ホースを交換する時は、ホースを真っ直ぐにひねらないで配置するよう、特に締め付け時にひねらない ように注意する。これは、ホースの表面についている模様レイラインをみれば確認できる。フィッティングの 締め付けには必ずレンチを2本使用し、ホースが回らないように1本で保持しながら、もう1本でナットを締め 付ける 油圧ホースと油圧チューブの
リン グ ・ フ ェ イ ス シ ー ル ・ フ ィ ッ 油 圧 ホ ー ス と 油 圧 チ ュ ー ブ の 取 り 付 け Oリ ティング 1. ホース、チューブ、フィッティングおよびそのねじ部分にバリや傷、異物の付着などがないことを 確認する。 2. オイル漏れを防ぐため、フェイスシールの Oリングは、分解作業ごとに毎回交換す る。Oリングが付いていること、また、溝 にきちんと嵌まっていることを確認する。O リングにきれいな油圧オイルを薄く塗る。 3. ホースやチューブのスリーブの端面が、 その取り付け先のフィッティングについ ているOリングに密着するようにして、 ホースやチューブをフィッティングのボ ディ部にぴったりと当てる。図 22 4. 手で、スイベルナットをフィッティングに ねじ込む。ホース或いはチューブをレ ンチで押さえながら、トルクレンチを使っ てスイベルナットを下の表に示す値まで トルク締めする ホース/チューブの取り 付けトルク表 (ページ 4–5)を参照この 締め付け作業にはドライブアダプタレン チ例えばスパナを使用する必要がある。 g033770 図 22 1. 2.
チュ ー ブ の 取 り 付 け ト ル ク 表 ホ ー ス /チ フィッティングのサイズ チュ ー ブ 側 の ね じ の サ イ ズ イ ン ホ ー ス /チ イン チ あ た り の ね じ 山 数 チ ー 1イ 取り付け時のトルク 4 9/16—18 25 29N∙m 18 22ft-lb 6 11/16—16 37 44N∙m 27 33ft-lb 8 13/16—16 51 63N∙m 37 47ft-lb 10 1—14 82 100N∙m 60 74ft-lb 12 1–3/16—12 116 142N∙m 85 105ft-lb 16 1–7/16—12 150 184N∙m 110 136ft-lb 20 1–11/16—12 190 233N∙m 140 172ft-lb FFWR 増 し 締 め 表 サイズ FFWR 4 ホースやチューブの呼び径で 1/4 インチ 1/2 3/4 6 3/8 イ ン チ 1/2 3/4 8 1/2 イ ン チ 1/2 3/4 10 5/8 イ ン チ 1/2 3/4 12 3/4 イ
5. トルクレンチが手に入らない場合や、ポートの周囲のスペースの都合でトルクレンチを使用できない場 合は、下に示す方法 指締めからの増し締め表 (ページ 4–6)による締め付けを行うことができる A. ポートにフィッティングを取り付け、十分に指締めする。 B.
調整機能付きフィッティングの取り付け 1. ねじ山、フィッティングのシール面、取 り付け機器のポートに、バリや傷、異 物の付着などがないことを確認する。 2. オイル漏れを防ぐため、Oリングは、 分解作業ごとに毎回交換する。 3. Oリングにきれいな油圧オイルを薄く塗 る。フィッティングのねじ山が十分にき れいであり、潤滑剤が付いていないこ とを確認する。 4. ロックナットを一杯まで戻す。バックアッ プワッシャが下からゆるみなく突き上げら れているのを確認する図 26のステップ1。 重要 ポートにフィッティングを取り付けル前 に、ポートの材質を確認する。アルミニウ ム製ポートにフィッティングを取り付ける場 合には、トルクを下げる必要がある。 g033773 図 25 1. ロックナット 2. バックアップワッシャ 3. リング 5. ポート部に調整機能付きフィッティング を取り付け、ワッシャがポート面に接触 するまで指締めする図 26のステップ2。 6.
指締めからの増し締め表 油圧系統 口径 FFFT 4 ホースやチューブの呼び径で 1/4 インチ 1.00 ± 0.25 6 3/8 イ ン チ 1.50 ± 0.25 8 1/2 イ ン チ 1.50 ± 0.25 10 5/8 イ ン チ 1.50 ± 0.25 12 3/4 イ ン チ 1.50 ± 0.25 16 1 イ ン チ 1.50 ± 0.
トラクションユニットのオペレーターズマニュアル 本機の運転操作、通常の保守整備手順、整備時期などは、 トラクションユニットのオペレーターズマ ニュアル に記載されている。整備を行う際に詳細な情報が必要な場合は、 トラクションユニットのオペ レーターズマニュアル を参照のこと。 トラクションユニットの牽引について 緊急時には、ごく短距離に限り、トラクションユニットを押して移動することができる。ただし、通常の 移動にはこの方法を使わないこと。 1. トランスミッションにある 2 つのバイパ スバルブを探し出す図 27。バルブを左 に約1~2回転させてゆるめる。 重 要 押 す 速 度 は 3.2km/h 以 下 と す る 。 こ れを超えると走行システムが損傷する危険 がある。長い距離 数メートル以上 を移動 しなければならない場合にはトレーラなど を使用すること。 2. マシンをゆっくり押す。 重要 バイパスバルブを開けたままでエン ジンを掛けないこと。 3. エンジンを掛ける前に、2つのバイパス バルブを閉じて7~9 N·m62~79 in-lb に トルク締めする。 g033387 図 27 1.
走行回路 ハイ回路 構成機器の不具合 グランドマスター 7210 の走行回路は、互いに独立した全く同じ 2 つの閉回路で構成されている。一方の走 行回路の構成機器ホイールモータ、トランスミッションピストンポンプなどが破損した場合は、その部品の欠 片や汚染物質などが走行回路全体に広がり、循環することになる。このような異物や汚染は回路内の他の 部分を損傷する恐れがあるため、汚染を除去して二次破損を防ぐ必要がある。 走行回路の構成機器に破損が発生した場合には、走行回路全体を分解し、回路内にある油圧オイルを抜 いて、下位の内部トランスミッションピストンポンプ、油圧ホース、ホイールモータ内部を清掃して汚染を除 去する。汚染を放置したまま運転すると、回路内の他の部分を損傷する恐れがある。 汚染を除去する別の方法としては、回路に高圧油圧オイルフィルタを取り付けてオイルの洗浄を行うものが ある 特殊工具 (ページ 4–21)を参照。高圧油圧オイルフィルタは、走行回路の各構成機器を試験するため に油圧試験ゲージを接続する時に、または破損した構成機器ホイールモータやトランスミッションピストンポ ンプを交換した後に、使用するもので
油圧回路図 付録A「折り込み図面」の章の「油圧回路図」を参照。 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 4–11 油圧系統
油圧フロー図 g186588 図 28 油圧系統 ペ ー ジ 4–12 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
走行回路 グランドマスターの走行系統では、トランスミッションがエンジンのフライホイールに直結、駆動されてい る。トランスミッションは、互いに独立した全く同じ 2 つの閉回路で構成されている。一方は右ホイールモー タ、他方は左ホイールモータを駆動する。それぞれの回路に、吐出量可変スリッパーフット式ピストンポン プがあって、担当するホイールモータに油圧フローを送る。各ピストンポンプ内部のスワッシュプレートは、 対応する走行コントロールレバーで制御される。 スワッシュプレートの角度によってポンプのフロー、すなわち車輪の速度が決まる。走行レバーをわず かだけ走行側に動かした場合には、ポンプからの吐出量がわずかであり、走行速度は小さい。走行レ バーを走行側にいっぱいまで動かした場合には、スワッシュプレートの角度が最大、ポンプからの吐出 量が最大、走行速度が最大となる。 このように左右の後ホイールへの油圧フローを、対応する走行レバーの操作量ひいてはスワッシュプ レートの傾き量でコントロールしているので、車両のステアリングは、2本の走行レバーの操作を変 えることによって行われる。 エンジンが回転していて走行レバーがニュート
後退走行の場合も、前進走行時と同じようにチャージ回路からオイルが補給される。 油圧系統 ペ ー ジ 4–14 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
g186586 図 29 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 4–15 油圧系統
昇降回路 上昇動作 エンジンで駆動されるトランスミッションに、シングルセクションギアポンプが直結されている。このギアポ ンプで、刈り込みデッキアタッチメントの昇降に必要なフローを供給する。このポンプは油圧オイルタン クからオイルを吸い上げる。 刈り込みデッキアタッチメントを昇降させていない時には、ギアポンプが作るフローは昇降制御マニホル ドでバイパスされてオイルクーラに入り、その後にトランスミッションに入る。そこから、オイルは油圧 オイルタンクへ戻る。 注 刈り込みデッキを上昇させる時は、エンジンが掛かっている必要がある。 昇降の電気コントロール部分 昇降制御マニホルドには、昇降回路の制御用として、2つのソレノイドバルブが配備されている。デッキア タッチメントの昇降は、右側走行レバーについているデッキ昇降スイッチで行う。 昇降スイッチの上部を押すと一時位置、デッキ昇降マニホルドの両方のソレノイドA/S1 と B/S2に通電が行わ れて両バルブがシフトする。通電された B/S1 バルブは、ギアポンプのフローが昇降シリンダからバイパスで きないようにブロックする。通電した A/S1 バルブは、ギアポンプからのフ
g186585 図 30 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 4–17 油圧系統
昇降回路 下降動作 エンジンで駆動されるトランスミッションに、シングルセクションギアポンプが直結されている。このギアポ ンプで、刈り込みデッキアタッチメントの昇降に必要なフローを供給する。このポンプは油圧オイルタン クからオイルを吸い上げる。 デッキアタッチメント下降時の回路動作は上昇時とほぼ同じである。ただし、オイルが流入することによって 昇降シリンダが縮んで、刈り込みデッキがアタッチメントが下降する。 刈り込みデッキアタッチメントを昇降させていない時には、ギアポンプが作るフローは昇降制御マニホル ドでバイパスされてオイルクーラに入り、その後にトランスミッションに入る。そこから、オイルは油圧 オイルタンクへ戻る。 昇降の電気コントロール部分 注 カッティングユニットを降下させるには、エンジンが作動している必要がある。昇降スイッチの下部を押す とディテント位置、デッキは完全に書こうしてフロート位置になる。 昇降スイッチの下部を押すと一時位置、デッキ昇降マニホルドの A/S1 ソレノイドバルブに通電が行われて このバルブがシフトする。通電した A/S1 バルブは、昇降シリンダのヘッドからオイルが流出することを
g186587 図 31 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 4–19 油圧系統
PTO 回 路 グランドマスター 7210 のトランスミッションには、油圧マルチプレートクラッチがあり、このクラッチ が PTO の入切を行っている。PTO クラッチを動作させる油圧フローは、トランスミッションチャージポ ンプから供給される。 PTO スイッチを押すと、トランスミッションのソレノイドバルブに通電が行われ、油圧フローが入って PTO ク ラッチが入る。PTO クラッチが入る際には、同時に PTO ブレーキが解除され、駆動シャフトと刈り込み デッキアタッチメントが回転できるようになる。トランスミッションにはオリフィスとアキュムレータがあっ て、PTO の接続が徐々に起こるようにしている。 警告 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7210 で は 、 ト ラ ン ス ミ ッ シ ョ ン に 油 圧 ア キ ュ ム レ ー タ が 内 蔵 さ れ て お り 、 こ こ で ス プリングを圧縮してエネルギーを蓄積する。 油圧関係の整備を行う時は、この圧力を確実に解放することが必要である 油圧システムの圧力 ペ ー ジ 4–9)を を参 照 。 解 放 (ペ PTO クラッチへの圧力は、トランスミッショ
特殊工具 これらの特殊工具は弊社代理店で購入することができる。一般に市販されている場合もある。 油圧テストキット Toro パーツ番号 TOR47009 診断テストにおいて様々な油圧の読み取り に使用する。キットに入っているクイックディス コネクト着脱自在フィッティングは、マシンの テストポートについているフィッティングに、工 具なしで取り付け取り外しすることができる。 高圧ホースは、油圧計を直接取り付けて読み 取るのが難しい場所に使用する。以下のゲー ジを1つずつ含む6,900 kPa (1,000 psi)、 34,500 kPa (5,000 psi)、69,000 kPa (10,000 psi) 油圧系統のテスト (ページ 4–28)を参照。 g031764 図 32 油圧 テ ス タ ー キ ッ ト 圧 力 と 流 量 15 GPM56.8 LPM油 Toro パーツ番号 TOR214678 油圧回路や油圧機器の流量および圧力を試 験するためのもの。テスターの使用方法は、 油圧系統のテスト (ページ 4–28)で解説して いる。このテスターには次のものが含まれる 1.
油圧テスト フィッティング キット Toro パーツ番号 TOR4079 各種のOリングフェースシールフィッティン グがセットになっていて、油圧回路の様々 な個所に計器を接続することができるよう になっている。 キットの付属品ティー、ユニオン、リデュー サ、プラグ、キャップ、テスト用フィッティ ングオス。 g033394 図 34 リン グ キ ッ ト Oリ Toro パーツ番号 117-2727 このキットは各サイズのOリングのセットで、油 圧系のフェイスシール接続やポートシール接続 に使用する。オイル漏れを防ぐため、Oリング は、油圧接続部を分解したら毎回交換する。 g033395 図 35 油圧系統 ペ ー ジ 4–22 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
高流量油圧フィルタキット Toro パーツ番号 TOR6011 高流量油圧フィルタキットは大流量150 LPM 40 GPMおよび高圧力34,500 kPa/5,000 psiに 対応するように設計されている。このキットは 双方向のろ過装置で、流れの向きに関わりな く異物を回路内に戻さないようになっている。 万一、閉ループの走行回路内部で構成機 器が破損すると、その部品から生じた異物 や汚染物質は、除去しない限り、回路内 にとどまることになる。高流量油圧オイル フィルタは、走行回路で破損が疑われる構 成機器を試験するために油圧試験ゲージを 接続する時や、破損した構成機器ピストンポ ンプやホイールモータを交換した後に、使用 するものである。このフィルタによって走行回 路の油圧オイルの中にある異物が除去され、 他の機器の破損を防止することができる。 g035050 図 36 注 このキットには油圧ホースは含まれていない 油圧ホースキット (ページ 4–23)を参照のこと。 注 交換用のフィルタエレメントは、Toro パーツ番号 TOR6012である。フィルタエレメントのキャニスタの締 め付けトルクは34N∙
リモートスタータスイッチ 油圧系統の内部洗浄を行ったり、油圧系 統の構成機器ギアポンプ、ピストンポンプ、 ホイールモータなどの交換を行った場合に は、油圧ポンプのプライミングを行う必要があ る。この操作を行うために、リモートスタータ スイッチ図 38を使用することができる。このス イッチはそれぞれの地域で入手可能である。 重要 リモートスタータスイッチを使用する 時には、回路保護のために、このスイッ チのコネクタとバッテリーとの間にヒューズ を入れることを強く推奨する。 20Aを g036604 図 38 市販のリモートスタータスイッチを購入しな くても、トロのスイッチ106-2027、14ゲー ジの電線、20Aのインラインヒューズ、ワ ニグチクリップ2個、および適当なコネクタ で、手作りすることが可能である。電線を スイッチの端子1と端子2に接続すると、リ モートスタータスイッチで一時的にスイッチ を閉じることができるようになる図 39。 注 リモートスタータスイッチを使用しての油 圧ポンプのプライミング手順については、 油圧系統内部のフラッシュ洗浄 (ページ 4–53) を参照のこと。 g1861
故障探究 油圧回路の不具合の故障探究情報を以下の表にまとめる。マシンに不具合がある場合、原因が1つ とは限らない。 個々の試験手順や注意事項については、 油圧系統のテスト (ページ 4–28)を参照のこと。 油圧系統の一般的なトラブル 症状 考えられる原因 オイルもれしている。 • フィッティングやホース、チューブの接続がゆるい、 またはこれらが破損している。 • Oリングやシールが付いていない、または破損している。 油圧オイルが異常に泡立ってオイルタンクのブ リーザから泡が出てくる。 • 油圧オイルの量が不足している。 • 使用しているオイルの種類が間違っている。 • ポンプの吸い込みラインから空気が混入している。 • 種類の異なるオイルが混ざっている。 • 油圧システム内に水が混入している。 注 マシンの油圧オイルの通気は正常である。 機器が高温になる。 • 負荷が大きいため、あるいはブレーキが掛かって いるために、走行油圧が高い。 • タンクの中のオイル量が少ない、または入 口フィルタにゆるみか詰まりが発生している。 • 油圧オイルが汚染されているか、オイルの粘 度が不足している。 •
走行回路のトラブル 症状 考えられる原因 走行時の反応が鈍い。 • トランスミッションのバイパスバルブが開いて いるか破損している。 • ブレーキが完全に解除されていないか固着している。 • トランスミッションチェックバルブやフラッシングバ ルブからリークしている。 • チャージ圧力が低い。油圧オイルの温度が低すぎる。 • トランスミッションまたはホイールモータが磨耗 または破損している。 注 走行回路の機器の1つに内部摩耗や損傷がある場合、回 路の他の機器も破損を受けている可能性が高い。 ニュートラルが探しにくい。 • 外部のコントロールリンクの調整が悪い、または外 れている、噛み込みを起こしている、破損している。 • トランスミッションチェックバルブのオリフィスが 詰まりを起こしている。 • トランスミッションが磨耗または破損している。 どちらの方向へも走行できない。 • 油圧オイルの量が不足している。 ポンプのバイパスバルブが開いている。 • チャージ圧力が低い。 • エンジンのフライホイールカップりんグが破損している。 • トランスミッションまたはホイールモータが磨耗 または破損している
PTO 回 路 の ト ラ ブ ル 症状 考えられる原因 刈り込みブレードが回転しない。 • 電気系統に問題がある章5 電気系統 (ページ 5–1)を参照。 • 冷却水の温度が高い。 • トランスミッションのソレノイドバルブが固着している。 • トランスミッションのチャージポンプが破損している 走行チャージ回路にも問題あり 。 • トランスミッションの圧力バルブが破損している。 • 刈り込みデッキの不良 章7 カッティングデッキ (ページ 7–1)を参照。 刈り込みブレードの回転が遅すぎる。 エンジン速度が低すぎる。 • 刈り込みデッキの不良 章7 カッティングデッキ (ページ 7–1)を参照。 PTO を解除しても停止しない。 • 電気系統に問題がある章5 電気系統 (ページ 5–1)を参照。 • トランスミッションのソレノイドバルブが固着または破損している。 • PTO ブレーキの摩擦プレートが磨耗または破損している。 昇降回路のトラブル 症状 考えられる原因 ギアポンプの騒音が大きい キャビテーションの発生 。 • 油圧オイルの量が不足している。 油圧オイルの温度が低すぎる。 •
油圧系統のテスト 油圧系統の故障原因を発見する一番効率的な方法は、油圧回路が作動しているときの圧力や流量を 実際に測定してみることである 特殊工具 (ページ 4–21)を参照。 警告 油圧系統内部の圧力を解放せずに油圧系統を開けると、高圧の油圧オイルが噴出して人身 事故となる危険がある。 油圧系統の接続を外す時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放すること 油圧システム の 圧 力 解 放 (ペ ペ ー ジ 4–9)を を参照。 警告 高圧で噴出する油圧オイルは皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こす。 • 油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、手などを近 づけてはならない。 • リークの点検には新聞紙やボール紙を使 い、絶対に手を直接差し入れたりしない。 • 高圧で噴出する作動油は皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こす。 • 万一、油圧オイルが体内に入った場合には、この種の労働災害に経験のある施設で数時 間以内に外科手術を受けないと壊疽を起こす危険がある。 注意 以外 の 計 器 を 使 用 す る と 、 計 器 が 破 損 し た り 、 そ の 際 に 高 温
注 油圧テスト前に光学タコメータでエンジンの回転数を確認する。エンジンの回転速度はテスト結果を 左右する。 12. 走行回路に問題がある場合には、以下テスト1つまたはそれ以上を行うチャージリリーフバルブの圧 力、トランスミッションピストンポンプのフロー、走行リリーフバルブハーネス時リリーフの圧力、ホ イールモータの効率。 13. 昇降回路に問題がある場合には、以下テスト1つまたはそれ以上を行うデッキリリーフ圧力、ギア ポンプのフロー、昇降シリンダの内部リーク。 14. PTO 回路に問題がある場合には、PTO 圧力バルブのテストを行う。 走行系統の動作テスト グランドマスター 7210 では回路が 2 つあるので、どちらの回路に問題があるのか、どのテストを行え ば良いのか判断が難しい。実際に油圧テストを行う前に、以下の動作テストおよびアドバイスを参考 にし絞り込みを行う。 1.
チャージリリーフバルブの作動圧テスト 圧力計を使って g187016 図 41 油圧系統 ペ ー ジ 4–30 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
走行回路そのものに問題があると確認できたら、チャージリリーフバルブの作動圧試験を行う。このテスト はチャージリリーフバルブが正常に作動しているかどうかを調べるテストである。 テスト手順 1. 油圧オイルが通常の作動温度であることが必要である。 2. 走行コントロールがニュートラル位置に正しく調整されていることを確認する。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 3. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを降下させ、エンジンを停止し、駐車ブレーキ を掛ける。 4. 本章の冒頭にある警告、危険、注意事項などをもう一度きちんと読んで理解すること。 5. トランスミッション右側にあるチャージ圧テストポート付近を十分にきれいにする。 6. チャージ圧テストポートについているプラグを取り外す。 7. 圧力計6,900 PSI = 1000 barの油圧ホースを、チャージ圧テストポートに取り付ける。 8.
トランスミッションピストンポンプのフロー試験 圧力計とフローメータを備え たテスターを使って g187022 図 42 油圧系統 ペ ー ジ 4–32 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
走行回路そのものに問題があると確認できたら、トランスミッションのピストンポンプのフロー確認テストを 行う。この試験は、トランスミッションのピストンポンプからのフローが所定量に達しているかを確認す るものである。 テスト手順 1. 油圧オイルが通常の作動温度であることが必要である。 2. 走行コントロールがニュートラル位置に正しく調整されていることを確認する。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 3. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを降下させ、エンジンを停止させる。 4. 本章の冒頭にある警告、危険、注意事項などをもう一度きちんと読んで理解すること。 ペー ジ 1–5)を を確 認 し 注 意 事 項 を 実 行 す る 。 重 要 機 体 を ジ ャ ッ キ ア ッ プ す る 前 に 、 ジ ャ ッ キ ア ッ プ 手 順 (ペ 5.
分である。これより低い場合は、走行性能に問題が発見される可 16. 走行ポンプの正常なフローは 50.3 L/分 分 または圧力が 6,900 kPa (1,000 psi)を達成できない場合 能性がある。流量が41.6 L/分 A. 走行コントロールレバーの調整が必要な可能性がある。 B. テスターのバルブを閉じるにつれてエンジンの速度がはっきりと低下する場合には、エンジンの性能 が正常かどうかを調べる必要がある章3 ディーゼルエンジン (ページ 3–1)を参照。 C. エンジン速度に低下が見られないが油圧フローと圧力が所定値に達しない場合、そのピストン ポンプの検査、修理、交換が必要である。 17. ポンプのフローは所定値に達しているが走行回路に問題があると疑われる場合、ホイールモータの摩 耗または破損を疑 テスト手順 (ページ 4–38)を参照。 18. 油圧系統から圧力を解放する 油圧システムの圧力解放 (ページ 4–9)を参照。 19. トランスミッションのフィッティングからテスターとホースを外し、ホースを元通りにポートに接続する。 20.
走行リリーフバルブの作動圧力試験 圧力計とフローメータを備えたテ スターを使って g187021 図 43 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 4–35 油圧系統
走行回路そのものに問題があると確認できたら、走行リリーフバルブの作動圧試験を行う。このテストはト ランスミッションのリリーフバルブが正常に作動しているかどうかを調べるテストである。 テスト手順 1. 油圧オイルが通常の作動温度であることが必要である。 2. 走行コントロールがニュートラル位置に正しく調整されていることを確認する。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 3. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを降下させ、エンジンを停止するが、駐車ブ レーキは掛けない。 4. 本章の冒頭にある警告、危険、注意事項などをもう一度きちんと読んで理解すること。 5. トランスミッション上部の、走行回路のホースが接続されている部分を十分にきれいにする図 43。どち らの走行リリーフバルブをテストするかを特定する 6.
ホイールモータの効率試験 フローメータと油圧計のついたテスターを使って g187023 図 44 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 4–37 油圧系統
走行回路そのものに問題があると確認できたら、ホイールモータの効率試験を行う。この試験は、ホイー ルモータの内部リーク摩耗が所定範囲内であるかどうかを確認するものである。 注 ホイールモータは、使用に伴って内部に磨耗が発生する可能性がある。モータ内部に磨耗が発生 すると、オイルがケースドレンにバイパスされてしまうので、モータの効率が低下する。内部リーク量 が増えるにつれ、坂を上れないなど高負荷下でモータが機能できなくなる。磨耗して効率が低下した状 態のままで使用し続けると、オーバーヒートを起こしてシールなど他の部分を損傷するようになり、 マシン全体の性能が低下してしまう。 テスト手順 1. 油圧オイルが通常の作動温度であることが必要である。 2. 走行コントロールがニュートラル位置に正しく調整されていることを確認する。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 3.
14. 走行コントロールレバーをニュートラル位置に戻す。エンジンを停止させ、試験結果を記録する。車輪 を手で幾分か回転させ、もう一度テストを行う。 注 車輪の位置を変えて、3ヶ所でモータの内部リークを測定すると最も正確な結果が得られる。 分 (1.5 G/分 分)未満であれば合格とする。所定の値を達成できなかった場合 15. 内部リーク量が5.7 L/分 は、ホイールモータの修理または交換を行う。 16. 油圧系統から圧力を解放する 油圧システムの圧力解放 (ページ 4–9)を参照。 17. ポンプ出口と油圧ホースからテスターを外し、ホースを元通りにポンプのフィッティングに接続する。 18. 他のホイールモータも効率試験が必要な場合は、そのモータについて手順7 17を行う。 19.
FO RW ARD FO RW ARD PTO 圧 力 バ ル ブ の 作 動 圧 テ ス ト 圧 力 計 を 使 っ て g187020 図 45 油圧系統 ペ ー ジ 4–40 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
PTO の入切動作そのものに問題があると確認できたら、PTO 圧力バルブの試験を行う。このテストはトラ ンスミッションのPTO 圧力バルブが正常に作動しているかどうかを調べるテストである。 テスト手順 1. 油圧オイルが通常の作動温度であることが必要である。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 2. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを降下させ、エンジンを停止し、駐車ブレーキ を掛ける。 3. 本章の冒頭にある警告、危険、注意事項などをもう一度きちんと読んで理解すること。 4. トランスミッションの圧力バルブの周辺を十分にきれいにする。 5. 圧力バルブのテストポートについているプラグを取り外す。圧力計6,900 PSI = 1,000 barについてい る油圧ホースを、テストポートに取り付ける。 6. エンジンを始動しローアイドル1,400 rpmで回転させる。テストポートからリークがないか確認し、も しあれば修正する。 7.
デッキのリリーフバルブの作動圧テスト 圧力計を使って g187018 図 46 油圧系統 ペ ー ジ 4–42 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
刈り込みアタッチメント駆動回路そのものに問題があると確認できたら、デッキインプレメントのリリー フバルブの作動圧試験を行う。このテストはデッキのリリーフバルブが正常に作動しているかどうかを 調べるテストである。 テスト手順 1. 油圧オイルが通常の作動温度であることが必要である。 2. 走行コントロールがニュートラル位置に正しく調整されていることを確認する。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 3. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ アタッチメントを降下させ、エンジンを 停止し、駐車ブレーキを掛ける。 4. 本章の冒頭にある警告、危険、注意 事項などをもう一度きちんと読んで理解 すること。 5. 昇降コントロールマニホルド前面の、 油圧ホースと上部フィッティングとの接 続部を十分にきれいにする図 47。 6.
13. 油圧系統から圧力を解放する 油圧システムの圧力解放 (ページ 4–9)を参照。 14.
ギアポンプのフロー試験 圧力計とフローメータを備えたテスターを使って g187017 図 49 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 4–45 油圧系統
刈り込みアタッチメント駆動回路そのものに問題があると確認できたら、ギアポンプの流量試験を行う。こ の試験は、ギアポンプからのフローが所定量に達しているかを確認するものである。 テスト手順 注 マシンの使用に伴って、ギアポンプのギアとウェアプレートが磨耗してくる。ポンプが磨耗すると油圧オイ ルがバイパスされ抜けてポンプの効率が低下する。そのまま放置すると抜け内部リークが増加してデッキの 上昇が遅くなる。オプションの油圧シリンダを搭載している場合にはも動作が遅くなる。磨耗して効率が低 下した状態のままで使用し続けると、オーバーヒートを起こしてシールなど他の部分を損傷するようになる。 1. 油圧オイルが通常の作動温度であることが必要である。 2. 走行コントロールがニュートラル位置に正しく調整されていることを確認する。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 3. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ アタッチメントを降下させ、エンジンを 停止し、駐車ブレーキを掛ける。 4.
15. 油圧系統から圧力を解放する 油圧システムの圧力解放 (ページ 4–9)を参照。 16.
FO RW ARD FO RW ARD 昇降シリンダの内部リーク試験 g187019 図 51 油圧系統 ペ ー ジ 4–48 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
刈り込みデッキアタッチメント駆昇降回路そのものに問題があると確認できたら、昇降シリンダの内部リーク 試験を行う。この試験は、昇降シリンダ内部が正常であるかどうかを判断するテストである。 注 昇降シリンダ自身に噛み込みがあったり、刈り込みデッキアタッチメントの重量が所定よりも重かった り、昇降メカニズムに固着があっても、昇降回路が正常に動作しなくなる。昇降シリンダの内部リーク試験 を行う前に、これらに問題がないことを確認しておくこと。 テスト手順 1. 平らな場所に駐車し、PTO スイッチをOFFにする。刈り込みデッキアタッチメントを少し浮かせた状態に してエンジンを停止させる。駐車ブレーキを掛ける。 2. デッキアタッチメントの両側をジャッキ で浮かせる。これにより昇降シリンダか らの負荷が取り除かれ、シリンダ内部 の油圧が開放される。 3. デッキアタッチメントの両側をジャッキ スタンドで確実に支えて昇降シリンダが 縮まないようにする。 4.
12. 油圧ホースをシリンダのフィッティングに接続する。 13. シリンダのロッドから目印のテープを外す。 14. 刈り込みデッキアタッチメントからジャッキスタンドを外す。 15. エンジンを掛け、昇降シリンダを何回か上下させてみる。エンジンを停止させ、オイル漏れがな いか点検する。 16.
整備と修理 油圧システム構成機器の取り外しおよび取り付けに際しての一般的 な注意事項 構成機器の修理や交換を行う前に 1. 構成機器の修理や交換を行う前に、平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降さ せ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。 2. 油圧構成機器を取り外したり分解したりする前に、機体全体を洗浄する。 注 油圧機器に作業を行う時には、絶対に異物を入れないことが必要である。油圧構成機器、ホース、接 続部、フィッティングなどが十分にきれいであることを確認しておく。 3. 接続を外したラインやホースには、組み立て時に間違えないようにラベルを取り付けるなどしておく。 4. 油圧フィッティングが取り付けられている向き特にエルボの向きに注意する。 注 油圧フィッティング、ホースや油圧チューブを元通りに組み立てられるよう、必要であれば部品に 印をつけるなどする。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 5.
油圧ラインとホースの点検 警告 高圧で噴出する油圧オイルは皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こす。 • 油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびライン やホースの状態が良好であることを確認すること。 • 油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを 近づけない。 • リークの点検には紙やボール紙を使う。 • 油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。 • 万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受ける。 重要 油圧ライン油圧ホースにオイル漏れ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、 風雨や薬品による劣化などがないか毎日点検してください。破損した油圧機器は、運転前にすべて 修理すること。 油圧ポンプのプライミング 油圧系統の内部洗浄、油圧系統のオイルチャージ、または油圧機器の取り付けを行った時には、油圧ポ ンプに適切にプライミングを行うことが重要である。油圧ポンプのプライミングを行うことにより、エンジン 始動時および始動直後に、ギアポンプとピストン走行ポンプ内部に十分
油圧系統内部のフラッシュ洗浄 重要 油圧機器の破損がひどかった場合や異物が混入していた場合 オイルが白色または黒っぽく濁ってい たり、金属粉が混じっていたりする場合 には、必ず、油圧系統の内部洗浄を行う。 重要 走行回路の油圧機器が損傷した場合、走行回路から汚染物質を除去することがきわめて重要であ ペー ジ 4–10)を を参 照 の こ と 。 る 走 行 回 路 ハ イ 回 路 構 成 機 器 の 不 具 合 (ペ 1. テスト前に少なくとも 20 分間ほどマシンを運転し、油圧オイルが通常の作動温度に達してからテ ストを行うこと。 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 2. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 注 どの油圧接続部も、外す前に必ず周囲をきれいにしておくこと。 3. 油圧オイルタンクおよびトランスミッションから油圧オイルを抜き取る。 4.
2. 全部の油圧接続部が適切に締め付けられていることを確認する。 注 油圧機器の破損がひどかった場合や異物が混入していた場合には、必ず油圧系統の内部洗浄を行 う 油圧系統内部のフラッシュ洗浄 (ページ 4–53)を参照。 3. 油圧タンクに適正量のオイルがあることを確認する。必要に応じて油圧オイルを補給する トラクション ユニットのオペレーターズマニュアル を参照。 4. 走行操作用のリンクが正しく調整されていること、引っかかりや破損がないことを確認する。 5. 油圧ポンプのプライミングを行う 油圧ポンプのプライミング (ページ 4–52)を参照。 ペー ジ 1–5)を を確 認 し 注 意 事 項 を 実 行 す る 。 重 要 機 体 を ジ ャ ッ キ ア ッ プ す る 前 に 、 ジ ャ ッ キ ア ッ プ 手 順 (ペ 6. 駆動輪を2輪とも床から浮かせ、車体フレームの下に適切なジャッキスタンドを置いて車体を支える。 注意 機体が動いて落下し、人身事故を起こすことのないよう、機体を必ず適切に支持しておくこと。 7.
油圧タンク g033412 図 55 1. 油圧オイルタンク 12. エルボフィッティング 23. R クランプ 2. 3. リング ストレーナ 13. 14. ホースクランプ 油圧ホース 24. ボルト 4. 5. ホースクランプ 油圧ホース 15. 油圧ホース 25. 26. フランジナット 油圧ホース 16. ホースクランプ 27. ストレートフィッティング 6. 油圧ホース 17. 油圧 T 字フィッティング 28. ケーブルタイ 7. グロメット 18. 油圧ホース 29. ブリーザ 8. ホースクランプ 19. リング 30. ワッシャヘッドねじ各2個 9. ディップスティック 20. ストレートフィッティング 31. タンクサポート 10. リング 21. エルボフィッティング 32. リング 11. タンクのキャップ 22. ホースクランプ 33. プラグ 油圧オイルタンクの取り外し 1.
4. 油圧オイルタンクから油圧オイルを抜き取る。 5. 油圧ホースやフィッティングの端部から異物が侵入しないように十分にきれいにする。 6. 組み立て時に間違えないように、外した油圧ホースすべてに識別ラベルをつける。油圧オイルタンクに ついているフィッティングからホースを外して適切な容器にオイルを回収する。 7. 異物が入らないよう、外したホースとフィッティングの口は全部キャップかプラグでふさいでおく。 8. 油圧オイルタンクをフレームに固定しているワッシャヘッドねじ2本とタンクサポートを外す。 9. タンクを機体前方にむけて外す。 10. タンクの下にあるウレタンを点検する。 注 ウレタンが損傷している場合は交換する。 11. 図 55に示すように、タンクからフィッティングを外す。リングは新しいものにを交換する。 油圧オイルタンクの検査 1. 油圧オイルタンクとストレーナを溶剤できれいに洗浄する。 2. タンクに、漏れ、ひび、その他の破損が発生していないか検査する。 油圧オイルタンクの取り付け 1.
ホイールモータ g033415 図 56 1. ロックナット 2. ラグナット各ホイールに5個 3. ホイールアセンブリ 8. 9. 10. 半月キー 15. ブレーキキャリパ左 リング 16. フランジナット各サイドに4個 油圧フィッティング 17. ボルト各サイドに2個 4. ホイールハブ 11. リング 18. ボルト各サイドに2個 5. ホイールスタッド各ホイール に5本 12. 油圧フィッティング 19. ブレーキサポート 6. ソケットヘッドねじ各ホイール に4個 13. 油圧ホース 7. ホイールモータ左 14. 油圧ホース ホイールモータの取り外し 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 1.
ペー ジ 1–5)を を確 認 し 注 意 事 項 を 実 行 す る 。 重 要 機 体 を ジ ャ ッ キ ア ッ プ す る 前 に 、 ジ ャ ッ キ ア ッ プ 手 順 (ペ 2. 機体をジャッキで浮かせ、駆動輪を外し、ジャッキスタンドで機体を支持する 後輪の取り外し (ペー ジ 6–5)を参照。 3. 機体からブレーキアセンブリを取り外す 駐車ブレーキの取り外し (ページ 6–9)を参照。 重要 取り外しや取り付けの際に、ホイールハブ、ホイールハブプラー、ホイールモータをハンマーで叩か ないこと。これらをハンマーでたたくとホイールモータを破損させる恐れがある。 4. ホイールモータからホイールハブを外す作業は、所定のプラーを使用して行うこと。 5. ホイールハブをホイールモータに固定しているロックナットをゆるめる外さないこと。 6. ゆるめたロックナットとホイールハブをモータのシャフトから外す。 7. ホイールモータのシャフトについている半月キーを探して回収する。 8. ホイールモータの油圧ホースやフィッティ ングの端部から異物が侵入しないよう に十分にきれいにする。 9.
10. 機体にブレーキアセンブリとホイールアセンブリを取り付ける 後輪を取り付ける (ページ 6–5)と 駐車ブ レーキの取り付け (ページ 6–10)を参照。ブレーキアセンブリとホイールハブとの隙間が、0.81.7mm で あることを確認する。 11. 機体を床面に降ろす。ロックナット図 56の1を407~542N∙m (300~400ft-lb)にトルク締めする。 12.
ホイールモータの整備 g033417 図 58 1. ロックナット 8. マニホルド 15. 駆動リンク 2. 防塵防水シール 9. コミュテータリング 16. ウェアプレート 3. ハウジング 10. ボルト各 7 本 17. スラストベアリング 4. 5. バックアップワッシャ シャフトシール 11. エンドカバー 18. 半月キー 12. コミュテータ 19. バックアップリング 6. カップリングのシャフト 13. コミュテータリング 7. ボディシール各5枚 14.
トランスミッション g034385 図 59 1. トランスミッション 16. 2. カップラ 3. リング 4. ギアポンプ 19. 90°油圧フィッティング 5. ボルト 長さ 40mm 20. 油圧フィッティング 35. 90°油圧フィッティング 6. ロックワッシャ各 7 枚 ホースクランプ 油圧ホース 油圧ホース ボルト長さ 50mm 各6本 21. 22. 36. 7. 37. 油圧ホース (各 2 本) 8. チューブ 23. リング 38. 油圧ホース各2本 9. フライホイールのハウジング 24. リング 39. リング 10. だぼピン各2本 25. 六角ナット 40. 油圧フィッティング 11. 油圧フィッティング 26. クリップ 41. リング 12. 13. リング 油圧ホース 27. ボルト 42. 油圧ホース 28. リング 43. 油圧フィッティング各 4 個 44. リング 油圧チューブ 31. 17. リング 32. 油圧ホース 18.
トランスミッションの取り外し 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 2. 運転席と座席ベースを取り外す 運転席の取り外し (ページ 6–30)を参照。 3. マシンの両側のそれぞれで、ポンプコント ロールロッドを走行コントロールハブに固定 しているボルトとロックナットを外す図 60。 注 ボルトは機体の外側から中心側に向かっ て取り付けられている。 4. トランスミッションソレノイドバルブのコ イルからワイヤハーネスのコネクタを外 す。ワイヤハーネスは、トランスミッショ ンから十分に離しておく。 5. 油圧オイルタンクおよびトランスミッショ ンから油圧オイルを抜き取る。 6. トランスミッション、ギアポンプ、油圧 オイルタンクの油圧ホースやフィッティ ングの端部から異物が侵入しないよう に十分にきれいにする。 7.
g033420 図 61 1. 左ホイールモータ 4. 右ホイールモータ 2. 油圧オイルタンク 3. ギアポンプ 5. 8mm ねじ付きボス 6. トランスミッション 7. フライホイールのハウジング 注 トランスミッション上部にあるねじ付きボスに、8mm のアイボルトを 2 本取り付けて、トランスミッ ションの吊り上げに利用することができる図 61。 注意 フライホイールハウジングからトランスミッションアセンブリを取り出す際に、落下させてけがなどを することのないように、トランスミッションアセンブリを確実に保持する。 11. トランスミッションをフライホイールハウジングに固定しているボルト7本とロックワッシャ7枚を外す。組 み立てのときに間違わないように、短いボルトの取り付け位置を記録しておくこと。 重要 トランスミッションを取り外している最中に、トランスミッション本体、フライホイールハウジング、 油圧ライン、電気ハーネスなどを傷つけないように注意すること。 12.
トランスミッションの取り付け 1. フライホイールカップラとフライホイールハウジングがエンジンに確実に固定されていることを確認す る章3 ディーゼルエンジン (ページ 3–1)を参照。 2. トランスミッションから油圧フィッティングを取り外した場合は、新しいOリングにオイルを塗付し、フィッ ティングに取り付ける。フィッティングをトランスミッションのポートに取り付ける 油圧フィッティングの取り 付けSAE 平行ねじ Oリングフィッティングを機器側のポートへ (ページ 4–5)を参照。それぞれのフィッ ティングを、図 62示すトルクに締め付ける。 3. トランスミッションからギアポンプが取り外されている場合は、元通りに取り付ける ギアポンプを 取り付ける (ページ 4–92)を参照。 4. 両方のポンプコントロールロッドを、トランスミッションコントロールアームにセットし、リテーナリン グで固定する 図 60 。 g033421 図 62 5. トランスミッションの入力軸とフライホイールカップラにアンチシーズ潤滑剤をたっぷりと塗る。 6.
9. 機体に油圧オイルタンクを取り付ける 油圧オイルタンクの取り付け (ページ 4–56)を参照。 10. マシンの両側のそれぞれで、ポンプコントロールロッドを走行コントロールハブに固定するボルトと ロックナットを使用 図 60 。 注 ボルトは機体の外側から中心側に向かって取り付ける。 11. 取り外し作業中に油圧ホース、油圧フィッティングなどに付けておいたキャップやプラグを外す。 12. 取り外しに際して付けておいた識別ラベルに従って、油圧ホースをトランスミッション、ギアポンプ、油 圧オイルタンクに元通りに接続する 油圧ホースと油圧チューブの取り付けOリング・フェイスシール・ フィッティング (ページ 4–4)を参照。 13. 新しいオイルフィルタのガスケットに、薄くオイルを塗布し、フィルタをトランスミッションに取り付ける。 注 油圧オイルタンクとトランスミッションにドレンプラグが正しく取り付けられていることを確認する。 14. 油圧オイルタンクに所定量の油圧オイルを入れる。 15. 運転席と座席ベースを取り付ける 運転席の取り付け (ページ 6–30)を参照。 16.
トランスミッションの整備 g033422 図 63 油圧系統 ペ ー ジ 4–66 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
図 63 (cont'd.) シール各4枚 1. ソレノイドアセンブリ 27. 2. ソレノイドバルブアセンブリ 28. Oリング各2個 3. ボルト各 3 本 29. ワッシャ各 2 枚 53. バルブプレート各 2 枚 54. シリンダブロックアセンブリ 各2 55. スラストプレート各 2 枚 4. ボルト各 2 本 30. ベアリング各 5 個 56. スワッシュプレート各 2 枚 5. 六角プラグ各 2 個 31. ベアリング各 2 個 57. ピン 各 4 本 6. リング 32. サイドカバー各 2 個 58. ガスケット 7. ポンプ本体 33. ソケットヘッドねじ各カバーに 3個 59. ポンプハウジング 8. ピン 各 2 本 34. ナット各 2 個 60. PTO ブレーキアセンブリ リング 35. コントロールアーム各2本 チャージポンプアセンブリ キー 36. ソケットヘッドねじ各2本 61. プッシュロッド各 3 本 62. PTO シャフト 37.
トランスミッションの分解 1. トランスミッションの外側を洗浄する。 2. ソレノイドバルブのステムから、ナット、 ロックワッシャ、Oリング、ソレノイドコ イル、Oリングを外す。 3. このコイルが適切に作動するためには、 向きが重要である。組立時に正しく取 り付けができるように、コイルに鋳込んで ある KANZAKI の文字の I の字がナットに 一番近くなっていることを確認記録する。 4. トランスミッションポンプのボディからソ レノイドバルブを取り外す。 5. スプールからピンを外してスプールを取 り出し、スリーブ、ソレノイドバルブス プリングをポンプボディから取り出す。 6. 組み立て時に間違わないように、スプー ルについている段差がスプリングの方を 向いており、スリーブは穴がスプリング位 置の最も近くにあることを記録しておく。 g033423 図 64 1. ソレノイドコイル 4. スプール 2. ソレノイドバルブのステム 5. スリーブ 3. ピン 7. トランスミッションポンプのボディから、 フィルタバイパスプラグ、スプリング、 バルブを取り外す。 8.
9. トランスミッションポンプのボディから、 圧力バルブのプラグとバルブを取り外す。 10. 圧力バルブのプラグについている O リ ングは外して捨てる。 11. トランスミッションポンプのボディから、 チャージリリーフバルブ、スプリング、 バルブを取り外す。 12. チャージリリーフのプラグについている O リングは外して捨てる。 g033425 図 66 1. 圧力バルブのプラグ 2. チャージリリーフプラグ 13. トランスミッションポンプのボディにアキュ ムレータのカバーを固定しているボル ト2本を外す。 14. ポンプのボディから、カバー、ガスケッ ト、カラー、スプリング、ピストンを取 り外す。組み立て時に間違わないよう に、カラーの穴がポンプのボディの外 側を向いていることを記録する。ガス ケットは廃棄する。 g033426 図 67 1. 2. アキュムレータのカバー カラー 3. ピストン 15. ポンプのボディから六角プラグ2 個を取 り外す。 16. プラグについている O リングは外して 捨てる。 17.
18. ポンプボディをセンターケースに固定し ているフランジヘッドねじ45mm の短い ものが 3 本、95㎜ の長いものが 2 本を 外して、センターケースからポンプのボ ディを外す。 g033428 図 69 1. ポンプボディ 2. センターケース 19. ポンプのボディからピン2 本を取り外す。 20. Oリングを外して廃棄する。 g033429 図 70 1. ピン 2. ポンプボディ 21. 右ポンプシャフトからチャージポンプの 内側および外側ロータを抜き出し、ポ ンプシャフトのキースロットに入ってい るキーを外す。 g033430 図 71 油圧系統 1. 右ポンプシャフト 2. 外側ポンプロータ ペ ー ジ 4–70 3.
22. センターケースをトランスミッションポン プハウジングに固定しているソケットヘッ ドねじ8本を外す。 23. センターケースを、トランスミッションポ ンプハウジングから慎重に外す。 24. トランスミッションポンプハウジングのボ アにあるピン2 本を取り外す。 25. ガスケットを外して廃棄する。 26. センターケースから、バイパスバルブ を外す。 27. バイパスバルブについている O リング とバックアップリングを外して捨てる。 重要 前進用と後退用のリリーフカートリッ ジは同じでない。組み立て時に間違えな いように、外したリリーフカートリッジ全部 に識別ラベルをつける。 28. センターケースから前進用と後退用のリ リーフバルブカートリッジを外し、組み立て 時に間違わないように、位置を記録する。 g033431 図 72 1. センターケース 2. ポンプハウジング 3. ピン 各 2 本 注 リリーフバルブカートリッジの左右の区 別は、六角ヘッドに溝があるかどうかで判 断できる図 74。 29.
30. センターケースから六角プラグ6 個を取 り外す。 31. プラグについている O リングは外して 捨てる。 32. センターケースから、左右のフラッシュバ ルブプラグ、スプリング、バルブを取り外 す。組み立て時のために、フラッシュバル ブの違いと取り付け位置を記録しておく。 33. プラグについている O リングは外して 捨てる。 g033434 図 75 1. 六角プラグ各 6 個 3. 左側フラッシュバルブ 2. 右側フラッシュバルブ 4. センターケース 34. ポンプシャフトから、シリンダブロックア センブリ2つを抜き取る。組み立ての際 に同じ位置に戻せるように、シリンダブ ロックの位置にマークをつけておく。 注 シリンダブロックからピストンを落とさな いように注意すること。 35. トランスミッションポンプハウジングのボ アからパイプアセンブリを外す。 36. パイプの溝についている O リングは外 して捨てる。 g033435 図 76 1. シリンダブロックアセンブリ 2. パイプ 37.
40. ギアケースハウジングから、六角プラグ2 個とソケットヘッドプラグ1個を取り外す。 41. プラグについている O リングは外して 捨てる。 g033437 図 78 1. 六角プラグ 2. ソケットヘッドプラグ 42. ギアケースハウジングをトランスミッショ ンポンプハウジングに固定しているフラ ンジヘッドねじ15本を外す。 43. ギアケースハウジングを、ポンプハウ ジングから慎重に外す。 44. ギアケースハウジングの穴についてい るピン2本を探して回収する。 45. ガスケットを外して廃棄する。 46. 入力シャフトのオイルシールをギアケー スハウジングのボアに固定しているリ テーナリングを外して、ハウジングから スペーサとオイルシールを外す。外し たシールは廃棄する。 注 ハウジングのシールボアを傷つけない ように注意すること。 g033438 図 79 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 1. ギアケースハウジング 2. ポンプハウジング ペ ー ジ 4–73 3.
47. トランスミッションポンプハウジングから、 入力シャフト、右ポンプシャフト、左ポ ンプシャフトの各アセンブリを外す。 48. ポンプハウジングのボアからパイプア センブリを外す。 49. パイプの溝についている O リング2つは 外して捨てる。 g033439 図 80 1. 入力シャフト 3. 左ポンプシャフト 2. 右ポンプシャフト 4. パイプ 50. ポンプシャフトのベアリングを交換する必 要がある時は、左右のポンプシャフトにつ いているシールリングを外して廃棄する。 51. ポンプシャフトからベアリングを外す時 はベアリングプラーを使用する。 52. 外したベアリングは廃棄し、ポンプシャ フトからギアを外す。 53. 入力シャフトのベアリングを交換する必 要がある時は、ベアリングプラーを使用 してベアリングを入力シャフトから外す。 54. 外したベアリングは廃棄し、入力シャ フトからギアを外す。 g033440 図 81 油圧系統 1. 右ポンプシャフト 3. 入力シャフト 2. 左ポンプシャフト 4.
55. トランスミッションポンプハウジングから、 PTO シャフトアセンブリを外す。 g033441 図 82 1. PTO シャフトアセンブリ 2. ポンプハウジング 56. トランスミッションポンプハウジングから、 最後のフリクションプレートを外す。 注 このフリクションプレートは、PTO シャ フトアセンブリと共に外れている場合がある。 g033442 図 83 1. グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 フリクション・プレート ペ ー ジ 4–75 2.
57. 以下の要領で PTO シャフトアセンブリ を分解する A. ベアリングプラーを使用して、PTO からベアリングを外す。外したベア リングは破棄する。 B. PTO シャフトからスペーサを外す。 C. PTO シャフトから、ギアとクラッチ アセンブリを抜き取る。 D. PTO シャフトのスロットについてい るキーを外す。 E. PTO シャフトの溝についているシー ルリング2個を外す。外したシール リングは廃棄する。 F. PTO シャフトから、B プレート、C プレート、A プレート3枚、フリクショ ンプレート3枚を外す。 g033443 図 84 1. ベアリング 2. PTO シャフト 3. スペーサ 4. ギア 5. 6. クラッチアセンブリ キー G. ベアリングプラーを使用して、PTO からベアリングを外す。外したベア リングは破棄する。 g033444 図 85 1. シールリング各 2 個 2. PTO シャフト 5. A プレート各 3 枚 6. フリクションプレート各 3 枚 3. B プレート 7. ベアリング 4. C プレート 58.
60. 必要であれば、PTO ギアについてい るベアリング2個を外して廃棄する。 61. PTO ギアのボアからリテーナリングを 外す。 g033446 図 87 1. ベアリング 3. リテーナリング 2. PTO ギア 62. トランスミッションポンプハウジングから、 ソケットヘッドプラグと六角プラグを取り 外す。 63. プラグについている O リングは外して 捨てる。 g033447 図 88 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 1. ソケットヘッドプラグ 2. 六角プラグ ペ ー ジ 4–77 3.
64. サイドカバー2枚をトランスミッションポ ンプハウジングに固定しているソケット ヘッドねじ3本を外す。 65. サイドカバーを、トラニオンシャフトか ら慎重に外す。 66. サイドカバーについている O リングは 外して捨てる。 67. オイルシールをサイドカバーに固定して いるリテーナリングを外す。 68. サイドカバーについているオイルシール は外して捨てる。 g033448 図 89 1. サイドカバー 2. リング 3. ポンプハウジング 4. 5. リテーナリング オイルシール 69. トランスミッションポンプハウジングから、 注意深くスワッシュプレートを外し、各 スワッシュプレートについているワッシャ を取り外す。 70. 全部品の汚れをきれいに落とし、検査 する。 g033449 図 90 1. 2. 油圧系統 スワッシュプレート各 2 枚 ワッシャ ペ ー ジ 4–78 3.
トランスミッションの組み立て 注 トランスミッションを組み立てるときには、全 部の部品をきれいな油圧オイルで潤滑する。 1. 組み付け前に、全部の部品が十分に きれいであることを確認すること。 2. スワッシュプレートとワッシャにきれい な油圧オイルを塗る。各スワッシュプレー トにワッシャを取り付け、スワッシュプ レートを慎重にトランスミッションポンプ ハウジングに入れる。 g033450 図 91 1. 2. スワッシュプレート各 2 枚 ワッシャ 3. ポンプハウジング 3. サイドカバー2枚にオイルシールを入れ、 シールをリテーナリングで固定する。サ イドカバーに、新しいOリングを潤滑し て取り付ける。 4. サイドカバーを、トラニオンシャフトに取 り付ける。 注 シールを傷つけないように注意すること。 5. サイドカバー2枚をトランスミッションポ ンプハウジングに取り付けるソケットヘッ ドねじ3本を8.8 10.8 N∙m (78 95 in-lb) にトルク締めする。 g033451 図 92 1. グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 サイドカバー 2. リング 3.
6. ソケットヘッドプラグと六角プラグに、新 しいOリングを潤滑して取り付ける。両プ ラグを元通りにトランスミッションポンプハ ウジングに取り付け、プラグを 2326N·m 1719ft-lbにトルク締めする。 g033452 図 93 1. ソケットヘッドプラグ 2. 六角プラグ 3. ポンプハウジング 7. PTO ギアのボアにリテーナリングを取 り付ける。PTO ギアに、両方のベアリ ングを 取り付け、リテーナリングに当 たるまで押し込む。 g033453 図 94 1. ベアリング 3. リテーナリング 2.
8. クラッチアセンブリの穴に、ロッド3本を 入れる。 9. クラッチアセンブリに、PTO ギアアセン ブリを入れる。 g033454 図 95 1. ロッド各 3 本 2. クラッチアセンブリ 3. PTO ギアアセンブリ 10. 以下の要領で PTO シャフトアセンブリ を組み立てる A. 新しいベアリングを、PTO シャフト に取り付けるベアリングがシャフトの ショルダと面一になるようにすること。 B. PTO シャフトに、A プレート3枚とフリク ションプレート3枚を交互にセットする。 C. 次に、C プレート、B プレートの順 にセットする。 D. PTO シャフトの溝に注意深くシール リング2個を取り付ける。 g033455 図 96 1. シールリング各 2 個 2. PTO シャフト 5. A プレート各 3 枚 6. フリクションプレート各 3 枚 3. B プレート 7. ベアリング 4. C プレート 11. PTO シャフトに、クラッチアセンブリと ギアを取り付ける A.
12. フリクションプレートにきれいな油圧オ イルを塗り、トランスミッションポンプハ ウジングに取り付ける。 注 フリクションプレートのタブハウジングの 溝に正しく入っていることを確認する。 g033457 図 98 1. フリクションプレート 2. ポンプハウジング 13. トランスミッションポンプハウジングに、 PTO シャフトアセンブリを取り付ける。 注 フリクションプレートのタブハウジングの 溝に正しく入っていることを確認する。 g033458 図 99 1. PTO シャフトアセンブリ 3. フリクションプレートのタブ ポンプハウジング 4. ハウジングの溝 2.
14. シャフトを取り外した場合には、ギアと ベアリング2個を入力シャフト、右ポン プシャフト及び/又は左ポンプシャフトに 取り付ける。 注 ベアリングがシャフトのショルダ肩部に 完全に密着していることを確認する。 15. 左右のポンプシャフトに、シールリング を潤滑して取り付ける。 g033459 図 100 1. 右ポンプシャフト 3. 入力シャフト 2. 左ポンプシャフト 4. シールリング 16. 左右のシャフトアセンブリをトランスミッショ ンポンプハウジングに取り付け、入力シャ フトをポンプハウジングに取り付ける。 注 入力シャフトのギアの歯が、PTO とポ ンプのシャフトのギアにかみ合っていること を確認する。 17. パイプの溝に、新しい O リング2個を 潤滑して取り付ける。トランスミッション ポンプハウジングのボアに、パイプア センブリを取り付ける。 g033460 図 101 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 1. 入力シャフト 3. 左ポンプシャフト 2. 右ポンプシャフト 4.
18. トランスミッションポンプハウジングの穴 にピン2 本を取り付ける。ハウジング に、新しいガスケットを取り付ける。 19. ギアケースハウジングを、ポンプハウ ジングに、注意深く取り付け、ピン、パ イプ、シャフトベアリングを整列させる。 20. ギアケースハウジングを、ポンプハウ ジングに組み付けるフランジヘッドねじ15 本を使用。ねじを十字パターンに従って 均等に締め付け、 2326N·m1719ft-lbに トルク締めする。 21. ギアケースハウジングのボアにオイル シールを取り付ける。 注 入力シャフトのオイルシールを傷つけな いように注意すること。 22. オイルシールにスペーサを取り付け、 シールをリテーナリングで固定する。 g033461 図 102 1. ギアケースハウジング 2. ポンプハウジング 3. ピン 各 2 本 23.
24. PTO シャフトのポンプハウジングのボ アにオイルシールを取り付ける。 注 PTO のオイルシールを傷つけないよう に注意すること。 25. オイルシールにスペーサを取り付け、 シールをリテーナリングで固定する。 26. スラストプレートの両面を、きれいな油 圧オイルで潤滑する。各スワッシュプ レートにスラストプレートを取り付ける。 注 スラストプレートの面取り側をスワッシュ プレートに向けて取り付ける。 27. コントロールアームを各トラニオンシャ フトに取り付け、コントロールアームをソ ケットヘッドねじとナットで固定して、ナット を2731N·m 2023ft-lb にトルク締めする。 g033463 図 104 1. オイルシール 2. スラストプレート 3. 4. スラストプレート コントロールアーム 28. シリンダブロックの全部の構成部品に、 きれいな油圧オイルをたっぷりと塗る。 注 全部のピストンをシリンダブロックにセッ トする。シリンダブロックからピストンを落 とさないように注意すること。 29. シリンダブロックアセンブリ2つをポンプ シャフトに通す。 30.
34. バイパスバルブの O リングとバックアッ プリングを潤滑する。各リングをバイパス バルブに取り付け、バルブをセンターケー スに取り付けて7~9 N·m62~79 in-lb に トルク締めする。 35. 前進用と後退用のリリーフバルブカー トリッジ用のシーリングワッシャを潤滑 して取り付ける。 重要 前進用と後退用のリリーフカートリッジは 同じでない。取り外し時のメモを参考にして、 各リリーフカートリッジを正しく取り付けること。 36. 各リリーフカートリッジを、対応するポー トに取り付けて 3237N·m2427ft-lbに トルク締めする。 注 リリーフバルブカートリッジの左右の区 別は、六角ヘッドに溝があるかどうかで判 断できる図 108。 g033466 図 107 1. 2. バイパスバルブ センターケース 3. 後退リリーフカートリッジ 4. 前進リリーフカートリッジ 5. バルブプレート 37.
38. トランスミッションポンプハウジングのボ アにピン2 本を取り付ける。ポンプハウジ ングに、新しいガスケットを取り付ける。 39. トランスミッションポンプハウジングにセン ターケースアセンブリを取り付けるバルブ プレートがずれていないことを確認する。 40. センターケースをトランスミッションポン プハウジングに固定するソケットヘッドねじ 8本を使用。ねじを十字パターンに従って 均等に締め付け、 2326N·m1719ft-lbに トルク締めする。 g033468 図 109 1. センターケース 2. ポンプハウジング 3. ピン 各 2 本 41. 右ポンプのシャフトのキー溝にキーを入 れる。外側ポンプロータと内側ポンプ ロータをきれいな油圧オイルで潤滑する。 内側ポンプロータをポンプシャフトに通し、 ロータをキーに整列させる。内側ポンプ ロータに外側ポンプロータを取り付ける。 g033469 図 110 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 1. 右ポンプシャフト 2. 外側ポンプロータ ペ ー ジ 4–87 3.
42. ポンプのボディのボアにピン2 本を取 り付ける。 43. ポンプボディ用のOリングにきれいなグ リスを塗って、貼りつけるる組み立て中 に外れないように。Oリングを、ポンプ ボディの所定位置に取り付ける。 g033470 図 111 1. ピン 2. ポンプボディ 44. ポンプボディを、センターケースに取り 付けるOリングがずれていないことを確 認する。フランジヘッドねじ短いのが3 本、長いのが2本で、ポンプボディをセン ターケースに固定し、各ねじを2326N·m 1719ft-lbにトルク締めする。 g033471 図 112 1. ポンプボディ 2. センターケース 45. 六角プラグ2本用に、新しいOリングを 潤滑して取り付ける。各プラグをポンプ ボディに取り付けて 1920N·m1415ft-lbに トルク締めする。 46. ソケットヘッドプラグ4個のねじ山にシー ラントを付けてポンプボディに取り付け、 プラグを8.8~10.8 N·m78~95 in-lb に トルク締めする。 g033472 図 113 1.
47. アキュムレータの各部品にきれいな油 圧オイルを塗る。ピストン、スプリング、 カラーをポンプのボディに取り付ける。 注 カラーの穴をポンプのボディの外側に向 けて取り付けること。 48. アキュムレータのカバーに新しいガスケッ トを取り付けてカバーをポンプボディに固 定するボルト 2 本を 2326N·m1719ft-lbに トルク締めする。 g033473 図 114 1. 2. アキュムレータのピストン アキュムレータのカラー 3. カラーの穴 4. アキュムレータのカバー 49. チャージリリーフバルブとスプリングを きれいな油圧オイルで潤滑してポンプ ボディに取り付ける。 50. 圧力バルブとスプリングをきれいな油 圧オイルで潤滑してポンプボディに取り 付ける。 51. チャージリリーフプラグ用と圧力バルブ 用の新しいOリングを潤滑してそれぞれ に取り付ける。各プラグをポンプボディ に取り付けて 2326 N·m1719 ft-lbにト ルク締めする。 g033474 図 115 1. チャージリリーフバルブ 3. チャージリリーフプラグ 2. 圧力バルブ 4.
54. ソレノイドバルブのスプリング、スリーブ、 スプールをきれいな油圧オイルで潤滑し てソレノイドバルブスプリング、スリーブ、 スプールをポンプボディに取り付ける。 注 スリーブの穴がスプリング位置の最も近 くになるように、また、スプールの段差が スプリングの方を向くように取り付ける。 55. スプールにピンを取り付ける。 56. ソレノイドバルブのステムをポンプボ ディに取り付け、このステムを 2122N·m 186195ft-lbにトルク締めする。 57. ソレノイドバルブのステムにOリング、ソ レノイドコイル、Oリング、ワッシャ、ロッ クワッシャ、ナットを取り付け、ナットを 5.97.8N·m5269ft-lbにトルク締めする。 注 コイルに鋳込んである KANZAKI の文 字の I の字がナットに一番近くなるように取 り付けること。 油圧系統 g033476 図 117 1. スリーブ 5. スプールの段差 2. スプール 6. ソレノイドバルブのステム 3. ピン 7. ソレノイドコイル 4.
ギアポンプ g034386 図 118 1. トランスミッションアセンブリ 2. カップラ 3. リング 油圧ホース出力 13. 油圧ホース 8. ボルト各 2 本 14. 油圧ホース (吸い込み) 9. ロックワッシャ各 2 枚 15. リング 7. 4. リング 10. リング 16. 油圧フィッティング 5. 油圧フィッティング 11. 油圧フィッティング 17. リング 6. リング 12. ホースクランプ 18. ギアポンプ ギアポンプの取り外し 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 2. 運転席と座席ベースを取り外す 運転席の取り外し (ページ 6–30)を参照。 3. 油圧オイルタンクから油圧オイルを抜き取る。 4.
6. 油圧オイルタンクとギアポンプのフィッ ティングから油圧ホース外す図 119。 ホースから出てくるオイルを適切な容器 に回収する。 7. 異物が入らないよう、外したホースとフィッ ティングは全部キャップかプラグでふさ いでおく。 8. 駐車ブレーキハンドルを機体から取り外し てタンクを置けるようにすす 駐車ブレーキ アセンブリの分解 (ページ 6–15)を参照。 9. 油圧オイルタンクを機体に固定してい るタンクサポートを外す 油圧オイルタン クの取り外し (ページ 4–55)。 10. タンクを機体前方に移動させてギアポ ンプを外せる隙間を作る。 11. 取り外し作業中にギアポンプが落下し ないように、支えて作業をすること。 g033478 図 119 1. 2. 油圧オイルタンク トランスミッション 3. ギアポンプ 4. 右ホイールモータ 5. 左ホイールモータ 12. ギアポンプをトランスミッションに固定して いるボルト2本とロックワッシャ2枚を外して、トランスミッションからギアポンプを取り外す。 13. Oリング 図 118 の3 を外して廃棄する。 14.
ギアポンプの整備 g033479 図 120 1. シャフトシール 7. 2. 前側プレッシャシール 8. 3. 前側バックアップリング 4. 駆動ギア 5. 6. 13. だぼピン各2本 デッキアタッチメントリリーフ バルブ ソケットヘッドねじ各4本 14. 後ベアリングブロック 15. アイドラギア 10. ロックワッシャ各 4 枚 16. 前ベアリングブロック 後側バックアップリング 11. バックブレート 17. 前プレート 後側プレッシャシール 12. ボディ 18. リテーナリング グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 9.
ギアポンプの分解 1. ポンプのポートにプラグを取り付け、ポンプの表面をきれいにする。洗浄が済んだらプラグを外し、ポ ンプ内部にあるオイルを流し出す。 2. 組み立て時の目印として、マーカーを 使って、前プレート、ボディ、後プレー トに掛けてV字のマークを付ける図 121。 重要 ポンプのボディを万力で挟むとポンプ を損傷する可能性がある。ポンプを万力 で挟む場合は、取り付けフランジ部分を挟 むようにすること。 3. ポンプのシャフト側を下向けにして、ポ ンプの取り付けフランジ部を万力で挟む。 4. 前後のプレートを固定しているソケット ヘッドねじ4本をゆるめる。 5. 万力からポンプを外し、ソケットヘッド ねじ4本とロックワッシャ4個を外す。 g033480 図 121 6. ボディから前プレートを取り、更に後プ レートを外す。 7. ボディについているだぼピン 2本 を外す。 重要 組み立ての際に同じ噛み合いに戻せるように、ギアの歯とベアリングブロックにマークをつけておく。 ギアの表面に手を触れないこと 手から異物が移ってギアの表面仕上げ層を腐食させる恐れがある。 8.
ギアポンプの検査 注意 圧縮空気を使って作業をする時は、ゴーグルなどで目を保護すること。 1. ポンプの構成部品すべてを溶剤で洗浄し、圧縮空気で乾かす。 2. 駆動ギア、アイドラギア、ベアリングブロックについて、以下の点検を行う破損が見つかった場合 には、ポンプの交換が必要となる。 A. ギアシャフトのブッシュ面とシール面 に荒れや過剰な磨耗がないこと。 ギアシャフトにカジリ、荒れた面、 摩耗などが発見された場合にはギ アを交換する。 B. ギアの歯に過剰なカジリ傷や磨耗 がないこと。ギアの歯が折れてい たり変形したりしている場合はギア を交換する。 C. ギア面のエッジが鋭利に立っていな いこと。ギアに鋭利な角部があると、 ベアリングブロックに食い込んでし まう。ギアの面のエッジが鋭利になっ g033481 ている場合はギアを交換する。 図 122 D. ベアリングブロックのベアリング部分 3. ギア歯 1. ギアシャフトスプライン に過剰な磨耗やカジリ傷がないこと。 2. ギアシャフト 4. ギア面の端部 E. ベアリングブロックのフェースギア と接触する部分に磨耗や肌荒れや 傷がないこと。 3.
13. シールを傷つけないように、ポンプシャフトのスプラインに、薄いスリーブを付けるかテープを巻くかする。 14. 後プレートが下向きになるようにポンプを置く。 15. 分解時に取り付けたマークに合わせて、前プレートをアセンブリにセットする。 注 前プレートをセットする時にシールを傷つけないように注意すること。 16. シャフトのスプラインにつけたスリーブまたはテープを取り外す。 17. ソケットヘッドねじ4本とロックワッシャ4枚を取り付けて手締めする。 重要 ポンプのボディを万力で挟むとポンプを損傷する可能性がある。ポンプを万力で挟む場合は、取り付 けフランジ部分を挟むようにすること。 18. ポンプのシャフト側を下向けにして、ポンプの取り付けフランジ部を万力で挟む。 19. ソケットヘッドねじ4本を交互に 25 N·m (220 in-lbにトルク締めする。 20. 後プレートからデッキアタッチメントバルブを外した場合には、これを元通りに取り付けて 25 N∙m (220 in-lb)にトルク締めする。 21.
昇降コントロールマニホルドを取り外す 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 。 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛け てキーを抜き取る。 警告 刈り込みデッキを上昇位置にしたままでマニホルド関連機器をゆるめると、デッキがが急に落 下する危険がある。 昇降コントロールマニホルドに接続されている油圧ライン、カートリッジバルブ、プラグなどをゆるめ る前に、必ず、刈り込みデッキが完全に下降した状態で確実に支持されているのを確認すること。 2. 昇降コントロールマニホルドの油圧ホースやフィッティングの端部から異物が侵入しないように十 分にきれいにする。 3. 組み立て時に間違えないように、外した油圧ホースと電気配線すべてに識別ラベルをつける。 4. 昇降コントロールマニホルドについているフィッティングから油圧ホースを外して適切な容器にオイ ルを回収する。 5.
昇降コントロールマニホルドの整備 g035139 図 124 1. 昇降制御マニホルド 5. ソレノイドコイル 9. 2. ゼロリークプラグOリング付き 6. コイルスペーサ 10. 3. ソレノイドバルブ上昇 7. ナット 4. ソレノイドバルブ下降 8.
警告 昇降コントロールマニホルドが機体に搭載されている場合は、マニホルドに接続されている油圧ラ イン、カートリッジバルブ、プラグなどをゆるめる前に、必ず、刈り込みデッキが完全に下降した 状態で確実に支持されているのを確認すること。 刈り込みデッキを上昇位置にしたままでマニホルド関連機器をゆるめると、デッキがが急に落 下する危険がある。 つの ソ レ ノ イ ド バ ル ブ は 同 じ で は な い 。 組 み 立 て 時 に 間 違 重 要 昇 降 コ ン ト ロ ー ル マ ニ ホ ル ド に つ い て い る 2つ わないように、各バルブに識別ラベルを付けてから取り外すようにする。 1. マニホルドからカートリッジバルブを外す前に、マニホルドが十分きれいであることを確認する。 2.
8. 以下の手順で、カートリッジバルブをマニホルドに取り付ける A. 新しいシールキットの各パーツにきれいな油圧オイルを塗って、バルブの所定位置に取り付ける。 B. Oリング、シーリングリング、バックアップリングをカートリッジバルブに正しく取り付ける。 C. 組み立ての完了したカートリッジをきれいな油圧オイルに浸す。 重要 カートリッジバルブは慎重に取り扱うこと。ステムチューブをほんのわずか変形させただけでも動 作不良の原因となる。カートリッジバルブをマニホルドに取り付ける時は、深穴ソケットがバルブの基部 にしっかりはまっていることを確認すること。 D. カートリッジバルブをマニホルドのポートに取り付け、Oリングの上面に当たるまで手でねじこむ。ね じ込む際に引っかかったりせず、マニホルドのポートにスムーズに入らなければいけない。 E. 深穴ソケットレンチを使用して、カートリッジバルブを図 124に示すようにトルク締めする。 9. カートリッジバルブにソレノイドコイルを慎重に取り付け、バルブにナットで固定し、ナットを 6.7N·m (60ft-lb) にトルク締めする。 10.
ポーラートラック油圧制御バルブ g033626 図 125 1. グリスフィッティング各2個 16. 45° 油圧フィッティング各2個 2. ピンアセンブリ 17. 3. フランジベアリング 18. 45°油圧フィッティング リング 31. リング 32. リング 33. 油圧チューブ 4. 右ペダルアセンブリ 19. リング 34. フランジナット各 2 個 5. フランジベアリング 20. ケーブルタイ 35. ヘアピン各2本) 6. 左ペダルアセンブリ 21. リング 36. レバーバルブリンク各2個 7. 規制関係デカル 22. 油圧フィッティング 37. リング 8. 銘板 23. Oリング各2個 38. ワッシャ各 2 枚 9. デカル 24. 油圧オイルキャップ 39. バルクヘッドナット 10. ポップリベット各2本 25. リング 40. 油圧プラグ 11. ホースカバー 26. リング 41. リング 12. 制御バルブ 27.
ポーラートラック油圧制御バルブの取り外し 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 1. 平らな場所に駐車し、アタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを 抜き取る。 2. 制御バルブの油圧ホースやフィッティングの端部から異物が侵入しないように十分にきれいにする。 3. 組み立て時に間違えないように、外した油圧ホースすべてに識別ラベルをつける。 4. 制御バルブの油圧フィッティングに接続 されているホースおよびチューブをすべ て取り外す。ホースから出てくるオイル を適切な容器に回収する。 5. 異物が入らないよう、外したホースは 全部キャップかプラグでふさいでおく。 6. レバーバルブリンクを制御バルブのス プール固定しているヘアピン2本を外す 図 126。スプールからリンクを抜き取る。 7. 取外し時に落ちないよう、制御バルブ を支持しておく。 8.
ポーラートラック油圧制御バルブの整備 g034395 図 127 1. チェックポペット 12. リング 23. 2. 3. ディテントプランジャ スペーサ 13. 14. リテーナリング ワッシャ 24. リング 25. リング 4. スプール 15. シート用リテーナプラグ 26. バックアップワッシャ 5. シート 各3枚 16. スプールスプリング 27. リング ディテントスプリング 6. ソリッドプラグ 17. ディスク 28. リング 7. シート用リテーナプラグ各2個 18. プラグ 29. リング 8. ブッシュ 19. ディテントプラグ 30. バックアップワッシャ 9. チェックスプリング 20. ワイパーシール 31. プラグ 10. スプールキャップ各2個 21. プランジャ 32. リング 11. バルブ本体 22. ディテントプランジャ 33.
ポーラートラック油圧制御バルブの分解 1. バルブのポート全部にプラグを取り付け、バルブの表面をきれいにする。 重要 分解を始める前に、スプールとそのボアに合印を付ける。バルブを組み立てる時、スプールは 以前と同じボアに取り付けなければならない。 2. スプールからキャップ図 127の102個を外してスプールアセンブリをそれぞれのボアから外す。 3. 各スプールアセンブリから、Oリング図 127の12とブッシュを外す。 4. スプールキャップの反対側にあるボアエンドから、ワイパーシール図 127の20とOリングを外す。 注 スプールアセンブリは、リテーナリング図 127の13、スペーサ、スプールスプリングまたはワッシャの取 り外しが必要でない限り取り外さない。 5. バルブボディから、シートリテーナプラグ図 127の7と15、バックアップワッシャ、O リング、チェッ クスプリングを外す。 6. バルブボディから、チェックポペット、図 127の1、シート、O リング、プランジャを外す。 7. プランジャの反対側の端部から、ソリッドプラグ 図 127の6、バックアップワッシャ、O リングを外す。 8.
12. ディテントプランジャ図 127の22、スプリング、ディスクにきれいな油圧オイルをたっぷりと塗り、 バルブボディのボアに取り付ける。 13. Oリングとディテントプラグ図 127の19をバルブボディに取り付けて、プラグを 5.46.
昇降シリンダ g033629 図 128 グリスフィッティング 2. リテーナリング 11. T字フィッティング 20. ボルト各 2 本 3. リング 12. リング 21. ロックワッシャ各 2 枚 13. リング 22. 昇降制御マニホルド ストレートフィッティング 23. リング 4. ストレートフィッティング (各 2 個) 10. リング フランジヘッドねじ 1. 19. 5. リング 14. 6. 油圧ホースアセンブリ 15. リング 24. 90°油圧フィッティング 7. リング リング 油圧ホース 昇降シリンダ ロックナット 25. 8. 9. 16. 17. 18. ピボットピン リング 昇降シリンダを取り外す 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 1.
4. 昇降シリンダの油圧フィッティングに接 続されている油圧ホースを取り外す。 5. 異物が入らないよう、外したホースに キャップかプラグを取り付ける。 6. シリンダヘッドをキャリアフレームのピ ンに固定しているリテーナリング図 128 の2を外す。 7. 昇降シリンダのロッド端を右側昇降アー ムに固定しているロックナット、フランジ ヘッドねじ、ピボットピンを外す図 129 。 8. 機体から昇降シリンダを外す。 9. 必要に応じ、昇降シリンダから油圧フィッ ティングを取り外す。 10. フィッティングについていた O リングは 外して捨てる。 g033630 図 129 1. 昇降シリンダ 2. ピボットピン 3. フランジヘッドねじ 昇降シリンダの取り付け 1. 昇降シリンダから油圧フィッティングを取り外した場合は、新しいOリングにオイルを塗付してフィッティ ングに取り付ける。フィッティングを昇降シリンダに取り付けて 2025N·m1519ft-lbにトルク締めする。 2. 機体に昇降シリンダをセットする。 3.
昇降シリンダの整備 g033631 図 130 カラー 1. グリスフィッティング 6. 2. 3. シリンダヘッド ナット 7. シャフト 12. ピストン 8. ダストシール 13. ピストンシール 4. リング 5. 距離 9. 10. 11. リング ロッドシール バックアップリング 昇降シリンダの分解 1. シリンダのシャフトをゆっくり操作して内部のオイルを押し出し、出てきたオイルを容器に受ける。両方 のポートにプラグを取り付け、シリンダの表面をきれいにする。 重要 油圧シリンダを万力で挟む場合は、破損する恐れがあるので必ずクレビス部分を挟むようにすること。 2. 昇降シリンダを万力に固定する。万力は挟み部分に軟らかい素材を使っているものを使うこと。 3. パイプレンチを使ってカラーを取り出す。 4.
重要 シャフトを万力で挟むとシャフトが損傷する可能性がある。シャフトを万力で挟む場合は、シャフトの クレビス部分を挟むようにすること。 5. シャフトのクレビスを万力で正しく挟んでシャフトを固定する。シャフトからナットとピストンを外す。シャ フトからヘッドを抜き取る。 6. ピストンから、ピストンシールとOリングを外し、ヘッドから、Oリング、バックアップリング、ロッドシー ル、ダストシールを外す。 昇降シリンダの組み立て 1. 組み立て前に、どのパーツにも汚れがないことを確認する。 2. 新しいOリング、ピストンシール、ロッドシール、バックアップリング、ダストシールにきれいな油圧オイ ルを塗り、以下の手順で組み立てる A. ピストンシールとOリングをピストンに取り付ける。 B. ヘッドに、ダストシール、Oリング、バックアップリング、ダストシールを取り付ける。 重要 シャフトを万力で挟むとシャフトが損傷する可能性がある。シャフトを万力で挟む場合は、シャフトの クレビス部分を挟むようにすること。 3. シャフトのクレビスを万力で正しく挟んでシャフトを固定し、以下の手順で組み立てる A.
ポーラートラック昇降シリンダ g033632 図 131 ピンアセンブリ 14. 2. フランジベアリング各個 15. 3. グリスフィッティング各4個 16. 1. バルクヘッドフィッティング (各 2 個) リング クイックディスコネクトのニッ プル 27. フランジブッシュ 28. 29. リテーナリング各2個 シャフト 4. ロックナット各 2 個 17. ダストカップ 30. ゴム製ハトメ各4個 5. ロックナット 18. ダストプラグ 31. ねじ 6. 昇降シリンダ 19. クイックカップラ 32. ロックナット各 2 個 7. Oリング各2個 20. リング 33. フランジヘッドねじ各 2 本 8. 90° 油圧フィッティング各2個 21. 90°油圧フィッティング 9. Oリング各2個 22. 油圧ホースアセンブリ 34. 45°潤滑フィッティング 35. ボルト各 2 本 10. 油圧ホースアセンブリ 23. 油圧ホース 36. ピボットピン各2個 11.
ポーラートラック昇降シリンダの取り外し 警告 油圧系統の接続を外すなどの作業などを行う時は、必ずシステム内部の圧力を完全に解放す ペー ジ 4–9)を を参 照 。 る 油 圧 シ ス テ ム の 圧 力 解 放 (ペ 1. 平らな場所に駐車し、アタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを 抜き取る。 2. 昇降シリンダの油圧ホース端部やフィッティングから異物が侵入しないように十分にきれいにする。 3. 組み立て時に間違えないように、外した油圧ホースすべてに識別ラベルをつける。 4. 昇降シリンダの油圧フィッティングに接続されている油圧ホースを取り外す。 5. 異物が入らないよう、外したホースにキャップかプラグを取り付ける。 6. 昇降シリンダのシリンダヘッドをキャリアフレームに固定しているロックナット図 131の32、フラン ジヘッドねじ、ピボットピンを外す。 7. 昇降シリンダのロッド端を昇降アームアセンブリに固定しているロックナット図 131の32、フラン ジヘッドねじ、ピボットピンを外す。 8. 機体から昇降シリンダを外す。 9.
ポーラートラック昇降シリンダの整備 g033633 図 132 1. キャップシール 6. 2. 3. シリンダヘッド ロックナット 7. ロッド 12. ピストン 8. ワイパー 13. ウェアリング 4. リング 9. シール 5. 距離 油圧系統 10. リング 11.
ポーラートラック昇降シリンダの分解 1. シリンダのロッドをゆっくり操作して内部のオイルを押し出し、出てきたオイルを容器に受ける。両方 のポートにプラグを取り付け、シリンダの表面をきれいにする。 重要 昇降シリンダを万力で挟む場合は、破損する恐れがあるので必ずクレビス部分を挟むようにすること。 2. 昇降シリンダのシリンダヘッドのクレビス部分を万力で正しく挟んでシリンダを万力にしっかりと固定す る。万力は挟み部分に軟らかい素材を使っているものを使うこと。 3. リテーナリングの端がシリンダヘッドの口から見えるようになるまでスパナレンチを使ってヘッドを右に回 す。リテーナリングの面取り部の下にねじ回しを差し込み、開口部側へリテーナリングを寄せる。ヘッド を左に回転させてリテーナリングをシリンダヘッド図 132の2とヘッドから外す。 4. ポートについているプラグを外す。シャフトを注意深くひねりながら引き抜いて、ヘッドとピストンと共 に外す。 重要 ロッドを万力で挟むとロッドが損傷する可能性がある。ロッドを万力で挟む場合は、ロッドのクレビス 部分を挟むようにすること。 5.
重要 シリンダヘッドにヘッドを取り付ける際には、シリンダヘッドに形成されているリテーナリング用スロット にピストンやヘッドのシールを引っ掛けないように十分に注意すること。 5. 内部に入れるパーツ全部にきれいな油圧オイルを薄く塗る。シリンダヘッドに、ピストン、シャフト、 ヘッドアセンブリを入れる。 注 シールを傷つけないように注意すること。 6.
オイルクーラ オイルクーラの取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 2. フードのラッチを外してフードを開く。 注意 高温のラジエターやオイルクーラで火傷する危険がある。 エンジンや冷却系統に関わる作業は、それらが十分に冷えてから行うこと。 3. 機体からラジエターとオイルクーラを外す ラジエターの取り外し (ページ 3–12)を参照。 4. オイルクーラをラジエターに固定しているねじ図 133の13本、平ワッシャ6枚、ロックワッシャ3枚、 ナット3個を外す。 5. オイルクーラをラジエターから外す。 オイルクーラの検査 1. 洗浄用の溶剤を使ってオイルクーラ内部を逆流方向に洗浄する。洗浄が終わったらオイルクーラ 内部から溶剤を完全に除去する。 注意 圧縮空気を使ってオイルクーラを乾かす作業をする時は、ゴーグルなどで目を保護すること。 2. オイルクーラに、オイルの流れと反対 方向から圧縮空気を吹き込んで、クー ラ内部を乾燥させる。 3.
油圧系統 ペ ー ジ 4–116 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
章5 電気系統 目次 ヒューズ .................................................. 5–42 一般情報 ...........................................................5–2 CANバス端末抵抗 ................................... 5–43 スタンダード・コントロール・モジュー デッキ昇降スイッチ ................................... 5–44 ル ............................................................5–2 昇降コントロールマニホルドバルブのコイ SCM のロジックチャート ...............................5–3 ル .......................................................... 5–46 ヤンマーエンジン電子制御ユニット ECU ............................
一般情報 本機の運転操作、通常の保守整備、整備時期などは、 トラクションユニットのオペレーターズマニュアル に記載されている。整備を行う際に詳細な情報が必要な場合は、 トラクションユニットのオペレーター ズマニュアル を参照のこと。 スタンダード・コントロール・モジュール グランドマスター 7210 には、スタンダード・ コントロール・モジュールSCMが搭載され ており、これが電気機器をコントロールす ることによってマシンの安全な動作が実現 されている。SCM はコントロールパネルの カバーに取り付けられている図 134。 SCM は、入力信号として、キーの状態、 ニュートラル、駐車ブレーキ、PTO、運転 席、デュアル温度スイッチからの信号を監 視している。SCM は、エンジンコントロー ラに対して Run 信号と Start 信号を送る。 SCM についている LED で、マシンのスイッ チの作動状態を確認することができる。SCM のLEDが点灯していないたとえば、運転席 に着席して、キースイッチがON位置なの に始動入力表示LEDが点灯しない場合に は、そのスイッチと回路の配線、ヒューズ を点検する必要
SCM 出 力 キースイッチがSTART位置にあり、走行コ ントロールレバーが2本とも ニュートラルロッ ク位置にあり、PTO スイッチがOFFである 時は、始動出力表示LEDが点灯する。 キースイッチがON 位置にあり、ニュートラ ル、駐車ブレーキ、PTO、運転席、エン ジン冷却液温度スイッチからの入力が正常 たとえば、運転席に着席しており、走行コ ントロールレバーが ニュートラルロック 位置以 外にあって駐車ブレーキが解除されている時 には、RUN 出力表示 LED が点灯する。 キースイッチがON位置にあり、PTO スイッ チがON引き出した状態にある時は、PTO 出力 LED が点灯する。 注 SCM の高温警告入力 LED が点灯して いる時は、PTO 出力 LED は点灯せず、 PTO スイッチの位置に関わらず、PTO は 解除される。 g033656 図 135 1. 電源入力表示LED 2. 始動入力表示LED 3. エンジン作動出力表示LED 4. 始動出力表示LED 10. 5. PTO出力表示LED 11.
g034737 図 136 電気系統 ペ ー ジ 5–4 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
ヤ ン マ ー エ ン ジ ン 電 子 制 御 ユ ニ ッ ト ECU グランドマスター 7210 に搭載されているヤン マーエンジンは、電子制御ユニットECUでエン ジンの制御を行い、この ECU がマシンのイン フォセンターディスプレイ装置と通信している。 何等かの理由で ECU をマシンから取り外す 必要がある場合には、始動キーを OFF にし てキーを抜き取ってから少なくとも30秒間待っ て、その後に ECU を外すようにすること。 章3 ディーゼルエンジン (ページ 3–1)を参照。 g034741 図 137 1. エアクリーナ 2. 電子制御ユニットECU 3.
特殊工具 これらの特殊工具は Toro 代理店で購入することができる。一般に市販されている場合もある。 マルチメータ 電気部品および電気回路の電流抵抗電圧 の試験に使用する。 注 電気回路の試験にはデジタルマルチメー タの使用を推奨している。デジタル式のテ スターはインピーダンス内部抵抗が高く、 電圧計として使用する際に回路に過電流 が流れるのを防ぐことができる。過電流は 回路損傷の原因となる。 g033636 図 138 バッテリー端子プロテクタ バッテリー端子、リング端子、フォーク端子な どの腐食防用のエアゾルスプレーである。バッ テリーケーブル、リング端子、フォーク端子 などの接続後に腐食防用として吹き付ける。 Toro パーツ番号 107-0392 g033638 図 139 電気系統 ペ ー ジ 5–6 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
バッテリー用比重計 バッテリー液の比重を測定するのに使用す る。それぞれの地域で入手可能である。 g033640 図 140 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 5–7 電気系統
誘電ジェル シールされていない配線の接続部分の腐 食防止に使用するジェル剤である。端子 全体をくまなく確実に覆うように、ジェルは、 接続する機器およびワイヤハーネスのコネ クタの両方にたっぷりと塗りつけ、その後 にコネクタを取り付け、一度外し、そしてジェ ルをもう一度、両方の表面に塗ってから再接 続すること。また、コネクタ全体をジェルの中 に完全に埋めるように十分ジェルを使うこと。 注 シールされている接続端子部に誘電ジェ ルを使用すると、コネクタのシールを浮き 上がらせてしまうので、ジェルは使用しない。 g033639 図 141 Toro パーツ番号 107-0342 電気系統 ペ ー ジ 5–8 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
インフォセンターディスプレイ このグランドマスターに搭載されているインフォセンターディスプレイは、コンソール上に配置された LCD 液晶表示装置である。インフォセンターは、マシンの運転中にはオペレータのための運転関係の情報 を提供し、また整備時にはマシンの診断の手助けとなる情報を表示し、さらに、マシンの各種の設定 を行うための窓口ともなる。 インフォセンターの電源は主電源リレーが提供するキースイッチがRUNまたはSTART位置にあるときに電 源が供給される。ヤンマーエンジン電子制御ユニットとインフォセンターがCANバスによって相互に接続さ れ、これによってインフォセンターが各種の情報を収集・提供することができるようになっている。 起動画面 スプラッシュ画面図 142は、キースイッチ をRUNまたはSTART位置にセットしたとき に、インフォセンターに最初に表示される 画面である。スプラッシュ画面で、マシン に関する基本的な情報を見ることができる。 スプラッシュ画面が表示されて数秒間が経 過すると、インフォセンターの画面はマシ ン情報表示画面に切り替わる。 スプラッシュ画面では、アワーメータの確 認、バッテリ
メイン情報画面 インフォセンターの2つのメイン情報画面図 143 と 図 144は、スプラッシュ画面が表示 されて数秒後に表示される画面である。通 常運転中は、このメイン情報画面に、オ ペレータのための情報が表示される。イン フォセンターの右ボタンを押すと、メイン画 面の切り替えができる。 メイン画面では、エンジンの冷却液の温度、 バッテリー電圧、エンジンの回転速度RPMを 確認することができる。 運転中に電気系統の異常が探知された場 合には、異常内容を表示してオペレータへ の通報を行う。エンジンの不具合はエンジ ン ECU が記憶し、エンジン診断ツールを 使用して内容を見ることができる。 メイン情報画面で「メニュー/戻り」ボタン左 ボタンを操作することにより、メインメニューや 他の情報表示画面を表示して様々な情報や データを見ることができる。以下で、メイン・メ ニューおよび各メニュー項目については、 メイ ンメニュー画面 (ページ 5–11)を参照のこと。 g035029 図 143 1. エンジン冷却液温度 2. バッテリー電圧 5. 下ボタン 3. アワーメータ 6.
メインメニュー画面 インフォセンターのメイン情報画面または スプラッシュ画面で「メニュー/戻り」ボタ ン左ボタンを押して離すと、メインメニュー 画面が表示される。メインメニュー画面図 145では、3種類のメニューからの選択が 可能になる。「移動」ボタン中央ボタンを 押すと、メニュー項目を選択することがで きる。自分が見たいメニュー項目へ移動す ることができたら、「選択」ボタン右ボタ ンを押すと、選択が決定される。 メインメニューの項目は、整備、設定、基 本情報のである。これらのメニュー項目の それぞれについて、以下に説明する。 メインメニュー画面からメイン情報画面に戻る には、「戻る」ボタン左ボタンを押せばよい。 g035031 図 145 1. メインメニュー 2. 選択ボタン 3. 移動ボタン 4. 5.
設 定 Settings 画 面 設定画面図 146では、インフォセンターで 用いる言語および単位ヤードポンド法また はメートル法を決めることができる。また、 オペレータの好みにあわせてバックライト 背景の明るさ、および表示のコントラスト の調整を行うことができる。 バックライトbrightnessの調整を選択する と、中央ボタン-および右ボタン+を使って 設定を変更することができるようになる。 Protected menus では PIN コードを入力し て、保護されている情報の閲覧・変更ができる ようになる。整備関連保護情報としては、排 気システム DPF 回生Tier 4 エンジンがある。 保護メニューにアクセスするには、インフォ センターの中央と右のボタンを使って、4 け たの PIN コードを入力する。PIN が入力 されると、インフォセンターの中央ボタンに チェックマークが表示されるようになる。中 央ボタンを押すと、正しい PIN 番号であっ た場合には、インフォセンターの中央の表 示画面の右上隅に PIN と表示される。戻 りボタンを押すと設定メニューに戻る。キース イッチがRUN位置にあれば、
基 本 情 報 About 画 面 基本情報画面図 147では、モデル番号、 シリアル番号、ソフトウェアのバージョンを 確認することができる。また、CANバスの 状態の確認も可能である。PIN コードを入 力して保護メニューにアクセスできる状態 では、この基本情報場面で、これら以外 の情報にもアクセスが可能となる。 基本情報表示画面からメイン・メニュー画 面に戻るには、「戻る」ボタン左ボタンを 押せばよい。 g035033 図 147 基本情報メニュー 4. 戻る 2. 選択ボタン 5. 基本情報項目 3. 移動ボタン 1.
故障探究 注意 電気系統の故障探究または試験を行う際は、アクセサリー類を一切身につけてはならない とくに 指輪や時計を外すのを忘れないこと。バッテリーの電圧が必要なとき以外は、バッテリー ケーブ ルを外しておくこと。 故障探究や修理を効率良く行うには、本機の電気回路や電気部品をよく理解しておく必要がある付録A ― 「折り込み図面」の電気配線図を参照のこと。 インタロックスイッチがバイパスされている場合は、故障探究を正しく安全に行うため必ず接続しておくこと。 注 グリーンズマスター 7210 の電気系統の故障探究を行う場合には、SCM の入出力表示 LED を 利用する。 電気系統 ペ ー ジ 5–14 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
始動時のトラブル 症状 考えられる原因 インフォセンターの中央も含めて電源が全く入らない。 • バッテリーが上がっている。 • バッテリーケーブルのゆるみまたは腐食。 • キースイッチへヒューズ F1 (15 A) が開状態。 • アースの接続のゆるみまたは腐食。 • キースイッチまたは回路配線の不良。 スタータソレノイドがカチッと鳴るのにクランキングしない。 • バッテリーの充電不足。 • バッテリーが上がっている。 • バッテリーケーブルのゆるみまたは腐食。 • アースの接続のゆるみまたは腐食。 • スタータモータの配線の断線 • スタータソレノイドまたはスタータモータの不良。 注 ソレノイドの音が鳴る場合は、問題の原因はインタロック 回路ではない。 エンジンを始動しようとしても何も起こらない。キース イッチをRUNにするとインフォセンターが作動する。 • 走行レバーがニュートラルロック位置にない。 • 着席していない、または駐車ブレーキが解除されたまま。 • 走行ニュートラルスイッチの調整不良 1つまたは両方 。 • PTO ス イ ッ チ が ON 上 位 置 ま た は 故 障 。
運転 移動走行時の一般的なトラブル 症状 考えられる原因 始動スイッチをOFFにしてもエンジンが止まらない。 • バッテリーが上がっている。 • バッテリーケーブルのゆるみまたは腐食。 • キースイッチへヒューズ F1 (15 A) が開状態。 • キースイッチまたは回路配線の不良。 運転中にエンジンが停止する再始動するとエンジンは掛かる。 • 駐車ブレーキが掛かっている。 • オペレータの座る位置が前過ぎるシートスイッチが入らない。 • シートスイッチまたは回路配線の不良。 • キースイッチまたは回路配線の不良。 • 燃料が少ない状態で法面に入った。 • 駐車ブレーキセンサーまたはその回路配線の不良。 注 冷却液の温度が低いためにエンジンが停止する場合は、 少し走るとエンジンを始動できるが、この場合、10秒程度 すると再び停止する。 運転中にエンジンが停止する オペレータは着席している • オペレータが中央に座っていないシートスイッチが入らない。 • エンジン温度が高すぎる 約 115°C/240°F 。 • デュアル温度スイッチの不良。 • 燃料が少ない状態で法面に入った。 • 駐車ブレー
刈り込みデッキの操作上のトラブル 注 刈り込み回路が作動するためには、オペレータが着席し、PTO スイッチを ON にする必要がある。 症状 考えられる原因 オペレータが運転席にいないのに刈り込みデッキが止まらない。 • シートスイッチまたは回路配線の不良。 • 刈り込みデッキを駆動する油圧系統の問題 章4 油 圧系統 (ページ 4–1)を参照。 PTO スイッチがOFF 解除 位置にあるのに、刈り 込みデッキが作動する。 • PTO スイッチまたは回路配線の不良。 • 刈り込みデッキを駆動する油圧系統の問題 章4 油 圧系統 (ページ 4–1)を参照。 PTO スイッチをON 上 位置にしたのに、刈り込み デッキが作動しない。 • 運転席に着席していない。 • 油圧オイルの量が不足している。 • シートスイッチまたは回路配線の不良。 • トランスミッションのPTOソレノイドへの配線のゆる みなど付録A ― 「折りたたみ図面」の電気配線図を参照。 • トランスミッションの圧力バルブが破損している。 • PTO スイッチの不良。 • エンジン温度が高すぎる 約 105°C/220°F 。 • デュ
刈り込みデッキのトラブル 症状 考えられる原因 刈り込みブレードが降下しない。 • 着席不十分で、座席スイッチが作動していない。 • シートスイッチまたは回路配線の不良。 • 昇降コントロールマニホルドのソレノイドコイル S1 または配線の不良。 • 刈り込みデッキを昇降する油圧系統の問題 故障 探究 (ページ 4–25)を参照。 どの刈り込みデッキ上昇しない。 • 昇降コントロールマニホルドのソレノイドコイル S1 または配線の不良。 • 刈り込みデッキを昇降する油圧系統の問題 故障 探究 (ページ 4–25)を参照。 電気系統 ペ ー ジ 5–18 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
電気系統の簡単なチェック バッテリーのテスト 開回路試験 マルチメータで、バッテリー端子間の電圧測定を行う バッテリーテストの数値表 (ページ 5–19)を参照。 マルチメータを DC ボルト設定にする。バッテリーが通常動作温度、すなわち、16°C 38°C (60°F 100°F) である必要がある。キーをOFF 位置、全てのアクセサリが OFF であることを確認する。 メータのプラス+コードをバッテリーのプラス端子に、マイナス-コードをマイナス端子に接続する。 バッテリー電圧を測定記録する。 バッテリーテストの数値表 (ページ 5–19)で、バッテリーの充電量 を調べる。 注 本試験で確認できるのはバッテリーの相対的な状態である。詳細なデータや正確なデータが必要な場合 はバッテリーの負荷試験を行うこと。 バッテリーの整備 (ページ 5–51) バッテリーテストの数値表 電圧測定値 バッテリーの充電レベル 12.68 V ま た は そ れ 以 上 フ ル 充 電 100% 12.45V 75% 充 電 12.24 V 50% 充 電 12.06 V 25% 充 電 11.
バッテリー電圧の数値表 かそ れ 以 上 高 く な け れ ば な ら な い 。 最 初 の バ ッ テ リ ー 電 圧 よ り 0.50 Vか 最初のバッテリー電圧 = 12.30V 3分間充電後のバッテリー電圧 = 12.85 V 変化量 = +0.
電装機器のテスト 抵抗や導通を正確に確認するため、試験対象部品は回路から電気的に切り離しておくこと例始動スイッチ の導通試験を行う前に始動スイッチのコネクタを外しておく。 注 エンジン構成機器のテストについては、ヤンマー・エンジン・サービス・マニュアルを参照のこと。 重要 マルチメータ 抵抗測定設定 を使って電気部品の導通試験を行うときは、回路への電源が切断さ れているのを確認すること。 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 5–21 電気系統
キースイッチ キースイッチ図 148の1には3つの位置が あるOFF、ON/PREHEAT 、STARTである 図 149。キースイッチの端子の構成は図 150 の通りである。 キースイッチの動作は SCM によって監視 されている。キースイッチがON位置にあ る場合には、SCM の電源入力LEDが点 灯するのが正常である。 キースイッチのテスト 1. キースイッチを取り外す前に、SCM に 対する入力装置としてのスイッチおよび その接続回線をテストするのだというこ とを確認すること スタンダード・コントロー ル・モジュール (ページ 5–2)を参照。 2. SCM が、キースイッチおよびその配線 が健全であることを示している場合には、 スイッチについてそれ以上の探究を行 う必要はない。 g035045 図 148 1. キースイッチ 3. SCM が、キースイッチまたはその配線 が異常であることを示している場合には、 以下の手順でスイッチのテストを行う A. キースイッチが OFF であることを確 認する。キースイッチについているワ イヤハーネスのコネクタを取り外す。 B.
回路のロジック表 スイッチの位置 OFF ON/ 予 熱 始動 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 通常回路 その他回路 なし なし B+A+I X+Y B+S+I なし ペ ー ジ 5–23 電気系統
PTO ス イ ッ チ PTO スイッチはコントロールパネルの下に ついている図 151。PTO スイッチを引くと PTO刈り込みデッキやアタッチメントが作動 を開始する。 PTO スイッチの動作は SCM によって監視 されている。PTO スイッチからの入力、お よびそれにかかわるインタロックスイッチか らの入力が作動許可条件を満たしていれ ば、SCM の命令によってトランスミッショ ンのソレノイドバルブが作動し、PTO が作 動する。 キースイッチがON位置で、PTO ス イッチが ON 位置にある場合には、SCM の PTO 入力LEDが点灯するのが正常である。 が停 止 し 、 コ 重 要 マ シ ン を 使 用 中 に PTOが ンソールにある高温警告ランプが点灯した 場合、冷却液の温度が高すぎるオーバー ヒート状態であるから、エンジンを停止させ な い よ う に す る こ と 。 そ の ま ま 、 PTO ス イ ッ チ を切り、平らで安全な場所へゆっくり移動し、 スロットルレバーを低速 位置にセットし、走行 コントロールレバー両方ともニュートラルロック 位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける
E. PTO スイッチに異常がなく、回路が依然として機能しない場合には、ワイヤハーネスを点検す る付録A ― 「折りたたみ図面」のワイヤハーネス図を参照。 F.
ニュートラルスイッチ グランドマスター 7210 には 2 個のニュー トラルスイッチが使用されており、これらは すべて同じものである。これらのニュート ラルスイッチは、通常は開状態であり、走 行レバーがニュートラルロック位置になると 閉じる。ニュートラルスイッチは、運転席の下 の左右のカバーの下にある図 153と図 154。 ニュートラルスイッチの動作は SCM によっ て監視されている。キースイッチがON位 置で、走行レバーが 2 本ともニュートラル ロック位置にある場合には、SCM のニュー トラル 入力LEDが点灯するのが正常であ る。これら 2 つのスイッチは直列に接続さ れているので、両方のスイッチが閉じて初め て SCM へのニュートラル入力が成立する。 ニュートラルスイッチのテスト g035048 図 153 1. 左側カバー 2. ボルト 3. 右側カバー 1.
F. 必要に応じてスイッチを交換する。 G. ニュートラルスイッチに異常がなく、 回路が依然として機能しない場合に は、ワイヤハーネスを点検する付 録A ― 「折りたたみ図面」のワイ ヤハーネス図を参照。 H. ニュートラルスイッチに、ワイヤハー ネスのコネクタを取り付ける。ニュー トラルスイッチの動作を確認する。 g033650 図 155 1. 2. グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 走行レバー ニュートラルスイッチ ペ ー ジ 5–27 3.
座席スイッチ シートスイッチは通常開NO型のスイッチであり、オペレータが着席すると閉じる。走行システムまたは PTO スイッチが ON の状態のときにオペレータが運転席から立ち上がると、エンジンは停止する。シートスイッチ とそのコネクタは運転席の真下にある図 156。 シートスイッチの動作は SCM によって監視されている。キースイッチがON位置で、座席に着席している 状態では、SCM の 着席 入力 LED が点灯するのが正常である。 シートスイッチのテスト 1. シートスイッチを取り外す前に、SCM に対する入力装置としてのスイッチおよびその接続回線をテスト するのだということを確認すること スタンダード・コントロール・モジュール (ページ 5–2)を参照。 2. SCM が、シートスイッチおよびその配線が健全であることを示している場合には、スイッチについてそ れ以上の探究を行う必要はない。 3. SCM が、シートスイッチまたはその配線が異常であることを示している場合には、以下の手順で シートスイッチのテストを行う A.
G. シートスイッチに異常がなく、回路が依然として機能しない場合には、車両のワイヤハーネスを点 検する付録A ― 「折りたたみ図面」のワイヤハーネス図を参照。 H.
エンジンオイル圧スイッチ エンジンオイル圧スイッチは、オイルフィル タの近くのエンジン上に取り付けられてい る図 157。このスイッチは通常閉NCで、 オイルの圧力が掛かると開く。 スイッチが開く圧力設定は、4060 kPa5.88.8 psiである。 オイル圧スイッチは、エンジンコントローラ に接続されている。エンジン作動中にこの スイッチが閉じるオイル圧力が下がったと、 ECU はエンジンを停止させる。ECU がオ イル圧スイッチの異常を検知すると、エン ジン不具合信号が発信され、これがインフォ センターに表示される。 エンジンオイル圧スイッチのテスト 注 エンジンの潤滑系統およびそのテストに ついては、ヤンマーのエンジンサービスマ ニュアルを参照のこと。 g035302 図 157 1. 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ を降下させ、駐車ブレーキを掛け、エ ンジンを停止させる。 エンジンオイル圧スイッチ 2. エンジンオイルのフィルタ 2. キースイッチが OFF であることを確認する。 3. エンジンについているオイル圧スイッチから、ワイヤハーネスのコネクタを外す。 4.
駐車ブレーキセンサー 駐車ブレーキセンサーは通常開NOの近接 センサーで、駐車ブレーキシャフトの下に ある図 158。ブレーキシャフトについてい るタブが、ブレーキセンサーを動作させる ための検知プレートである。 駐車ブレーキが掛かっていない状態ブレー キラッチが掛かっていないとき、検知タブ は、駐車ブレーキセンサーのターゲット側 端部にあって、スイッチは閉じた状態となっ ている。駐車ブレーキを掛けるブレーキラッ チを掛けると、検知プレートがターゲット範 囲から外れて、センサーは開状態となる。 駐車ブレーキセンサーの動作は SCM によっ て監視されている。キースイッチがRUN位 置で、駐車ブレーキが解除位置にあるブ レーキラッチがかかっていない場合には、 SCM の 駐車ブレーキセンサー入力 LED が点灯するのが正常である。以上の確認 を行って、駐車ブレーキセンサーおよびそ の配線が正常に機能していないことが疑われ る合には、以下のセンサー試験を実施する。 g034729 図 158 1. 駐車ブレーキレバー 5. ロックワッシャ各 2 枚 2. 駐車ブレーキシャフト 6.
D. 始動キーをRUN位置に回しエンジンは始動させない、マルチメータを使って、マシンのワイヤハー ネスのピンク線用コネクタ端子にシステム電圧DC 12 Vが印加されていることを確認する。 E. 黒線がアースされていてピンク線にシステム電圧が来ているのに、センサーの LED が点灯しない 場合には、この駐車ブレーキセンサーを交換する。交換後はセンサーの調整を行う 駐車ブレー キセンサー (ページ 5–47)を参照。 10.
PTO ソ レ ノ イ ド バ ル ブ の コ イ ル グランドマスター 7210 の油圧系統には、 トランスミッション前部にあるソレノイドバル ブコイルを使用する図 159。ソレノイドバル ブのコイルに通電が行われると、油圧フロー が切り替わって PTO システムが作動する。 ソレノイドバルブのコイルへの通電は SCM の命令で行われる。SCM は複数の入力 が所定の条件を満たした場合にコイルに通 電を行う。ソレノイドバルブに通電中は、 SCM のPTO入力表示LEDが点灯する。 PTO ソ レ ノ イ ド バ ル ブ の コ イ ル の テスト 注 テストは、カートリッジバルブんみソレ ノイドを取り付けたままで行うこと。 1. キースイッチが OFF であることを確認 する。ソレノイドバルブのコイルから、 ワイヤハーネスのコネクタを外す。 g033657 図 159 1. トランスミッション 3. コイルのコネクタ 注 デジタルテスターで小さい抵抗値を測定 2. ソレノイドバルブとコイル するときは、測定前にテスターのリード線 をショートさせる。この時、テスターにわず かな抵抗値通常0.
ヒューズリンクハーネス グランドマスター 7210 にはヒューズリンクが 3 個、回路保護のために使用されている。これ らのヒューズリンクは、スタータB+端子とメイ ンワイヤハーネスとを接続するハーネスの中 に入っている。ヒューズリンクのヒューズが飛 ぶと、その回路への通電が止まる付録A ― 「折りたたみ図面」の電気配線図を参照。 キーがOFF 位置にあることを確認し、バッ テリー端子からマイナスケーブルを外し、 次にプラスケーブルを外す バッテリーの整備 (ページ 5–51)を参照。マシンのワイヤハーネ スに入っているヒューズリンクのコネクタを探 して外す。マルチメータを使用して、コネクタ P1の各端子ピンとスタータJ1のコネクタとの間 に導通があることを確認する図 161。ヒュー ズリンクが1つでも切れている導通がない場 合には、ヒューズリンクハーネスを交換する。 注 ヒューズが飛んだ原因が分かった場合 には、必ず修理を行う。 試験が終了したら、ヒューズリンクの各コ ネクタを、始動ハーネスおよび車両のワイ ヤハーネスに接続する。バッテリーのプラ スケーブルを端子に接続し、次にマイナス ケーブルを接続する。
ダイオードアセンブリ グランドマスター 7210 では、ダイオードを数個使用している。これらのダイオードはすべて同じものであ る。各ダイオードに通電可能な最大電流は 6 A である。ダイオードアセンブリは、黒色の箱で、ダイオード の記号がついており、ボディの端部にトロのパーツ番号が表示されている図 162。 ダイオードアセンブリは、エンジンスタータへの通電を停止したときに発生する高電圧スパイクを吸収するた めのものである。このダイオードはエンジンのワイヤハーネス燃料・水セパレータの近くに接続されている付 録A ― 「折りたたみ図面」のエンジンンのワイヤハーネス図を参照。 もう一つのダイオードアセンブリは、エンジン ECU を、EGR リレー回路の極性逆転から保護するために使 用されている。このダイオードは、エンジンのワイヤハーネスヤンマーエンジンの ECU の近くに接続されて いる付録A ― 「折りたたみ図面」のエンジンンのワイヤハーネス図を参照。 もう一つのダイオードアセンブリは、エンジン ECU を、オルタネータ回路の極性逆転から保護するために 使用されている。このダイオードは、エンジンのワイヤハーネスヤ
抵抗器アセンブリ GM7210 のエンジンワイヤハーネスにはすべて、キースイッチの作動を可能にするために抵抗器アセンブ リが使われている。この抵抗器は、オルタネータの近くにあるワイヤハーネスに接続されている付録A ― 「折りたたみ図面」のエンジンンのワイヤハーネス図を参照。 抵抗器アセンブリは、灰色をしており、ボディの端部に抵抗器の記号が印刷されている。 抵抗器アセンブリのテスト 抵抗器は、デジタルマルチメータオーム設 定を用いて試験することができる。 注 抵抗値が約1600オームであれば正常 である。 g034715 図 163 1. 電気系統 抵抗器ボディの端 ペ ー ジ 5–36 2.
グローリレー グランドマスター 7210 に使用されているグ ローリレーには4つの端子があり、通電さ れると、グロープラグへ電流を流す。グロー リレーは、バッテリーの上方にある ECU ブ ラケットに取り付けられている。 始動キーをまず ON/PREHEAT 位置にした 時、およびSTART 位置にした時に、ECU はグローリレーへの通電を行う。 グローリレーのテスト 1. フードのラッチを外してフードを開く。 2. キースイッチが OFF であることを確認 する。ブロープラグリレーから、ワイヤ ハーネスのコネクタを外す。 g035044 図 164 1. グローリレー 注 デジタルマルチメータで小さい抵抗値を 測定するときは、測定前にテスターのリード 線をショートさせる。この時、メータにわずか な抵抗値通常0.5オーム以下が表示される。 この抵抗値はテスターとリード線の内部抵抗 によるものである。この値を測定値から差し 引くとソレノイドの正しい抵抗値が得られる。 3. 端子 85 と 86 間のコイル抵抗をマルチ メータオーム設定で測定する。 注 抵抗が約72Ωあれば正常である。 4.
始 動 リ レ ー と EGR リ レ ー グランドマスター 7210 には、リレーが 2 つ 使用されている。この2つは同じもので、 5つの端子でスタータモータへの通電とエ ンジンの EGR バルブへの通電をコントロー ルしている。これらのリレーは、バッテリー の上方にある ECU ブラケットに取り付けら れている図 166。 始動リレーは、エンジンの ECU によって 通電されると、エンジンのスタータモータの ソレノイドに電流を供給する。 EGR リレーは、エンジンの ECU によって 通電されると、エンジンの EGR バルブに 電流を供給する。 始 動 リ レ ー と EGR リ レ ー の テ ス ト g034747 図 166 1. 始動リレー 2. EGR リレー 3. ECU ブラケット 4. ECU 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ を下降させ、エンジンを停止させ、駐 車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。 2. フードのラッチを外してフードを開く。 3.
燃料ポンプ 燃料ポンプは左燃料タンクの近くの、ROPS に取り付けられている図 168。 燃料ポンプに通電中は、SCM の RUN 出 力表示LEDが点灯する。 燃料ポンプのテスト 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ アタッチメントを降下させ、エンジンを 停止し、駐車ブレーキを掛ける。キー スイッチが OFF であることを確認する。 2. 運転席のラッチを外して座席を倒し、 燃料ポンプへのアクセスを確保する。 3. リアパネルを機体のクロス部材に固定 しているスエルラッチ3個を外してリア パネルを取り外す。 4. フードのラッチを外してフードを開く。 5. 燃料フィルタの入り口フィッティングか ら、燃料供給ホースポンプディスチャー ジを外す。 6. 燃料ポンプに取り付けられている燃料 ホ―スが詰まっていないことを確認する。 g034746 図 168 1. 燃料供給ホース 3. ROPSチューブ 2. 左燃料タンク 4. 燃料ポンプ 7. 外したホースの先端ポンプディスチャー ジを、大きな容器0.
デュアル温度スイッチ デュアル温度スイッチは、2つの通常開NO回 路で構成されるスイッチで、エンジンの冷却液 の温度を監視するために使用されている。第 一の回路は高温警告回路、第二の回路は高 温停止回路である。スイッチは、ウォータポン プのハウジングに取り付けられている図 169。 冷却液の温度が約 105 °C (220°F) になる と、高温警告回路が閉じる。この回路が 閉じることによって、SCM に入力が行わ れる。 この入力によって、SCM の高温警告 LED が点灯し、PTO の動作が停止される。 冷却液の温度が上昇し続けて約 115°C (240°F) になると、高温停止回路が閉じて、 SCM へ入力が行われる。 この入力によっ て、SCM の高温停止 LED が点灯し、エ ンジンが停止される。 デュアル温度スイッチの動作は SCM によっ て監視されている。冷却液の温度上昇に よってスイッチが閉じると、それぞれに対 応する LED が SCM 上で点灯する。SCM の表示に基づく以上の確認を行って、スイッ チが正常に機能していないことが疑われる 合には、以下のセンサー試験を実施する。 g034
4. オイルの温度を上昇させながら、マル チメータオーム設定を使ってスイッチの 抵抗値をチェックする。 A. 高温警告回路の正常な動作温度は、 101° 108°C (214° 226°F) である。 B. 高温停止回路の正常な動作温度は、 112° 119°C (234° 246°F) である。 5. 正常に作動しないスイッチは交換する。 6. テストが終了したら、温度スイッチをエ ンジンのハウジングに取り付ける以下 の手順で行う g033667 図 171 A. ハウジングとスイッチのねじ部分を きれいに清掃する。スイッチのねじ 山部分にシーラントを塗りつける。 B. ハウジングにスイッチを取り付けて 29.439.2N·m2228ft-lbにトルク締めする。 C. 温度スイッチに、ワイヤハーネスを接続する。 7. 冷却系統に冷却液を所定量まで入れる。 8.
ヒューズ ヒューズブロックは、運転席横のコントロー ルカバーの下にある。 ヒューズブロック内に配置されたもの以外 に、ECU への電源供給回路を保護するた めの 25 A ヒューズが、エンジンのワイヤ ハーネス内に配備されている。このヒュー ズは ECU 内部にある。図 173 各ヒューズの識別と機能 各ヒューズとその定格電流は図 172を参照 のこと。各ヒューズの機能は、以下の通り である。 ヒューズ F1 15A キースイッチ回路とオプショ ンの照明キットへの電源供給回路保護。 ヒューズ F2 10A SCM の始動回路の保護。 ヒューズ F3 10A SCM の電源、アワーメー タ、インフォセンター、駐車ブレーキセンサー の回路保護。 g034750 図 172 1. 2. ヒューズ F4 2 A ヒューズ F3 10 A 3. 4.
バス 端 末 抵 抗 CANバ グランドマスター 7210 においては、電装 機器間のシステム通信を CAN バス通信シ ステムによって行っている。すなわち、特 殊な2本のより線撚線で構成されるバスが、 ネットワーク通信のため用意されている。 この2本の電線が、マシンの各構成機器の データ通信経路となっている。2本のより線 の終端部インフォセンターの近くには120 Ω の CAN バス終端抵抗が取り付けられている。 これらの抵抗は、コントロールアームにあ るプラットフォーム用ワイヤハーネスに取り 付けられている。右側コントロールアーム のカバープレートを外すと、この抵抗にア クセスすることができる。 g035036 図 174 1. CANバス端末抵抗 2.
デッキ昇降スイッチ デッキ昇降スイッチは、刈り込みデッキの昇 降操作を行うスイッチである。スイッチは、右 側走行レバーに取り付けられている図 175。 昇降スイッチはスイッチハーネスに接続さ れ、これが右側走行レバー内部を通って コントロールパネル下のメインのワイヤハー ネスにつながっている。 昇降スイッチの上部を押すと一時位置、 油圧コントロール昇降マニホルドにあるソレノ イドバルブS1 と S2の両方に通電が行われて 両バルブがシフトし、昇降シリンダが伸びて刈 り込みデッキが上昇する。昇降スイッチの下 部を押すとディテント位置、油圧コントロール 昇降マニホルドにあるソレノイドバルブS1に通 電が行われてこのバルブがシフトし、昇降シ リンダが縮んで刈り込みデッキが下降する。 デッキ昇降スイッチのテスト g035037 図 175 1. 右側走行レバー 2. デッキ昇降スイッチ 1. キーをOFF 位置して抜き取る。 2.
10.
昇降コントロールマニホルドバルブのコイル 油圧昇降コントロールバルブは、機体の右 側、左後輪の近くに配置されている。ソレ ノイドのコイルに通電が行われると、油圧 バルブがシフトして油圧回路内部のオイル の流れが変化する。コイルの電気テストは、 コイルが油圧バルブに取り付けられた状態 のままで実施可能である。 昇降コントロールマニホルドバル ブのコイルのテスト 1. キースイッチが OFF であることを確認 する。 2. テストするソレノイドバルブのコイルに 接続されているワイヤハーネスのコネ クタを外す図 177。 3. コイルの直径と高さを測定し、その値か らコイルの所定抵抗値を調べる図 178。 注 デジタルマルチメータで小さい抵抗値を 測定するときは、測定前にテスターのリード線 をショートさせる。この時、テスターにわずか な抵抗値通常0.5オーム以下が表示される。 この抵抗値はテスターとリード線の内部抵抗 によるものである。この値を測定値から差し 引くとソレノイドの正しい抵抗値が得られる。 g034755 図 177 1. ソレノイドコイル 2. デッキ昇降マニホルド 4.
調整 駐車ブレーキセンサー 駐車ブレーキセンサーは、駐車ブレーキ が掛かっているブレーキラッチが掛かって いるかどうかを SCM に知らせる入力とし て機能する。駐車ブレーキセンサーは通常 開NOの近接センサーで、ブレーキシャフトの 下のブラケットに取り付けられている図 179。 駐車ブレーキが掛かっていない状態ブレー キラッチが掛かっていないとき、駐車ブレー キ検知タブは、駐車ブレーキセンサーのター ゲット側端部にあって、スイッチは閉じた状 態となっている。駐車ブレーキを掛けるブレー キラッチを掛けると、検知プレートがターゲット 範囲から外れて、センサーは開状態となる。 駐車ブレーキセンサーの調整 1. 駐車ブレーキが掛かっていないブレー キラッチが掛かっていないのときは、セン サーとタブとの間のすき間が、2.83.8mm であるのが適正である。 2. このすき間の大きさが不適切な場合は、 センサーをブレーキレバーに固定して いるジャムナットをゆるめ、センサーとジャ ムナットの位置を調整して、すき間の大き さを修正する。ジャムナットを締めて調整 を固定する。ジャムナットを 18.422.
整備と修理 注 エンジンの電装機器の修理については 章3 ディーゼルエンジン (ページ 3–1)を参照。 PTO ソ レ ノ イ ド バ ル ブ の コ イ ル トランスミッションにある PTO ソレノイドバ ルブのコイルの交換は、油圧系統を閉じ たままで行うことが可能である図 181。 PTO ソ レ ノ イ ド バ ル ブ の コ イ ル の 取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ アタッチメントを降下させ、駐車ブレー キを掛け、エンジンを停止させてキー を抜き取る。 2. 運転席を倒して、PTO ソレノイドバル ブのコイルに手が届くようにする。 3. バルブのコイルのコネクタから、ワイヤ ハーネスのコネクタを外す。 4. スプール・アセンブリからナットを取り外 す。 5. ソレノイドバルブのステムから、コイル アセンブリを抜き出す図 182。 g036991 図 181 1. トランスミッション 2. ソレノイドバルブとコイル 3. コイルのコネクタ 6.
昇降コントロールマニホルドのソレノイドバルブのコイル デッキ昇降マニホルドにある油圧 ソレノイ ドバルブのコイルの交換は、油圧系統を閉 じたままで行うことが可能である図 183。 昇降コントロールマニホルドのソ レノイドバルブのコイルの取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ を降下させ、駐車ブレーキを掛け、エ ンジンを停止させてキーを抜き取る。 2. 交換するソレノイドバルブを探し出す。 3. 運転席を倒してデッキ昇降マニホルド 図 183の、ソレノイドバルブへのアクセ スを確保する。 4. 交換するソレノイドバルブをから、ワイ ヤハーネスのコネクタを外す。 5. バルブからナットを取り外す。 6. バルブからコイルを抜き取る。 7. バルブについている汚れや錆をきれい に除去する。 昇降コントロールマニホルドのソ レノイドバルブのコイルの取り付け g035040 図 183 1. 2. ソレノイドナット コイル 5. ゼロリークプラグ ソレノイドバルブ コイル コイルナット 3. ソレノイドバルブ 6. 7. 4. デッキ昇降マニホルド 8. 1.
バッテリーの保管 本機を30日間以上にわたって格納保管する場合 1. キースイッチが OFF であることを確認する。バッテリーを取り外して完全充電する バッテリーの整 備 (ページ 5–51)を参照。 2. 充電終了後は、機体に取り付けて保存しても、機体から外したままで保存してもよい。 3. 機体に取り付けて保存する場合は、ケーブルを外しておく。 4. 温度が高いとバッテリーは早く放電するので、涼しい場所を選んで保管する。 5. バッテリーの凍結を防止するため、バッテリーは完全充電すること バッテリーの整備 (ページ 5–51) を参照。 バッテリーの手入れ 1.
バッテリーの整備 バッテリーは電気系統の心臓部である。定期的に適切な整備を行うことでバッテリーの寿命を延長すること ができる。また、バッテリーや電気部品のトラブル防止にもなる。 注意 バッテリー液は腐食性があり、やけどや衣服を焦がすなどの原因となる。 バッテリー関係の作業を行う時は、電解液がはねたりこぼれたりしないよう細心の注意を払うこと。 バッテリーに関わる作業を行う時には、必ず安全ゴーグルやフェイス シールドを着用すること。 バッテリーの仕様 電解液の比重 満充電 1.265 26.7°C (80°F) で補正時 放 電 時 1.240 未 満 バッテリーの仕様 BCI グループ Size 26: 540 CCA @ -17.8°C (0°F) リザーブ容量@ 26.7°C (80°F) バッテリー寸法 端子ポストとキャップを含む 長 さ 20.8cm 幅 17.3cm 高 さ 20.3cm バッテリーの取り外し 重要 バッテリーケーブルを外す時に、端 子やケーブルを損傷しないよう注意すること。 1.
C. バッテリーの上面を点検し、濡れた跡や漏れの徴候が見られないか調べるセルのキャップの脱 落やゆるみ、過充電、端子のゆるみ、電解液の入れ過ぎなどが原因で液が漏れ出すことがあ る。またバッテリーケースに汚れやオイルが付着していないか点検する。バッテリーを重曹水 で洗い、きれいな水で洗い流す。 D. カバーシールが破れていないか点検する。シールに破損や漏れがある場合はバッテリーを交 換する。 E. 各セルの電解液量を点検する。液量がプレートの上面に足りないセルがあれば、最低ラインと最高 ラインの間まで蒸留水を補給する。1525Aで15分充電し、電解液を十分に混合させる。 2. 液体比重計を使って電解液の比重試験を行う。 重要 バッテリーのキャップを開ける前に、セルの周りに汚れがないことを確認する。 A. 液体比重計を使ってバッテリー液の比重を測定する。比重計に吸い込んだ電解液を一度押し出し て、比重計と電解液との温度差をなくしてからもう一度吸い込み、比重と温度を測定する。同時に セルの温度を測定する。 B. 各セルの測定値の温度補正を行う。5.5°C (10°F) ごとの修正が、26.
F. 試験負荷として、バッテリーのクランキング定格の半分の負荷を15秒間、掛ける バッテリーの仕 様 (ページ 5–51)を参照。 G. 15秒後の電圧を測定し、その後に負荷をOFFにする。 H. 最低電圧の数値表 (ページ 5–53)から、中央セルの温度測定値に対する最低電圧を求める。 最低電圧の数値表 最低電圧 I. バッテリー電解液の温度 9.6 70°F 以 上 21.1°C 以 上 9.5 60°F 15.6°C 9.4 50°F 10.0°C 9.3 40°F 4.4°C 9.1 30°F -1.1°C 8.9 20°F -6.7°C 8.7 10°F -12.2°C 8.5 0°F -17.8°C 測定電圧が最低電圧より低い場合は、バッテリーを交換する。測定電圧が最低電圧以上の 場合は、バッテリーを元通りに取り付ける。 バッテリーを取り付ける 重要 電気系統のトラブルを防ぐため、必ずフル充電したバッテリーを取り付けること。 1. キースイッチおよび全てのアクセサリが OFF であることを確認する。 2.
バッテリーを充電する バッテリーへの損傷を防ぐため、また確実にフル充電できるよう、以下の手順でゆっくり時間を掛けて充電 するこの充電方法には一般に市販されている定電流充電器を使用できる。 重要 バッテリー充電器はメーカーの指示に従って使用すること。 注 バッテリーの状態を知る方法としては、バッテリーセルの比重を使う方法が最良である。 1. バッテリーの充電レベルを比重または開回路時電圧から求める。 バッテリーの充電レベル 比重 開回路時電圧 100% 1.265 12.68 75% 1.225 12.45 50% 1.190 12.24 25% 1.155 12.06 0% 1.120 11.89 2. 充電時間と充電レートをメーカーのバッテリー充電器の使用説明書または下の バッテリー充電レ ベル表 (ページ 5–54)から求める。 バッテリー充電レベル表 バッテリーのリザー ブ能力 分 バッテリー充電レベル フル充電に対するパーセント値 75% 50% 25% 0% 80 以 下 3.8 時 間 @ 3 A 7.5 時 間 @ 3 A 11.
3. 充電器メーカーの指示に従って、充電ケーブルをバッテリーに接続する。接触不良にならないよう確 実に接続すること。 4. 充電器メーカーの指示に従ってバッテリーを充電する。 5. バッテリー液の温度を時々確認する。温度が 51.6°C (125°F) を超えた場合、または電解液が激しく気 化または噴出した場合は、充電レートを下げるか、充電をいったん止める。 6. 充電終了前の3時間は、1つのセルの比重を時間毎に測定する。 注 小さな充電電流でスムーズにガスが発生するようになり、3回連続して測定した値の比重差が0.
電気系統 ペ ー ジ 5–56 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
章6 シャーシ 目次 仕様 ..................................................................6–2 一般情報 ...........................................................6–3 整備と修理 ........................................................6–4 後輪 .........................................................6–4 ポーラートラックのホイール ...........................6–6 駐車ブレーキ .............................................6–9 駐車ブレーキの整備 ................................. 6–12 駐車ブレーキアセンブリ ............................. 6–14 前キャスタホイール ......................
仕様 内容 内容 後輪の空気圧 124 kPa (18 psi) キャスタホイールのタイヤ空気圧 172 kPa (25 psi) タイヤ空気圧 ポーラートラック搭載車両 241 kPa (35 psi) 後ホイールラグナットのトルク 102 115N∙m 75 85ft-lb ホイールラグナットのトルク ポーラートラック搭載車両 88 115N∙m (65 85ft-lb) 後ホイールハブのロックナットのトルク シャーシ 407 542N∙m (300 400ft-lb) ペ ー ジ 6–2 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
一般情報 本機の運転操作、通常の保守整備手順、整備時期などは、 トラクションユニットのオペレーターズマ ニュアル に記載されている。整備を行う際に詳細な情報が必要な場合は、 トラクションユニットのオペ レーターズマニュアル を参照のこと。 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 6–3 シャーシ
整備と修理 後輪 g033677 図 185 1. ロックナット 2. 3. 6. ソケットヘッドねじ各4本 11. リング ラグナット各ホイールに5個 7. ホイールモータ左 12. 油圧フィッティング ホイールアセンブリ 8. 半月キー 13. 油圧ホース 4. ホイールハブ 5. ホイールスタッド各ホイール に5本 シャーシ 9. 10. リング 14. 油圧ホース 油圧フィッティング 15.
後輪の取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを降下させ、エンジンを停止させてキーを抜き取る。 注 ポーラートラックキット搭載車のホイール取り外しは ポーラートラックのホイール (ページ 6–6)を参 照のこと。 2. 後輪を機体に固定しているラグナットをゆるめる外さないこと。 ペー ジ 1–5)を を確 認 し 注 意 事 項 を 実 行 す る 。 後 ホ 重 要 機 体 を ジ ャ ッ キ ア ッ プ す る 前 に 、 ジ ャ ッ キ ア ッ プ 手 順 (ペ イールハブ部分 ブレーキロータ でジャッキアップしたり保持したりないこと。 3. 後輪を浮かせて、機体をジャッキスタンドで支える。 4. 後輪をホイールハブに固定しているラグナット5個とホイールスタッド5本を外して後輪を取り外す。 後輪を取り付ける 1. ホイールスタッド5本とラグナット5個で、車輪を機体に取り付ける。 2.
ポーラートラックのホイール g033678 図 186 1. 前フレーム 7. 2. 3. ボギーアセンブリ ロックナット 8. 9. 13. ロックナット 半月キー 14. 平ワッシャ ホイールスタッド各ハブに5本 15. 六角ナット 走行トラック 4. 後ホイールハブ 10. 後ホイールモータ左 16. ボギーピボットアセンブリ左 5. ホイールアセンブリ各6個 11. 駐車ブレーキ左 17. ホイールスタッド各ハブに5本 6. ラグナット各ホイールに5個 12. ねじ各モータに4本 ポーラートラック用ホイールの取り外し 注 走行トラックとホイールの取り外しに関してさらに情報が必要な場合は、 ポーラートラックのオペレーター ズマニュアル を参照のこと。 1.
2. 各ホイールを機体に固定しているラグ ナットをゆるめる外さないこと。 3. 後バンパーチューブの下にジャッキスタ ンド2台をセットし、バンパーチューブに接 触するかしないかという高さに調整する。 4. ホイールを外す側で図 187 A. サイドアクセスカバーを機体に固定 しているねじ2本を外して、アクセス カバーを取り外す。 B. ボギーピボットをフレームに固定して いるロックナットと平ワッシャを外す。 5. 昇降アームのピボットチューブの中央部の 下に、適当なフロアジャッキをセットする。 6. ジャッキを上昇させて、中央タイヤが後 ろへ転がって後タイヤにほとんど接触 する状態まで持ち上げたところで機体 後部をスタンドで支える。機体の前部 を浮かせ、ジャッキスタンドで支持する。 g033679 図 187 1. サイドアクセスカバー 2. ロックナットと平ワッシャ 注意 クローラのガイドに指などがはさまれやすい箇所が数多くある。 クローラを持つ時は、スチール製ガイドの外側にあるゴム製のクローラ部分を持つようにすること。 7.
8. サイドアクセスカバーを取り付け、先に取り外したねじ2本で固定する。 9.
駐車ブレーキ g033680 図 188 1. ロックナット 2. ラグナット各ホイールに5個 3. ホイールアセンブリ リング 17. ボルト各サイドに2個 10. 油圧フィッティング 18. ボルト各サイドに2個 11. リング 19. ブレーキサポート 9. 4. ホイールハブ 12. 油圧フィッティング 5. ホイールスタッド各ホイール に5本 13. 油圧ホース 20. 21. ブレーキロッドアセンブリ 平ワッシャ 6. ソケットヘッドねじ各4本 14. 油圧ホース 22. リテーナリング 7. ホイールモータ左 15. 駐車ブレーキ左 8. 半月キー 16. フランジナット各サイドに4個 駐車ブレーキの取り外し 1.
4. ブレーキロッドアセンブリを駐車ブレー キレバーに固定しているリテーナリング と平ワッシャを取り外す。ブレーキレバー からブレーキロッドを外す。 5. ブレーキサポートをフレームに固定して いるボルト4本とフランジナット4個を取 り外す。 6. ブレーキサポートとそれについている駐 車ブレーキアセンブリを、ホイールハ ブディスクとフレームから抜き出す。 7. 駐車ブレーキアセンブリをブレーキサポー トに固定しているロックナット2個を外し てブレーキをサポートから取り外す。 8. 駐車ブレーキとブレーキサポートに付 いている硬化平ワッシャ2枚を外して保 管する図 189 と 図 190。 重要 ホイールハブの取り外しが必要な場 合、ホイールハブやハブプラーを叩かない こと。これらをハンマーでたたくとホイール モータやハブを破損させる恐れがある。 g033681 図 189 1. 2. 駐車ブレーキアセンブリ ロックナット 3. ブレーキサポート 4. 硬化ワッシャ 9. ホイールモータのシャフトからホイール ハブを外す作業は、所定のプラーを使 用して行うこと。 10.
7. ブレーキサポートの位置を調整するホイー ルハブのディスクと駐車ブレーキの2つの スプリングとの間のすき間が、0.81.7mm であるのが適正である。隙間を正しく 調整したら、ボルト4本とフランジナット 4個を本締めする図 191。 8. 駐車ブレーキレバーに、ブレーキロッ ドアセンブリを取り付ける平ワッシャと リテーナリングを使用する。 9. ホイールラグナット5個で、ホイールを 機体に取り付ける。 10. 機体を床に降ろし、ラグナット5個を 102115N·m7585ft-lbにクロスパターン でトルク締めする。 11. ホイールハブを取り外した場合は、駐車 ブレーキを取り付けてロックナット図 188 の1を407542N∙m (300400ft-lb)にトル ク締めする。駐車ブレーキを解除する。 g033683 図 191 1. ブレーキスイベル 4. 硬化ワッシャ 2. キャリパブレーキレバー 5. すきま 3. ホイールハブのディスク 12.
駐車ブレーキの整備 g033684 図 192 1. レバー 8. スリーブ各2個 15. ソケットヘッドねじ各2本 2. アセンブリスリーブ各2個 9. スチールボール各3個 16. 外側ステータブレーキパッド 3. 硬化ワッシャ各2個 10. スプリングピン 4. 六角ボルト各2本 11. 圧縮スプリング各2個 17. 18. 内側ステータブレーキパッド シム 5. 取り付けロックナット各2本 12. マウントスリーブ各2個 19. ワッシャ 6. 六角ナット各2個 13. 六角ナット各2個 7. 静止アクチュエータ 14.
駐車ブレーキの分解 1. 六角ボルト図 192の22本、ソケットヘッドねじ2本と六角ナット4個を外す。 2. スリーブと静止アクチュエータから、外側ステータと内側ステータを抜き取る。 3. 駐車ブレーキの各構成品の検査を行う。ひどい磨耗や破損が見られた場合はブレーキアセンブ リ全体を交換する。 駐車ブレーキの組み立て 1. 平らな水平の作業台の上に、静止アクチュエータを置く。 2. ブレーキアセンブリを組み立てる 図 192 。 3.
駐車ブレーキアセンブリ g033685 図 193 1. ブレーキハンドル 2. ナット各 4 個 リテーナリング各2個 17. コントロールベアリング各4個 10. ねじ 各 4 本 18. ヘアピンコッター各6本) 9. 3. フランジベアリング各個 11. 近接スイッチアセンブリ 19. クレビスピン各2個 4. 後部ブレーキロッド各2個 12. 六角ナット各2個 20. ブレーキリンクヨーク各2個 5. 六角ナット各10個 13. ロックワッシャ各 2 枚 21. 前部ブレーキロッド各2本 6. スイベルアセンブリ各2個 14. スイッチブラケット 22. ブレーキレバーのグリップ 7. 平ワッシャ各 6 枚 15. ブレーキピボット各2個 8. 圧縮スプリング各2個 16.
駐車ブレーキアセンブリの分解 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを降下させ、エンジンを停止させてキーを抜き取る。 2. 左側カバーを機体に固定しているボルト図 194の22本を外してカバーを取り外す。 3. 必要であれば、ブレーキハンドル図 193 の1を以下の手順で外す A. 車両の両側で、ブレーキリンクヨー クからクレビスピンとヘアピンコッター を外す。 B. ブレーキハンドルが動かないように 適切に支える。 C. フランジベアリングをフレームに固定し ているねじ4本とナット4個を取り外す。 D. ブレーキハンドルとフランジベアリン グを機体から外す。 4. 図 193 に示す駐車ブレーキ構成品を取 り外す。 g033686 図 194 1. 左側カバー 2. ボルト各 2 本 駐車ブレーキアセンブリの組み立て 1. 図 193 に示すように、駐車ブレーキ構 成品を組み立てる。 A. ブレーキリンクヨークを前ブレーキ ロッドから取り外した場合は、ヨー クをロッドに元通りに取り付けて、 センター間の距離が 21.121.2cm に なるように調整する図 195。 B.
前キャスタホイール g033689 図 197 1. フロアプレートアセンブリ 2. キャリアフレームアセンブリ 3. リテーナピン各2本 8. 9. 10. プラグ 15. シール各2枚 ベアリングカップ 16. ベアリングコーン各4個 ロックナット各 3 個 17. ベルヴィールワッシャ各6枚 4. タプタイトねじ各2本 11. ボルト各 2 本 18. ロックナット各 2 個 5. グリスフィッティング各2個 12. キャスタホイールアセンブリ 各2個 19. グリスキャップ各2個 6. キャスタアームアセンブリ 13. ロックナット各 2 個 7. ねじ 各 3 本 14.
前キャスタホイールの分解 注 左キャスタホイールには 2 つの調整位置がある1 つは 60/62 インチデッキ用の位置であり、もう 1 つ は 72 インチデッキ用の位置である。 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ アタッチメントを下降させ、エンジンを 停止させ、駐車ブレーキを掛けてキー を抜き取る。 重要 機体をジャッキアップする前に、ジャッ ペー ジ 1–5)を を確 認 し 注 意 事 キ ア ッ プ 手 順 (ペ 項を実行する。 2. タイヤに輪止めを取り付ける。キャス タホイールを外せるように、車両の前 部をジャッキアップする。 3. 浮かせた機体は、適切なジャッキスタ ンドで支持する。 4. キャスタホイールをキャスタフォークに 固定しているボルト図 197の11とロック ナットを外して、キャスタホイールアセ ンブリを機体から取り外す。 g033690 図 198 1. ロックナット 2. ベルヴィールワッシャ皿バネ 3. 上側ベアリングコーン 5. キャリアフレームからグリスキャップ図 197の19を外して廃棄する。 6.
3. ベアリングコーン2個にグリスを注入する。グリスパックしたベアリングコーンを、キャリアフレームの 下ベアリングコーンに取り付ける。 注 シールを傷つけないように注意すること。 4. 新しいシールを取り付ける。キャスタフォークをキャリアフレームのに入れる。 5. ベアリングコーンにグリスを詰めてキャスタフォークに取り付ける。キャスタフォークに、ベルヴィール ワッシャ3枚を、図 198のように取り付ける。 重要 キャスタフォークをキャリアフレームに固定するロックナットを適切に締め付けると、キャスタフォークを にな っ て い る 。 回 転 さ せ る の に 必 要 な 力 が 7.9~9.0 N·m70~80 in-lbに 6. キャスタフォークにロックナットを元通りに取り付け、ロックナットを 7.99.0 N·m7080 in-lbにトルク 締めする。 7.
ポーラートラックのホイールハブの整備 g033692 図 200 1. フレーム 5. ホイールアセンブリ 2. ボギーアセンブリ 6. ラグナット各ホイールに5個 10. ピボットピン 3. フランジナット 7. 走行トラック 11. ショルダボルト 4. ショルダ付きねじ 8. ピボットピン 9.
1. 平らな場所に駐車し、アタッチメントを 下降させ、エンジンを停止させ、駐車 ブレーキを掛けてキーを抜き取る。 2. ホイールハブにアクセスしにくい場合は、 ホイールを外す ポーラートラック用ホイー ルの取り外し (ページ 6–6)を参照。 3. 機体をジャッキスタンドで支える。 4. ホイールハブからダストキャップを取り 外す。 5. コッターピンとスロット付き六角ナットを 外す。スピンドルシャフトからホイール ハブをベアリングごと抜き出す。 6. ホイールハブについているシールを外 して廃棄する。 7. ホイールハブの両側のベアリングコー ンを外す。 g033693 図 201 8. ベアリングを溶剤に浸して洗浄し、ホ イールハブの内部も洗う。 注 ベアリングが正しく動作することを確認 する。 1. ダストカップ 5. ベアリングカップ 2. 3. コッターピン スロット付きナット 4. ベアリングコーン 6. 7. 8. ホイールハブ ホイールスタッド各5本 シール 9.
駆動 シ ャ フ ト PTO駆 g033694 図 202 1. トランスミッションアセンブリ 3. ロールピン各2本 5. PTO駆動シャフト 2. ボルト各 4 本 4. ロックナット各 4 個 6. 刈り込みデッキのギアボック ス 駆動 ベ ル ト の 取 り 外 し PTO駆 注 PTO 駆動シャフトは、マシンをホイストで吊り上げて行うと楽に取り外すことができる。 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを一番低い位置まで下降させ、エンジンを停止さ せ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。 2. PTOクラッチが動き出すことのないように、ヒューズブロックからヒューズ F115A を抜き取っておく。 3. 以下の要領で、トランスミッションのPTOシャフトから、PTO 駆動シャフトのエンドヨークを外す A. エンドヨークとPTOシャフトからロールピンを取り外す。 B. ボルト 2本 とロックナット 2個 をゆるめる。 C. PTOシャフトから駆動シャフトのエンドヨークを抜き取る。 4.
D. PTO駆動シャフトを機体から外す。 駆動 ベ ル ト の 取 り 付 け PTO駆 1. PTO駆動シャフトを機体にセットする。 注 駆動シャフトのヨークとスリップチューブ 図 203の6が刈り込みデッキのギアボック スの入力シャフトの方向に向いていること を確認する。 2. 駆動シャフトのヨークのスプラインとロー ルピンの穴を、トランスミッションとギア ボックスのシャフトに合わせる。 3. PTO駆動シャフトのエンドヨークを、ト ランスミッションのPTOシャフトとギアボッ クスのシャフトに差し込む。 4. 以下の手順で、PTO 駆動シャフトのエ ンドヨークを取り付ける A. エンドヨークとシャフトにロールピン 2本を取り付ける。 B. ボルト4本とロックナット4個でエンドヨー クをギアボックスのシャフトとPTOシャ フトに固定し、ロックナットを 2025N·m 175225ft-lb にトルク締めする。 g033695 図 203 1. エンドヨーク 5. グリスフィッティング 2. クロスとベアリングのセット 6. ヨークとスリップチューブ 3. 4.
駆動 シ ャ フ ト の ク ロ ス 部 と ベ ア リ ン グ の 整 備 PTO駆 1. 機体からPTO駆動シャフトを取り外す PTO駆動ベルトの取り外し (ページ 6–21)を参照。 重要 ヨークを万力で挟むときには、ヨークを変形させないように、ヨークのがっしりした部分を軽くはさむよ うにすること。万力は挟み部分に軟らかい素材を使っているものを使うこと。 2. ヨークを万力に軽くはさむ。ねじ回し2本を使用して、各ヨークにベアリングを固定しているスナッ プリング4個を外す。万力からヨークを外す。 重要 ベアリングの取外し・取付け時には、損傷を防ぐためヨークを支持しておくこと。 3. 以下の手順で、クロスとベアリングをプレスで押してヨークから外す A. ベアリングに小さいソケットをはめ、ヨークには反対側から大きいソケットをはめる。 B. 大きいソケットを保持しながら、小さいソケットを押して、反対側のベアリングを大きいソケットに 少しだけ押し込む。 C. プレスからヨークを外し、少しだけ外れたベアリングをつかんで、ヨークを軽く叩いてベアリン グを抜き出す。 D. 残りのベアリングも同じ方法で取り出す。 E.
刈り込みデッキの昇降アーム g033697 図 205 1. ねじ 7. ナット各 4 個 13. ねじ 各 4 本 2. ロックナット各 4 個 8. ベアリングカップ各4個 14. ねじ 各 3 本 9. 3. 昇降シャフト 4. リンクアセンブリ各2個 フランジナット各 8 個 15. グリスフィッティング各2個 10. ボルト各 4 本 16. 昇降アーム 5. 6. 球体ボールジョイント各4個 11. デッキ昇降チェーン各4本 17. ワッシャ各 2 枚 ジャムナット各4個 12. ベアリングプレート各2枚 18.
刈り込みデッキの昇降アームの分解 1. 平らな場所で、カッティングユニットを完全に上昇させた状態で駐車する。エンジンを停止して、駐 車ブレーキを掛け、イグニッションスイッチからキーを抜き取る。 2. 現在の刈高設定刈高ブラケット内のピ ンの位置を記録し、刈高ブラケットから ピンを抜き取る図 206。 3. エンジンを掛け、刈り込みデッキを完 全に降ろす。エンジンを止め、キーを 抜き取る。 4. 図 205 と 図 207に示すように、昇降アー ムの関連機器を取り外す。 g033698 図 206 1. 刈高ピン 2. 刈高ブラケット g033699 図 207 4. クレビスピン各4個 2. クレビスヨーク各4個 5. フランジナット各 8 個 3. コッターピン各4本 6. 刈り込みデッキ 1.
刈り込みデッキの昇降アームの組み立て 1. キャリアフレームのフランジブッシュに 磨耗や破損が発生していないか点検す る図 208。 注 必要であれば、フランジブッシュを交換 する。 2. 図 205 と 図 207に示すように、昇降アー ム関連機器を取り付ける。 A. リンク図 205の4からボールジョイ ントを取り外した場合は、リンクの 両端に等間隔にボールジョイントを 取り付ける。 リンクアセンブリのセ ンター間距離を 45.946.1cmに調整す る。ジャムナットを締めつけてボール ジョイントをリンクに固定する図 209。 g033700 図 208 1. キャリアフレーム 2. フランジブッシュ各2個 注 ジャムナットを締め付ける時、ボー ルジョイントがインライン状態からずれ ないようにすること。 注 刈高変更などの理由でリンクアセン ブリの長さを変更しないこと。 注 フランジナット図 205の9のフランジ面 が昇降アームに向いているチェーンを向 いていないのが正しい取り付けである。 g033702 B.
ROPS 横 転 保 護 バ ー g035305 図 210 1. 後パネル 6. 折りピン各2本 11. ロックナット各 3 個 2. スエルラッチ各3個 7. ねじ 各 2 本 12. フランジナット各 4 個 3. ねじ 各 4 本 8. 警告ステッカー 13. 上側ROPSアセンブリ 4. リベット各4本 9. ナット各 2 個 14. クロス部材アセンブリ 5. 板バネ各2個 10.
の取 り 外 し ROPSの 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 2. 運転席を倒す。 3. ダブルループヘアピン図 210の102本を、 折りピン2本から抜き取り、折りピンを ROPSサポートプレートから取り外す。 4. ROPSサポートプレートから、ねじ図 210の72本とナット2個を外して、ROPS チューブを取り外す。 5. 後パネルをクロス部材アセンブリに固 定しているスエルラッチ図 210の23個を 外して後パネルを取り外す。 6. 各燃料タンク上部から通気チューブ図 211の1を外す。 7. 油圧ホースからオイルブリーザ図 211 の2を外す。 8. クロス部材アセンブリをROPSチューブ に固定しているねじ図 210の34本とフ ランジナット4個を外して、クロス部材 アセンブリを外す。 の取 り 付 け ROPSの g036980 図 211 1. 通気ホース各2本 2. オイルブリーザ 1.
運転席 g035046 図 212 1. 運転席 12. コッターピン 23. 右側カバー 2. 平ワッシャ各 2 枚 13. ブレーキレバーのグリップ 24. ボルト各 2 本 3. 引き込み式シートベルト 14. クレビスピン 25. 上部コンソール用デカル 4. 平ワッシャ各 2 枚 15. 座席レバー 26. キャリッジねじ ハウジングキャップ 5. ねじ 各 2 本 16. トーションスプリング 27. 6. キャリッジボルト各4本 17. フランジナット各 8 個 28. Rクランプ各2個 7. 運転席の支持棒 18. 座席プロップ 29. マニュアル保管チューブ 8. ナット各 2 個 19. 左側カバー 30. グロメット 9. 31. フランジナット各 4 個 ゴム製バンパー各2個 20. クレビスピン各2個 10. ショルダねじ各2本 21. 座席プレートアセンブリ 11. ヘアピン各2本) 22.
運転席の取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 2. 運転席のラッチを外して運転席を倒す。 警告 けがを防止するため、座席プレートの隙間からスイッチを触ろうとしないこと。 シートスイッチに何らかの作業が必要な場合には、座席プレートから運転席を外してスイッチ へのアクセスを確保する。 3. シートスイッチから、マシンのワイヤハー ネスのコネクタを外す図 213。 4. 運転席の取り外し中運転席やラッチアング ル材がずれないように適切に支持する。 5. 運転席とラッチアングル材を座席プレー トに固定しているフランジナット4個を外 し、機体から運転席を外す。 6. 図 212 のように、座席プレートを外す。 運転席の取り付け 1. 外されている運転席パーツをすべて元 通りに取り付ける図 212。 2. 運転席とラッチアングル材を座席プレー トにセットする。フランジナット4個で、 アセンブリを固定する。 3.
運転席の整備 g033705 図 214 1. ボトムクッション 10. 2. バッククッション 3. アームレスト サスペンションスプリング各 2個 12. サスペンションベース 4. 右アームレストマウントアセ ンブリ 13. 5. バックパネル 6. 19. 体重調整ノブ 20. 体重ゲージ 21. ワッシャ スプリングサドル 22. バックレスト調整ノブ 14. ベアリングシャフト 23. ラベル 左アームレストマウントアセ ンブリ 15. 六角ナット 24. シートスイッチ 7. 座席フレームアセンブリ 16. ケーブル各2個 25. シートアジャスタ 8. 腰部サポートノブ 17. 体重調整バー 26. 座席アジャスタスレーブ 9. ラベル 18. ラベル 27. 座席ブーツ グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ショックアブソーバアセンブリ 11.
運転席の分解 1. 機体から運転席を取り外す 運転席の取り外し (ページ 6–30)を参照。 2. 運転席から、アームレストアセンブリを外し、次にバックパネルを外す。 3. バックレストのノブから、ラベルを注意 深くはがし、座席フレームからナットと ノブを外す図 215。 4. バッククッションを座席フレームに固定 しているプッシュクリップ6本を外してバッ ククッションを外す。 5. ボトムクッションを座席フレームに固定 しているボルト2本を外してボトムクッショ ンを外す。 6. 体重調整ノブを体重調整バーに固定し ている六角ナットを外す。体重調整バー から調整ノブを外し、ケーブルの張りを なくす。スプリングサドルからケーブル を取り外す。 7. 座席フレームからプッシュクリップ18本を 外して、座席ブーツをフレームから外す。 8. ベアリングシャフトを座席フレームに固 定しているロールピン2本を外してベア リングシャフトを外し、ナイロンブッシュ をフレームから外す。 g033706 図 215 1. バックレスト調整ノブ 3. 腰部サポートノブ 2. サスペンション調整ノブ 4.
10. 体重調整バーに調整ノブを取り付け、ノブのシャフトに六角ナットを取り付ける。 11. 座席フレームに座席ブーツを取り付け、プッシュクリップ18本で固定する。 12. 座席フレームにボトムクッションを取り付け、ボルト2本で固定する。 13. 座席フレームにバッククッションを取り付け、プッシュクリップ6本で固定する。 14. バックレストノブを運転席に取り付け、ナットで固定する。ノブにラベルを貼り付ける。 15. 運転席に後パネルを組み付け、次にアームレストアセンブリを取り付ける。 16.
フード g033707 図 216 1. フード 9. シートプレート 17. ヘアピンコッター各2本) 2. ねじ 各 2 本 10. 電球用シール 18. キャリッジねじ各 7 本 3. ナット各 11 個 11. フードサポート 19. ウレタンシール各2枚 4. 吸気スクリーン 12. ロックナット各 4 個 20. 電球用シール 5. プラスチック製プラグ各26個 13. 平ワッシャ各 3 枚 21. エアシールド 6. フードデカル各2枚 14. フードの支え棒 22. クリップ各3個 7. ねじ 各 4 本 15. ねじ 各 5 本 8. キャッチラッチ各2個 16. ゴム製ラッチ各2個 フードを外す 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 2. フードのラッチを外してフードを開く。 3. 左側サイドフレームロッドからヘアピンコッター図 216の17を外す。 4.
フードを取り付ける 1. 取り外していたフードの部品を全て取り付ける図 216。 注 フードから吸気スクリーンを外した場合は、フードサポートとシールプレートが取り付けられているの を確認してから、スクリーンを取り付けること。 2. スクリーンをフードに取り付けるプラスチック製プラグ26個を使用。 3. フレームとフードの全部のシール部を検査する。破損していたり無くなっている場合には新しいシール を取り付ける。 4. フード部分と機体のフレームとの間にすきまがないことを確認する。 注 すきまがある場合にはシリコンシーラントでふさぐ。 5. フードを車体に載せ、フードサポートをフレームのロッドに通す。 6. フードをフレームのロッドに固定するヘアピンコッター図 216の17を使用。 7.
シャーシ ペ ー ジ 6–36 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
章7 カッティングデッキ 目次 一般情報 ...........................................................7–2 仕様 .........................................................7–2 刈り込みデッキのオペレーターズマニュア ル ............................................................7–2 芝刈り性能に影響を与える要因 ........................7–3 整備と修理 ........................................................7–4 ブレードの停止時間 ....................................7–5 カッティングデッキ .......................................7–5 アイドラアセンブリ .......................................7–6 ブレードスピンドル ..
一般情報 仕様 グランドマスター 7210 では、何種類かの刈り込みデッキを使用することができる。各刈り込みデッキの仕 様やオプションについては、その 刈り込みデッキのオペレーターズマニュアル を参照のこと。 注 本章では、60 インチ、62 インチ、72 インチの刈り込みデッキの故障探究と修理について解説する。 100インチの刈り込みデッキは、本章では取り扱わない。 刈り込みデッキのオペレーターズマニュアル 刈り込みデッキのオペレーターズマニュアル には、刈り込みデッキの運転操作、通常の保守整備、整 備時期などについての解説が記載されている。刈り込みデッキの整備の詳細な情報は、 刈り込みデッ キのオペレーターズマニュアル を参照のこと。 カッティングデッキ ペ ー ジ 7–2 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200
芝刈り性能に影響を与える要因 刈り上がりに悪影響を与える要因は様々あるが、ターフの状態もそのうちのいくつかを占める。サッチが過 剰であったり、「スポンジ状」といわれるふわふわした感じのターフの刈り上がりが悪いのは、機械の調 整だけでは直らない。また、一度の刈り取り長さを大きく設定したりしてもきれいに刈ることはできない。こ れらの要因の影響は刈高が低いほど大きくなる。 「実効」刈高実際の刈高は刈り込みデッキの重量やターフの状態によって変わる。 要因 考えられる原因や対処法 1 エンジンの最大調整速度 エンジンが所定のハイアイドル速度で回転していることを 確認する 章3 ディーゼルエンジン (ページ 3–1)を参照。 刈り込みは常にエンジン全開で行う。 2. ブレードの回転速度 全部の刈り込み刃が同じ速度で回転することが重要。 3. タ イ ヤ 空 気 圧 運転を行う前に、キャスタホイールを含めた全部のタイヤの 空気圧をチェックする。空気圧は トラクションユニットのオペ レーターズマニュアル に定められたものを使用すること。 4.
整備と修理 警告 PTO 駆 動 シ ャ フ ト が 刈 り 込 み デ ッ キ ア タ ッ チ メ ン ト に 接 続 さ れ て い な い 時 に エ ン ジ ン を 始 動 し て PTO ス イ ッ チ を 操 作 し な い こ と 。 万 一 エ ン ジ ン を 始 動 し て PTO シ ャ フ ト を 回 転 さ せ て し ま う と 大 きな人身事故やマシンの損傷事故につながる恐れがある。 駆動 シ ャ フ ト を 外 す 時 は 、 PTOク クラ ッ チ が 動 き 出 す こ と の な 刈 り 込 み デ ッ キ ア タ ッ チ メ ン ト か ら PTO駆 い よ う に 、 ヒ ュ ー ズ ブ ロ ッ ク か ら ヒ ュ ー ズ F115A を 抜 き 取 っ て お く 。 注意 エンジンを掛けたままでカッティングユニットの整備作業を行ってはならない。 刈り込みデッキの整備を行う前には、必ずエンジンを止め、スイッチからキーを抜き取ること。 デッキの整備を始める前に、ヒューズブロッ クにある15 A ヒューズF1を取り外す図 217。 ヒューズ F1を外すことで、PTOスイ
ブレードの停止時間 PTOスイッチを OFF にしてから 7 秒以内に刈り込みデッキのブレードが完全に停止する必要がある。 注 ブレードが物を跳ね飛ばしたり、ほこりを巻き上げたりしないよう、この点検はきれいに刈り込んだターフ の上または平らな床の上で行うこと。 所要時間を測定するために、刈込ブレードから十分に離れた位置に一人が立って、刈り込みデッキのブ レードの動きを観察する。刈り込みデッキのスイッチを切ってからブレードが完全に停止するまでに掛 かった時間を測定する。停止に要する時間が 7 秒以上の場合は、トランスミッションのPTOブレーキア センブリの検査を行う PTO 回路のトラブル (ページ 4–27)を参照。 カッティングデッキ 刈り込みデッキの取り外し・取り付け情報は、それぞれの 刈り込みデッキのオペレーターズマニュアル を参照のこと。 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 ペ ー ジ 7–5 カッティングデッキ
アイドラアセンブリ g033711 図 218 1. 2. 刈り込みデッキ 平ワッシャ 10. 駆動ベルト 19. アイドラスペーサ各2枚 11. アイドラプーリ 20. 左側アイドラアーム 3. 左スピンドルアセンブリ 12. アイドラプーリ 21. ストップボルト 4. 駆動ベルト 13. 中央スピンドルアセンブリ 22. ジャムナット各2個 5. スナップリング各2個 14. 右側スピンドルアセンブリ 23. ダブラーリング各3個 6. フランジブッシュ 15. ソケットヘッドねじ各2本 24. フランジナット各 24 個 7. トーションスプリング各2個 16. ロックナット各 2 個 25. リブネック付きボルト各 24 本 8. ワッシャ各 2 枚 17. 右側アイドラアーム 9. グリスフィッティング各2個 18.
アイドラアセンブリの取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキアタッチメントを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキ を掛けてキーを抜き取る。 2. 刈り込みデッキ上部にアクセスできるようにフットレストを上げ、フットレストを支え棒で支える。 3. 刈り込みデッキの上部からデッキカバーを外す。 4. アイドラストップボルトを刈り込みデッキに固定しているジャムナット図 218の222本を外して、アイドラ アームとストップボルトとの間にすきまを作る。 5. デッキプーリから駆動ベルトを取り外す。 6. アイドラアームのトーションスプリング側の端部に、ナットドライバか細いパイプを差し込む。 注意 スプリングには強い張力が掛かっており、けがをする危険がある。 アイドラアームのトーションスプリングから力を除去するときには、安全に十分注意すること。 7. トーションスプリング側の端部を注意深く押し下げてアイドラアームから遠ざけ、スプリングをアーム から外す。 8. アイドラアームアセンブリを刈り込みデッキに固定しているスナップリングを外す。 9.
ブレードスピンドル g033713 図 220 1. 右側スピンドルアセンブリ 6. 駆動ベルト 11. ブレードボルト各3本 2. 駆動ベルト 7. 左スピンドルアセンブリ 12. フランジナット各 24 個 3. アイドラプーリ 8. 刈り込みデッキ 13. ダブラーリング各3個 4. リブネック付きボルト各 24 本 9. ブレード各3枚 14. 中央スピンドルアセンブリ 5. アイドラプーリ 芝削り防止カップ各3個 15. 駆動プーリ カッティングデッキ 10.
g033716 図 221 1. 右側スピンドル用グリスフィッ ティング 2. 中央スピンドル用グリスフィッ ティング 3. 左側スピンドル用グリスフィッ ティング ブレードスピンドルの取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキを上 昇させ、エンジンを停止させ、駐車ブレー キを掛けてキーを抜き取る。刈り込みデッ キが落下しないように適切に支持する。 2. 刈り込みデッキ上部にアクセスできるよ うにフットレストを上げ、フットレストを 支え棒で支える。 3. 刈り込みデッキの上部からベルトカバー を外す。 注 デッキ駆動ベルトを外す時は、アイドラ アームの四角い穴にブレーカーバーレンチを 差し込んで、アイドラプーリをに掛かってい る張りを除去する図 222。 4. デッキプーリから駆動ベルトを取り外す 刈 り込みデッキのオペレーターズマニュア ル を参照。 5. スピンドルから、ブレード、芝削り防止カッ プ、ブレードボルトを取り付け図 220。 g033714 図 222 1. アイドラアーム右 3. 3/8 インチの四角ドライブ 2. 1/2 インチの四角ドライブ 6.
ブレードスピンドルの取り付け 1. 刈り込みデッキにスピンドルをセットするグリスフィッティングの向きに注意すること図 221。スピンドルア センブリをデッキに固定するリブ付きネックボルト8本と、フランジナット8個を使用する。 2. 刈り込みブレード、芝削り防止カップ、ブレードボルトを取り付けて 図 220 ボルトを119 146N·m 88 108ft-lb にトルク締めする。 3. 刈り込みブレードを手でゆっくり回して、ブレードが周囲の何にも接触しないことを確認する。 4. デッキプーリに駆動ベルトを取り付ける。 5. スピンドルの各グリス注入部のグリスアップを行う。 6. ベルトカバーをデッキに取り付ける。 7.
ブレードスピンドルの整備 ブレードスピンドルの分解 1. スピンドルシャフトの上部からロックナッ トを外す。 2. シャフトから特殊硬化ワッシャとプーリ を外す。 3. アーバープレスを使って、スピンドルハ ウジングからスピンドルシャフトを外す。 注 シャフトを取り外す時、シャフトのスペー サがシャフトに付いた状態で外すこと。 4. スピンドルハウジングからオイルシール を外す。 5. スピンドルハウジングから、ベアリング コーン、Oリング、内側ベアリングスペー サ、スペーサリングを外す。 6.
1. スピンドルハウジングから大きいスナッ プリングを外した場合は、これを元通 りにハウジングの溝に取り付ける。 注 スナップリングをハウジングの溝に完全 に押し込むこと。 2. 外スペーサを、スピンドルハウジング に取り付ける。 注 外スペーサがスナップリングにぴったり はまることを確認する。 3. アーバープレス機を使って、ベアリング カップをスピンドルハウジングの上下に 取り付ける。 注 上側ベアリングカップは、先ほど取り付 けた外スペーサに接触していることが必要。 下側ベアリングカップは、スナップリングに 接触していることが必要。 注 アセンブリが、最初のベアリングカップ を支え、第二のベアリングカップを押して いることを確認する図 225。 g033718 図 224 1. ベアリング 4. 内スペーサ 2. スペーサリング 5. 外スペーサ 3. 大きなスナップリング 4. 両方のベアリングコーンにグリスを注入 する。オイルシールとOリングにグリス を薄く塗布する。 5.
6. スペーサリングと内側ベアリングスペー サを、スピンドルハウジングに入れ、 次に、上側ベアリングコーンとオイルシー ルをハウジング上部に取り付ける。 注 上側シールはリップが内向き下向きに なるように取り付けること。また、上側シー ルは、ハウジング表面に形成されている深 さ 2.0mm のくぼみに入れて面一になるよ うに取り付ける図 226。 7. スピンドルシャフトとシャフトスペーサを 点検するオイルシールを傷つけるよう なバリや傷があってはならない。シャ フトとスペーサにグリスを塗る。 8. シャフトにスペーサを取り付ける。シャ フトを取り付けている最中にシールを傷 つけないように、スピンドルシャフトの スプラインに、薄いスリーブを付けるか テープを巻くかする。 g036993 図 226 1. ボトムシールの取り付け 2. アッパーシールの取り付け 9. スピンドルシャフトとシャフトについているス ペーサを、慎重にハウジングに入れる。 注 スピンドルが完全に嵌ると、下側のオイルシールとスピンドルスペーサとがぴったりと嵌り合う。 10.
ギアボックス g033722 図 228 1. フランジナット各 3 個 7. ハトメ各 5 個 13. デッキ駆動プーリ 2. ワッシャ各 3 枚 8. テーパロックブッシュ 14. 右側デッキカバー 9. 右ギアボックスブラケット 15. 左側デッキカバー 10. ボルト各 4 本 16. ノブ 各2個 キャリッジねじ各 3 本 11. ロックワッシャ各 4 枚 17. 固定ねじ各2本 ギアボックス 12. 半月キー 18. リテーナナット各2個 3. 左ギアボックスブラケット 4. マウント各3個 5. 6.
ギアボックスの取り外し 1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキ アタッチメントを下降させ、エンジンを 停止させ、駐車ブレーキを掛けてキー を抜き取る。 2. フットレストを上げて刈り込みデッキ上 部へのアクセスを確保する。 3. 上げたフットレストを支え棒で固定する。 4. 刈り込みデッキの上部からデッキカバー を外す。 5. デッキプーリから駆動ベルトを取り外す。 6. ギアボックスからPTO駆動シャフトを取 り外す PTO駆動ベルトの取り外し (ペー ジ 6–21)を参照。 g033723 図 229 1. 固定ねじ取り付け位置 2. 固定ねじ取り外し位置 7. ギアボックスアセンブリをギアボックス ブラケットに固定しているボルト図 228 の104本とロックワッシャ4個を外す。 8. 左右のギアボックスブラケット図 228の 3と9をデッキ取り付けプレートに固定し ているキャリッジねじ3本、フランジナッ ト3個、ワッシャ3枚、マウント3個を外 し、ブラケットをデッキから外す。 9.
6. ギアボックスアセンブリ駆動プーリがついた状態をデッキに載せる。 7. 左右のギアボックスブラケット図 228の3と9を、デッキ取り付けプレートに固定するキャリッジねじ3 本、フランジナット3個、ワッシャ3枚、マウント3個を使用する。 8. ギアボックスアセンブリをギアボックスブラケットに固定するボルト図 228の104本とロックワッシャ4 枚 を使用する。 9. ギアボックスにPTO駆動シャフトを接続する PTO駆動ベルトの取り付け (ページ 6–22)を参照。 10. 刈り込みデッキに駆動ベルトとデッキカバーを取り付ける。 11. ギアボックスのプラグを 19.8 N·m (175 in-lbにトルク締めする。ギアボックスにギアオイルSAE 80W90、355ml を入れる。 12.
刈り込みデッキのプルリンク g033725 図 231 フランジナット各 2 個 1. ボルト各 2 本 7. 2. プルリンクアセンブリ各2個 8. T字バー各4本 13. ボルト 14. ボルト クレビスヨーク各4個 15. リテーナピン各2本 コッターピン各4本 16. 45° 潤滑フィッティング各2個 3. ロックナット各 4 個 4. フランジブッシュ各4個 5. プレーンスペーサ各2枚 11. クレビスピン各4個 17. トーションスプリング各2個 6. バンパー各2個 12. フランジナット各 8 個 18. ブッシュ各2個 グ ラ ン ド マ ス タ ー 7200 9. 10.
刈り込みデッキのプルリンクの分解 1. 刈り込みデッキを機体から取り外す 刈り込みデッキのオペレーターズマニュアル を参照。 注意 プルリンクのトーションスプリングの力によって取り外し作業中に、プルリンクが回転する場合 があり、けがをする恐れがある。 プルリンクの取り外しは注意深く行うこと。 2. デッキからクレビスヨークを外し、リテーナ ピン図 232の5へのアクセスを確保する。 A. クレビスヨークをデッキに固定してい るフランジナット図 231の12を外す。 B. デッキからクレビスヨークを外す。 3. リテーナピン図 231の15をデッキに固 定しているボルトとロックナットを外す。 4. リテーナピン図 231の15をデッキとプル リンクから外す。 5. プルリンクとトーションスプリング図 231 の17とプレーンスペーサを、デッキか ら外す。 6. プルリンクについている全部のブッシュ 図 231の4と18を検査する。 注 摩耗や破損があるブッシュは交換する。 g033726 図 232 1. プルリンク上昇状態 4. クレビスヨーク 2. ボルト 5. リテーナピン 3.
付録文書A 折り込み図面 目次 付録文書A ........................................................ A–1 電気配線図の名称 ........................................ A–2 油圧回路図 .............................................. A–3 電気回路図 - プラットフォーム ....................... A–4 電気回路図 エンジン .................................. A–5 電気回路図 キャブ 1/2 ................................ A–6 電気回路図 キャブ 2/2 ................................ A–7 電気ハーネス図プラットフォーム 1/2 ............... A–8 電気ハーネス図プラットフォーム 2/2 ............... A–9 電気ハーネス図エンジン 1/2 .......................
電気配線図の名称 注 ワイヤハーネスのスプライス結線は、ハーネス図 上ではSPという記号で表示している。スプライスの 製造番号も、ハーネス図に記載している例SP01 は スプライス1番 電気コードの色分け この章の電気配線図およびワイヤハーネス図では、 以下の記号でワイヤハーネスの色を表す。 記号 色 BK 黒 BR または BN 茶 BU 青 GN 緑 GY 灰 OR 橙 PK 桃 R または RD 赤 T 薄茶 VIO 紫 W または WH 白 Y または YE 黄 トロのマシンで使用しているワイヤハーネスの多く には二色の電気コードも用いられている。これらの 色は、/ または を使用して、二つの色を略号で表 示している例R/BK は赤地に黒線、OR_BK はオ レンジ色に黒線である。 電線のサイズ この章に掲載している電気ハーネス図の各電線は、 電線の色とサイズの両方を表示している。 例 • 16 BK = 16 AWG (American Wire Gauge) の電 線で、外側の色は黒 • 050 R = 0.
油圧回路図 g186843 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号 ペ ー ジ A–3
電気回路図 - プラットフォーム g186842 ペ ー ジ A–4 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号
電気回路図 エンジン g186841 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号 ペ ー ジ A–5
電 気 回 路 図 キ ャ ブ 1/2 g186839 ペ ー ジ A–6 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号
電 気 回 路 図 キ ャ ブ 2/2 g186840 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号 ペ ー ジ A–7
電 気 ハ ー ネ ス 図 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 1/2 g186849 ペ ー ジ A–8 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号
電 気 ハ ー ネ ス 図 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 2/2 g186846 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号 ペ ー ジ A–9
電 気 ハ ー ネ ス 図 エ ン ジ ン 1/2 g186848 ペ ー ジ A–10 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号
電 気 ハ ー ネ ス 図 エ ン ジ ン 2/2 g186845 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号 ペ ー ジ A–11
電気ハーネス図 キャブの電源 g186851 ペ ー ジ A–12 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号
電気ハーネス図 キャブのヘッドライナー g186847 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号 ペ ー ジ A–13
電気ハーネス図 キャブのヘッドライナー g186844 ペ ー ジ A–14 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号
電気ハーネス図 キャブの電源キット g186852 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号 ペ ー ジ A–15
電 気 ハ ー ネ ス 図 補 助 電 源 モ デ ル 30382 g186850 ペ ー ジ A–16 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号
電 気 ハ ー ネ ス 図 照 明 キ ッ ト モ デ ル 30374 g186853 モデル番号, 図面 Rev, 図 面 番 号 ペ ー ジ A–17
