User Manual

Multichannel Monitoring Tutorial Booklet (M2TB) rev. 3.5.2
Masataka Nakahara : SONA Corporation
©2005 YAMAHA Corporation, ©2005 SONA Corporation
26/74
2-4-3.音楽:DVD-A,SuperAudioCD
DVD-A SuperAudioCD における 5.1 チャンネル(6 チャンネル)の再生特性を以下に示す.
[Fig.13]音楽再生特性
DVD-Audio SuperAudioCD 等の 5.1 再生環境と DVD-Video 5.1 再生環境の違いは,LFE チャンネルの
再生レベルである.DVD-Audio SuperAudioCD では,LFE チャンネルも他のチャンネルと全く同じ扱いをす
る.すなわち,5.1 チャンネルというよりも完全ディスクリートの 6ch 記録メディアという位置づけが DVD-Audio
やSuperAudioCD である.従って,それらのメディアのフォーマットブックにおいては,「LFE チャンネルを含
めた全てのチャンネルは等価なスペックで記録・再生が行わなければならない」と明記されており,特別な再生時
のレベルバランス等に関する記述はない.
但し,DVD-Audio に於いては,DVD オーディオプロモーション協議会から出版されている「DVD-Audio ソフト
制作ガイドブック(増補版)」の中で,LFE チャンネルの扱いが以下のように言及されている.
【LFE の帯域制限について】DVD-Audio ソフト制作ガイドブック(増補版)より要約・抜粋
DVD-Audio 規格書では,LFE チャンネルに収録する信号に対して,帯域制限を義務づけておりません.従って,LFE
の記録帯域幅は制作時の判断で決めることが出来ます.一般に DVD-Audio プレーヤーでは LFE 出力 LPF を施
すものとそうでないものがありますし,またアンプに於いても LPF の有無がありますので,エンドユーザーでの再
生環境においてスピーカーに渡る LFE 信号に LPF が掛かるかどうかはケースバイケースとなります.つまり,プレ
ーヤー/アンプ/スピーカーのいずれでも LPF が掛からないエンドユーザーの環境も存在する可能性があり,その
場合,LFE に不要な高域信号が含まれていると,それがそのまま再生される可能性があります.従って,LFE を本
来の低域効果用途で使用する場合は,制作時に適切なフィルターの処理を行った方が,様々な環境での再生で同じ
効果が得られやすいと考えられます.フィルターのカットオフ周波数は 80Hz〜150Hz 程度が一般的なようです.
また,LFE に帯域制限を施すことにより,MLP 圧縮の効率が高まるというメリットもあります.
50
60
70
80
90
AP(C)
20
31.5
50
80
125
200
315
500
800
1.25k
2k
3.15k
5k
8k
12.5k
20k
1/3 octave band center frequency [Hz]
SPL [dB]
Full-range
±0dB
LFE : approx. 79dBC (20-120Hz)
L=C=R=LS=RS : 85dBC
All-pass level
LFE
L=C=R=LS=RS=LFE : approx. 71dB
1/3 octave band level
L=C=R=LS=RS (5.1ch / 6ch)
Wide-band Pink Noise
approx. 0VU
(-20dBrms)
Input Signal
(if 20-120Hz)