User Manual

Multichannel Monitoring Tutorial Booklet (M2TB) rev. 3.5.2
Masataka Nakahara : SONA Corporation
©2005 YAMAHA Corporation, ©2005 SONA Corporation
42/74
3-6.SUB
サブウーファーの設置に関しては,室内音響とのマッチングを考慮した検討が必要となる.
例えば,サブウーファーを部屋のコーナーに設置した場合,パワー的には良い結果を得ることができるが,周波数
特性的には定在波の影響による乱れが障害となることがある.[Fig.29]は,リスニングルームにおけるサブウーフ
ァーの設置場所と周波数特性との関係を示した測定
[4]
であるが,置き場所により周波数特性が様々に変化すること
が分かる.
サブウーファーに関しては,再生パワーと周波数特性の両面から設置位置を検討することが重要である.
[Fig.29]サブウーファーの置き場所と特性の違い:測定例
[3]
また,サブウーファーを 2 台適切な場所に設置することで,再生音場の安定化が図れる場合がある.[Fig.30]は,
1つ源による音圧分布と 2 つの音源による音圧分布の違いを同じ部屋を仮定して数値計算を行った例
[6]
である
が,音源 2 台による再生の方が,音源 1 台による再生よりも横方向(W 方向)の音圧分布の乱れが少ないことが分
かる.このようにサブウーファーを部屋の横方向に 2 台設置した場合.音圧レベルの変化は主に部屋の奥行き方向
(D 方向)に限定される.その場合,後壁の音響処理を十分に行うなど従来の 2 ャンネルスタジオの設計手法に
よる対処が行いやすい.また,フロント面の横方向にサブウーファーを 2 台設置することにより,ベースマネージ
メント(後述)再生における L/R とのつながり等,再生音のクオリティ向上にも貢献できる.
[Fig.30]音源 1 台と 2 台の低域特性(80Hz):数値計算例
[6]
ヤマハデジタルコンソール,「DM2000「DM1000「O2R96」では,サブウーファー出力の位相反転機
能が装備されており,設置場所に応じた最適なサブウーファーの位相管理が可能となっている.
60
65
70
75
80
85
16
20
25
31.5
40
50
63
80
100
125
160
200
250
1/3oct. band frequency [Hz]
Relative SPL [dB]
P2
P4
P1
P3
6.7m
7.6m
6.4m
6.2m
P4
P3
P1
P2
Measured position
Sub-woofer
Frequency responses
Room plan
D = 7m
W = 5m
1.3m
1.3m
D = 7m
W = 5m
1.3m
1.3m
1.2m
Single source (80Hz)
Double source (80Hz)