User Manual

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ここでは、CLP-280/270で録音したデータを、他のMIDI機器で再生できるかどうか、あるいはその逆の、市販のい
ろいろな種類のミュージックデータや、電子楽器などで録音した曲データ、コンピューターなどで作成した曲データを
CLP-280/270で再生できるか、といった各種演奏データの互換性について考える上での、一般的な基礎知識の一端を
ご紹介します。実際は、再生できる場合でも、そのまま再生できる場合、再生するためにいくつかの特殊な作業が必要
となる場合など、再生するMIDI機器やデータの特性により異なってきますので、事例ごとに、下記を参考にしてお考え
ください。
基本的な確認事項
下記項目について、演奏データと、再生するMIDI機器が
対応しているタイプが一致していないと再生できません。
シーケンスフォーマット
音色配列フォーマット
ディスクのフォーマット(別売のフロッピーディスクド
ライブを取り付けてフロッピーディスクを使う場合)
シーケンスフォーマット
演奏データを記録する書式のことをシーケンスフォー
マットと言います。
再生したい演奏データのシーケンスフォーマットと、再
生したいMIDI機器が対応しているシーケンスフォーマッ
トが一致していないと、再生できません。
主なシーケンスフォーマットを紹介します。
 
代表的なシーケンスフォーマットの1つです。
一般的なSMFには「フォーマット0」と「フォーマット
1」があります。
多くのMIDI機器が「SMFフォーマット0」に対応してい
ます。また、市販のミュージックデータの多くが、
「SMFフォーマット0」で作られています。
CLP-280/270は、「SMFフォーマット0と1」に対応
しています。
CLP-280/270で録音した演奏データを保存すると
「SMFフォーマット0」になります。
 
ヤマハの多くの機器やミュージックデータで採用されて
いる代表的なシーケンスフォーマットの1つです。
CLP-280/270は「ESEQ」に対応しています。
音色配列フォーマット
MIDIでは音色を番号で指定します(プログラムチェンジナ
ンバーと言います)。その番号の付け方(音色を並べる順番
)の規格を「音色配列フォーマット」と言います。
再生したい演奏データの音色配列フォーマットと、再生
したいMIDI機器が対応している音色配列フォーマットが
一致していないと、音色が正しく再生されません。
CLP-280/270は以下のフォーマットに対応していま
す。

代表的な音色配列フォーマットの1つです。
多くのMIDI機器が「GMシステムレベル1」に対応して
います。また、市販のミュージックデータの多くが「GM
システムレベル1」で作られています。

「GMシステムレベル1」をさらに表現力を高める機能に
まで拡張したフォーマットです。

「GMシステムレベル1」をさらに拡張し、豊かな表現力
とデータの継続性を可能にしたヤマハの音源フォーマッ
トの音色配列です。
CLP-280/270のXG音色グループ内の音色で録音した
演奏データの音色配列は「XG」になります。
   

クラビノーバをはじめとするヤマハの多くのMIDI機器で
対応している音色配列です。
ヤマハ別売ミュージックデータのDOCファイルなどで使
われています。

GSフォーマットは、ローランド株式会社の音源フォー
マットです。
ヤマハのXGフォーマットと同様、GM (General MIDI、
MIDIの応用配列で音色配列に関する共通仕様)の仕様に加
え、音色セットやドラムセットの拡張、音色の修正、エ
フェクトなどの拡張機能を規定しています。
これらの条件を満たしていても、機器の仕様や、演奏
データの特殊な作り方により、完全な互換性が実現でき
ない場合もあります。