User Manual

各種の便利な設定をする[FUNCTION] (ファンクション)
CLP-370/340/330, CLP-S308/S306 取扱説明書
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音律(調律法)を選ぶ機能です。
現在もっとも一般的なピアノの調律法「平均律」が完成
するまでには、時代と共にさまざまな音律が考えられ、
またそれによる音楽が誕生しました。
当時の調律法で演奏することでその曲が誕生したときの
響きを味わうことができます。
次の7種類の音律(調律法)が用意されています。
平均律 (Equal Temperament
イコールテンペラメント
)
1オクターブを12の間隔で等分した音律です。
現在もっともポピュラーなピアノの調律法です。
純正律(長調) (Pure Temperament
ピュア テンペラメント
)(Majer
メジャー
)
純正律(短調) (Pure Temperament)(minor
マイナー
)
自然倍音を基準とするため、主要3和音が美しく純粋に
響くのが特長です。現在でも合唱のハーモニーなどで見
られます。
ピタゴラス音律 (Pythagorean Temperament
ピタゴリアン テンペラメント
)
ギリシャ時代の哲学者ピタゴラスによって考えられた5
度音程だけの組み合わせからできた音律です。3度はう
なりが生じますが5度と4度の音程が美しく、旋律の演
奏に向いています。
中全音律 (Meantone Temperament
ミーントーン テンペラメント
)
ピタゴラス音律の3度の音程のうなりをなくすために改
良された音律です。
十六世紀後半から十八世紀後半までにかけて広く普及
し、ヘンデルも使用しました。
ヴェルクマイスター音律 (Werckmeister
ヴェルクマイスター
)
キルンベルガー音律 (Kirnberger
キルンベルガー
)
中全音律とピタゴラス音律を組み合わせた音律で、両者
はその組み合わせ方が異なります。転調により曲想が変
化するのが特長です。
バッハやベートーベン時代に使用され、現在でもその時
代の音楽をハープシコード(=チェンバロ)などで演奏す
るときにはしばしば用いられます。
1. ファンクションモードに入り、大項目 を選
びます。
2. [+/YES]ボタンを押して確定し、
[TEMPO/FUNCTION
テンポ / ァンクション
▲]ボタンで以下の小項目
を選び、[−/NO] [+/YES]ボタンで設定します。
小項目
音律(調律法)の種類の設定
設定範囲: 1 .............平均律
2 .............純正律(長調)
3 .............純正律(短調)
4 .............ピタゴラス音律
5 .............中全音律
6 .............ヴェルクマイスター音律
7 .............キルンベルガー音律
基本設定: 1 .............平均律
基音の設定
平均律以外のときは、基音(演奏する曲の調の主音)を設
定する必要があります。設定した基音の調に対して各音
律の効果が得られます。(平均律を選んでいても基音の
設定はできますが、平均律では意味を持ちません。他の
音律を選んだときに意味を持つようになります。)
設定範囲: C, C
,D,E
,E,F,F
,G,A
,A,B
,B
基本設定: C
基音表示の例
F2. 音律(調律法)の選択
(F
#
(G)
シャ
上に−
(A
フラトのとき
下に−