User Manual

47
詳細設定編
各種の便利な設定をする[FUNCTION]
楽器全体の音の高さを微調整する機能です。合奏のときや、
CDの再生に合わせて演奏するときなど、ほかの楽器やCDの
再生音などと音の高さを正確に合わせたい場合に使います。
NOTE
オーディオソング再生音の高さは変わりません。
[−/NO]/[+/YES]ボタンで、A3の鍵盤の音の高さをHz
ヘルツ
数値で設定します(約0.2Hz単位)。
表示は10の位と1の位と小数点第一位で表示します。
例 440.2Hzのときの表示は になります。
設定範囲:427.0〜453.0(Hz)
初期設定:440.0(Hz)
Hz(ヘルツ)とは
音の高さを示す単位です。(音の高さは音波の振動数によって決まります。
1秒間に何回振動するかという数値の単位がHzです。)
音律(調律法)を選ぶ機能です。
現在もっとも一般的なピアノの調律法「平均律」が完成する
までには、時代と共にさまざまな音律が考えられ、またそれ
による音楽が誕生しました。当時の調律法で演奏することで
その曲が誕生したときの響きを味わえます。
次の7種類の音律(調律法)が用意されています。
平均律(EqualTemperament
イコールテンペラメン
)
1オクターブを12の間隔で等分した音律です。現在もっと
もポピュラーなピアノの調律法です。
純正律長調/短調(PureTemperamentMajor/Minor)
自然倍音を基準とするため、主要3和音が美しく純粋に響くの
が特長です。現在でも合唱のハーモニーなどで見られます。
ピタゴラス音律(PythagoreanTemperament
ピタゴリアン テンペラメント
)
ギリシャ時代の哲学者ピタゴラスによって考えられた5度音
程だけの組み合わせからできた音律です。3度はうなりが生
じますが5度と4度の音程が美しく、旋律の演奏に向いてい
ます。
中全音律(MeantoneTemperament
ミーントーン テンペラメント
)
ピタゴラス音律の3度の音程のうなりをなくすために改良さ
れた音律です。十六世紀後半から十八世紀後半までにかけて
広く普及し、ヘンデルも使用しました。
ヴェルクマイスター音律(Werckmeister
ヴェルクマイスター
)
キルンベルガー音律(Kirnberger
キルンベルガー
)
中全音律とピタゴラス音律を組み合わせた音律で、両者はそ
の組み合わせかたが異なります。転調により曲想が変化する
のが特徴です。バッハやベートーベン時代に使用され、現在
でもその時代の音楽をハープシコード(=チェンバロ)などで
演奏するときにはしばしば用いられます。
音律(調律法)の種類の設定
設定範囲: 1..............平均律
2..............純正律(長調)
3..............純正律(短調)
4..............ピタゴラス音律
5..............中全音律
6..............ヴェルクマイスター音律
7..............キルンベルガー音律
初期設定: 1..............平均律
基音の設定
平均律以外のときは、基音(演奏する曲の調の主音)を設定す
る必要があります。設定した基音の調に対して各音律の効果
が得られます。(平均律を選んでいても基音の設定はできま
すが、平均律では意味を持ちません。他の音律を選んだとき
に意味を持つようになります。)
設定範囲:C,C
,D,E
,E,F,F
,G,A
,A,B
,B
初期設定:C
基音表示の例
各ファンクション項目の説明
音の高さの微調整(チューニング)
音律(調律法)の選択
(F♯) (G)
シャープのとき
上に−
(A♭)
フラットのとき
下に−