User Manual

CVP-709/CVP-705取扱説明書
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スーパーアーティキュレーション(S.Art、S.Art2)ボイスでは、鍵盤の弾き方やペダルの踏み方しだいで、演奏
に繊細な表情を付けることができます。スーパーアーティキュレーション(S.Art、S.Art2)ボイスには、ボイス
選択画面でボイス名左側に / のアイコンが表示されています。
■S.Artボイス
S.Artボイスでは、それぞれの楽器独特の奏法をよりリアルに再現できます。
・例:サックス
ドとレの音をレガートで弾くと、2つの音が滑らかにつながって、サックス奏者
が一息で演奏したときのように聞こえます。
・例:ギター
ドとミの音をレガートで強めに弾くと、スライド音が鳴ります。
■S.Art2ボイス(CVP-709のみ)
ヤマハのAEM技術を用いて作られたボイスです。特に管楽器やバイオリンの音について、弾き始めや弾き終わ
りの音にベンドやスライドの効果をかけたり、2つの音を滑らかにつなげたりなど、その楽器特有の繊細な表現
が可能です。
NOTE
AEMとは、データベースの中から演奏に最適なサンプリングデータをリアルタイムで選び出し、それらを滑らかにつなげて発音させることで、自然なアコー
スティック楽器の音を再現する技術です。
・例:クラリネット
ドの音を押さえたままで上のシ♭の音を弾くと、ドからシ♭までグリッサンドし
たときの音が鳴ります。また、鍵盤をある一定の時間押さえると、鍵盤を離した
ときにグリッサンドやベンドなどの効果が付きます。
ホーム画面のボイス名右上のアイコン( / )をタッチすると、情報画面が表示されます。情報画面では
音色ごとの特徴を引き出す奏法などをご紹介しています。
NOTE
S.Artボイス、S.Art2ボイスは、他のモデルとの互換性がありません。したがって、これらのボイスを使ったスタイル/ソングデータを、S.Artボイス、
S.Art2ボイスを搭載していない楽器で再生した場合は、この楽器で鳴っていたサウンドを再現できません。
S.Artボイス、S.Art2ボイスは、演奏する鍵域や鍵盤を弾く強さ(ベロシティー )などによって鳴り方が変わります。したがって、キーボードハーモニーを
オンにしたり、移調したり、ボイス設定を変更したりすると、意図しない鳴り方になることがあります。
S.Art2ボイスは、リアルタイム演奏に最適な状態に設定されています(ペダルによる効果やビブラート設定など)。そのため、S.Art2ボイスを使った演奏を
ソング録音すると、録音したソングを再生した際に、演奏時と異なって聞こえる場合があります。
スーパーアーティキュレーションボイスを使う
ペダルを使って表情を付ける
メインパートにS.Artボイスを選ぶと、左またはまん中のペダルが、S.Art2ボイスを選ぶと、左とまん中のペダル
が、自動的にアーティキュレーション用の設定に切り替わります。ペダルを踏むことで、鍵盤演奏とは違った演奏
効果を引き出すことができます。たとえば、管楽器のブレスノイズやキーノイズ、ギターのボディーをたたいたと
きの音やフレットノイズなどを鳴らせます。
S.Art2ボイス(CVP-709のみ)では、ペダルを踏みながら鍵盤を押さえたり離したりすることで、ベンドアップ/
ベンドダウン、グリッサンド、およびブラスフォールのような効果をかけ、弾き始めまたは弾き終わりの音に表情
を付けます。
NOTE
ボイスによってペダルの設定が切り替わるのをオフにすることもできます([メニュー ]→[アサイナブル]→[ペダル]→[メインボイスに連動])。
アサイナブルボタンにアーティキュレーション機能を割り当てれば(28ページ)、ボタンでアーティキュレーション効果を操作することもできます。