User Manual
フロアモニターシステム
演奏者のモニター用途に適したシステムです。フロアモニターでは[
D-CONTOUR
]スイッチを[
MONITOR
]にすることをおすすめします。
必要に応じて、パラレル接続で
4
台までスピーカーを追加できます。その場合、
CH1
に信号を入力し、出力切り替えスイッチの設定を「
CH1 THRU
」にすることをおすすめします。
次のスピーカーへ
ミキサー
「
CH1 THRU
」に設定「
CH1 THRU
」に設定
このたびは、ヤマハ
パワードスピーカーシステム
DBR
シリーズ(以下
DBR
)をお買い求めいただきまして、
まことにありがとうございます。
DBR
の優れた機能を十分に発揮させるとともに、末永くご愛用いただ
くために、この取扱説明書をご使用の前に必ずお読みください。
また、ご一読いただいたあとも、不明な点が生じた場合に備えて、大切に保管いただきますようお願いい
たします。
•
裏面の「安全上のご注意」をご使用の前に必ずお読みください。
•
本書では、特にことわりがない場合、イラストは
DBR12
を使用しています。
•
この取扱説明書に掲載されているイラストは、すべて操作説明のためのものです。したがって、実際の
製品仕様と異なる場合があります。
•
本書に記載されている会社名および商品名等は、各社の登録商標または商標です。
特長
• FIR-X tuning™
リニアな位相特性を持つ
FIR
(
Finite Impulse Response
)フィルターを用いた独自のプロセッシング技術に
より、クロスオーバーポイント付近での位相干渉がきわめて少ない、スムーズな周波数特性と分解能に優れた
音質を実現しました。
• D-CONTOUR
(
Dynamic CONTOUR
)
使用するアプリケーションや人間の聴感特性に応じて、各周波数のレベルを最適化します。メインスピーカー
用の
FOH/MAIN
モードと、フロアモニター用の
MONITOR
モードがあります。
•
簡易ミキシング機能
簡易ミキシング機能を搭載していますので、チャンネル
1
(
CH1
)入力のスルー出力(パラレル接続)、または
CH1
と
CH2
のミックス出力を選択できます。
•
多様な入出力端子
ミキサーからは
XLR
、電子楽器からはフォーン、
MP3
プレーヤーからは
RCA
ピンと、さまざまなプラグを
本体に直接接続できます
ので、多様なアプリケーションに柔軟に対応します。
•
軽量ハイパワー
新開発の電源とアンプにより、小型軽量かつ大出力を実現しました。
•
高度な保護機能
DSP
による高度な保護機能を搭載しています。このため厳しい環境下でも安心してお使いいただけます。
付属品(お確かめください)
•
電源コード
• Technical Specifications
(スペックシート、英語のみ):仕様、ブロック図、寸法図が記載されています。
•
取扱説明書(本書):保証書が裏面にあります。
ZH55100
JA
保 証 書 付
POWERED SPEAKER SYSTEM
DBR
シリーズ
取 扱 説 明 書
本体
1
台を使った簡易システム
マイク、楽器、
BGM
音源などを、ミキサーを使わずに
DBR
に直接接続する場合のシステムです。
主な用途:小規模ライブ、プレゼンテーション、レストラン
Note
CH2
では、コンボ端子への入力と
RCA
ピン端子への入力が固定のバランスでモノラルミックスされます。バランス
を変えたい場合は音源のボリュームを調整してください。
楽器など
マイク
BGM
音源など
本体
2
台にサブウーファーを加えたシステム
メインスピーカーとして最適なシステムです。必要に応じてフロアモニターシステムを追加することも可
能です。
主な用途:小規模ライブハウス
、教会、イベント会場
Note
サブウーファーはヤマハ
DXS
シリーズ(以下
DXS
)をおすすめします。その場合、
DBR
の
HPF
のカットオフ周
波数と、
DXS
の
LPF
のカットオフ周波数を同じ設定にすることをおすすめしますが、お好みに合わせて調節し
てください。
R L
サブウーファー ミキサー サブウーファー
1
入力端子(
CH1
と
CH2
)
XLR
とフォーンの両プラグに対応した、バランス入力のコンボ端子(
CH1
と
CH2
)と
RCA
ピン端子(
CH2
)
です。コンボ端子にはミキサー、マイク、またはキーボードなどの電子楽器を接続します。
RCA
ピン端子
には
MP3
プレーヤーや
CD
プレーヤーなどの機器を接続します。ミキサーなどのレベルが高い機器を接続
する場合は、
CH2
に接続するか、
CH1
に接続して[
MIC/LINE
]スイッチ(
3
)を[
LINE
]にしてください。
XLR
フォーン
RCA
ピン
2
[
LEVEL
]ノブ
各入力端子(
1
)の入力レベルを調節します。
3
[
MIC/LINE
]スイッチ
CH1
への入力レベルに応じて切り替えます。マイクなどのレベルが低い機器を接続するときは[
MIC
]、
ミキサーなどのレベルが高い機器を接続するときは[
LINE
]にします。
4
出力切り替えスイッチ
出力端子
5
への出力信号を切り替えます。
[
CH1 THRU
]
:
CH1
に入力された信号がそのまま(スルー)出力されます。
CH2
の信号は出力されません。
[
CH1+2 MIX
]
:
CH1
と
CH2
に入力された信号がミックスされて出力されます。
5
出力端子
バランス型の
XLR
端子です。別の
DBR
などを接続します。
4
で選択した信号を出力します。
6
[
LIMIT
]インジケーター
出力がアンプの最大出力電圧を超える場合、または過大な積算電力を検出した場合に、リミッターが作動
して点灯(赤)します。点灯し
続ける場合は、入力レベルを下げてください。
Note
積算電力とは、単位時間あたりにスピーカーユニットに供給された電力量の総和です。
7
[
SIGNAL
]インジケーター
一定レベル以上の音声信号の入力を検知すると点灯(緑)します。
8
[
PROTECTION
]インジケーター
保護回路が作動すると点灯(赤)します。以下の場合に保護回路が作動し、スピーカーへの出力がミュート
されます。
•
アンプの過熱を検出した場合
•
過電流を検出した場合
•
電源をオンにした場合:ノイズ防止のため、数秒間、保護回路が作動します。正常に起動するとインジケー
ターが消灯します。
保護回路が作動した場合、アンプの熱が下がるまで待つか、電源を入れ直すと復帰します。復帰しない場
合は、ヤマハ修理ご相談センター(裏面)にお問い合わせください。
9
[
POWER
]インジケーター
[
/
](電源)スイッチ(
E
)をオンにすると点灯(緑)します。
0
[
D-CONTOUR
]インジケーター
[
D-CONTOUR
]スイッチ(
A
)を[
FOH/MAIN
]または[
MONITOR
]にしているときに点灯(黄)します。
A
[
D-CONTOUR
]スイッチ
D-CONTOUR
(
Dynamic CONTOUR
)のプリセットを切り替えます。
[
FOH/MAIN
]
:
メインスピーカーとして適した周波数特性になるように高域と低域を持ち上げた設定です。
[
MONITOR
]
:
フロアモニターとして明瞭性に重要な中高域を聞こえやすくし、床置きしたときにブーミー
になりがちな低域を抑えた設定です。
[
OFF
]
: D-CONTOUR
がオフになります。汎用の周波数特性の設定です。
B
[
HPF
]スイッチ
ハイパスフィルターのカットオフ周波数を切り替えます。[
120Hz
]や[
100Hz
]にすると、その周波数以
下の低域がカットされます。
DBR
単体で使用するときは[
OFF
]にしてください。サブウーファーと一緒
に使用するときは[
120Hz
]または[
100Hz
]にすることをおすすめします。
C
通風孔
本体には冷却用ファンが装備されています。ここから吸気や排気が行なわれますので、障害物などで通風
孔をふさぐことのないようにご注意ください。
D
[
AC IN
]端子
付属の電源コードを接続します。まず本体と電源コードを接続し、次に電源プラグをコンセントに差し込
みます。
注意
電源コードを接続したり、取り外す前に必ず電源をオフにしてください。
E
[
/
](電源)スイッチ
本体の電源をオン(
)
/
オフ( )します。音源(外部機器)、本体の順に電源をオンしてください。電源を
オフにするときは、本体、音源(外部機器)の順にオフにしてください。
注意
電源スイッチがオフの状態でも微電流が流れています。長時間使用しないときは、必ず電源コードを
AC
コンセントから
抜いてください。
Note
•
電源スイッチのオン
/
オフを連続して素早く切り替えると、誤動作の原因になることがあります。電源スイッチ
をオフにしてから再度オンにする場合は、
5
秒以上の間隔を空けてください。
•
本体を複数台使う場合は、
1
台ずつ電源をオンにしてください。同時に複数の電源をオンにすると、電源電圧低下
などで本体が正常に起動しないことがあります。
F
ネジ穴(
M8
)
別売のブラケットや市販のアイボルトを取り付けるときに使う
M8
サイズのネジ穴です。
G
ポールソケット
市販の
35mm
径スピーカースタンドまたはスピーカーポールに対応しています。
各部の名称と機能
1
6
7
8
9
A
0
B
C
E
D
C
2
3
4
5
G
F
セットアップ例
背面
底面
困ったときは
症状 考えられる原因 対策方法
電源が入らない 電源コードが正しく接続されていない 電源コードを奥までしっかり差し込んでください。
突然、電源が切れた 保護回路が作動して、電源がシャットダウンした いったん電源をオフにして、アンプの熱が下がるのを待ってから、もう一度電源をオンにしてください。
音が出ない ケーブルが正しく接続されていない ケーブルを奥までしっかり差し込んでください。
突然、音が途切れた 保護回路が作動して、出力がミュートされている アンプの熱が下がるまでお待ちください。自動復帰しない場合は、いったん電源をオフにし、もう一度電源
をオンにしてください。
ハウリングする マイクがスピーカーに向いている マイクをスピーカーの音を拾わない方向に向けてください。
音を増幅しすぎている 入力機器のボリュームを下げ、マイクを音源に近づけてください。
スピーカーの音が違う(複数台使用時) スピーカーの設定が異なっている 各スピーカーの
[
HPF
]スイッチおよび[
D-CONTOUR
]スイッチの設定を同じにしてください。
音がひずむ [
LIMIT
]インジケーターが消灯している 入力が過大である [
MIC/LINE
]スイッチの設定が[
MIC
]で、音量を下げきっても音がひずむ場合には、スイッチの設定を[
LINE
]
にしてください。[
LINE
]にしても音がひずむ場合は、入力機器側の音量を下げてください。
[
LIMIT
]インジケーターが点灯している 出力が過大である [
LIMIT
]インジケーターが時々点灯するレベル以下になるまで[
LEVEL
]ノブで出力レベルを下げてください。
マイク入力時に音が小さい [
MIC/LINE
]スイッチの設定が[
LINE
]になっている [
MIC/LINE
]スイッチを[
MIC
]に設定してください。
低域と高域のバランスが崩れる 出力リミッターがかかっている [
LIMIT
]インジケーターが時々点灯するレベル以下になるまで、入力あるいは出力レベルを下げてください。
上記の対策を行なっても症状が改善しない場合は、ヤマハ修理ご相談センター(裏面)にお問い合わせください。