User Manual

DTX900のしくみ
リファレンス
76
DTX900 取扱説明書
内部メモリーとファイル管理
DTX900では、ドラムキットやソングなど、さまざまなデータを制作できます。ここでは、これらデータの管理方法や、
データが保存されるメモリーについて説明します。
DTX900本体では、ドラムキット、ソングやサンプリン
グで取り込んだオーディオを基にしたユーザーボイスな
ど、さまざまなデータを制作できます。これらのデータ
は、種類によって保存方法が異なるだけでなく、電源を
切ったら消えてしまうものもあるため、あらかじめUSB
記憶装置(ハードディスクドライブなどのデバイス )を準備
する必要があります。
DTX900 の内部で使われているメモリーの種類について、
説明します。
フラッシュ ROM
ROM (ロム=Read Only Memory の略)とは、読み出し専
用のメモリーのことで、従来はデータを書き換えることは
できませんでした。それに対してフラッシュ ROMは、従
来のROMと違ってデータの消去/書き込みができるROM
です。フラッシュ ROM上のデータは、電源を切っても消
えることがありません。
DRAM
RAM (ラム =Random Access Memory)は、読みだし /
書き込みの両方が可能なメモリーのことです。RAMには、
記憶を保持できる条件によりSRAM (Static RAM)
DRAM (Dynamic RAM)2種類があります。本体に搭
載されているDRAM上のデータは電源を切ると消えてし
まいますので、電源を切る前に、USB記憶装置への保存
(セーブ)が必要です。
DIMM (別売拡張メモリー )
サンプリングで取り込んだオーディオ音声や、WAVファ
イル/AIFFファイルをロードしてユーザーボイスに割り当
てるときに使うメモリーです。サンプリング機能を使うと
きや、ファイルモードでWAVファイル/AIFFファイルを
ロードするときに、あらかじめ取り付けておく必要があり
ます。DRAMと同様、DIMM上のデータも電源を切ると
消えてしまいますので、電源を切る前に、USB記憶装置
への保存(セーブ)が必要です。
ユーザーメモリー
ドラムキットエディットやソング録音などの機能は、デー
タを作るための作業用メモリーエリア(DRAM)上で行ない
ます。このエリアで作ったデータのうち、ドラムキットな
どはフラッシュ ROMに保存(ストア)できますので、電源
を切ってもデータが消えることはありません。それに対し
て、ソングやユーザーボイスについてはDRAM/DIMM
にデータが作られ、電源を切ったらデータが消えてしまう
ので、外部USB記憶装置への保存(セーブ)を必ず行なう
必要があります。
電源を切っても消えないデータ/
電源を切ったら消えるデータ
  
ドラムキット フラッシュ ROM
クリック設定 フラッシュ ROM
トリガーセットアップ フラッシュ ROM
ユーティリティー設定 フラッシュ ROM
チェーン フラッシュ ROM
ユーザーソング DRAM 
ユーザーボイス DIMM 
上記のうち、ユーザーソングとユーザーボイスについては、USB記憶装
置をUSB TO DEVICE 端子に接続した上で、保存
(セーブ)する必要があります。
注記
内部メモリー