User Manual
18
EMX512SC/EMX312SC/EMX212S
ミキサーの基礎知識
基礎編
くまでリバーブを徐々に上げてみま
しょう。リバーブを上げすぎると、
「クセのあるエフェクト」になって
しまいます。お風呂場みたいな音の
効果をねらっているのでなければ、
少し足らないくらいの印象を受ける
程度にリバーブをかけるのがコツで
す。
モモ
モモ
ジジ
ジジ
ュュ
ュュ
レレ
レレ
ーー
ーー
シシ
シシ
ョョ
ョョ
ンン
ンン
エエ
エエ
フフ
フフ
ェェ
ェェ
クク
クク
トト
トト
::
::
フフ
フフ
ェェ
ェェ
ーー
ーー
ザザ
ザザ
ーー
ーー
、、
、、
ココ
ココ
ーー
ーー
ララ
ララ
スス
スス
、、
、、
フフ
フフ
ララ
ララ
ンン
ンン
ジジ
ジジ
ャャ
ャャ
ーー
ーー
基本的には、これらのエフェクト
( フェーザー、コー ラス、フラン
ジャー) は同じ原理です。微妙に遅
らせた信号を原音に戻してミックス
します。どのくらい遅らせるかを
LFO(Low Frequency Oscillator
= 低周波発振器 ) で変調しています 。
フェーザーは、位相をズラした ( シ
フト) した信号を 原音にミッ クスし
ます。LFO で変調された信号と原音
の位相のズレは、ある周波数を打ち
消して、ほかの信号を強調します。
信号が「くし」のようになることか
ら、コム フィルターと呼ばれていま
す。位相のズレ具合を周期的に変化
させることでシュワーといった
感じの独特のうねりのあるサウンド
を生み出します。
コーラスとフランジャーは、LFO で
フェーザーより長いディレイタイム
を変調して原音とミックスします。
上記で出てきたコムフィルターの特
長に加えて、ディレイタイムの変調
は原音にミックスするときにピッチ
をずらして、倍音に豊かなうねりと
クセのあるサウンドを生み出しま
す。コーラスとフランジャーの違い
は、ディレイタイムとフィードバッ
クの量です。フランジャーはコーラ
スよりもディレイタイムが長く、
コーラスは一般的にもっと複雑な構
成をしています。コーラスは、1人
の演奏を 2 人以上の合奏のような 厚
みのある音にするエフェクトです。
フランジャーは、金属的で強力なう
ねりを加えるときに使います。
ココ
ココ
ンン
ンン
ププ
ププ
レレ
レレ
ッッ
ッッ
ササ
ササ
ーー
ーー
「なぜ自分の演奏とプロが作った CD
の音は違うのだろうか。」と疑問に
思ったことがあるかもしれません。
もちろん理由はたくさんあります
が、1 つの要因としてはプロが作っ
たCDはほとんどコンプレッサーを
通した音になっていることです。
コンプレッサーとは、過大入力時に
歪みを生じさせることなく入力信号
を適切なレベルに合わせるリミッ
ターの役割と、ミックスの中で音を
より際立たせるために「音のツブを
そろえて」音質を良くする役割があ
ります。コンプレッサーを使うと、
聴覚上の音圧が上がるだけでなく音
の飽和感を作ることができます。具
体的には、アタック、リリース、し
きい値(Threshold)、レベルな どの
パラメーターを調節することで、音
のツブをそろえています。プロのエ
ンジニアたちは、これらのパラメー
ターを1 つ1つ苦労して設定して
音を作っています。コンプレッサー
は、プロの音づくりには欠かせない
ツールですが、使いこなすにはかな
りの知識やノウハウが必要です。
そこでこの EMX のコンプ レッサー
は、使い慣れていない人でもつまみ
一つで自動的にパラメーターを適切
なレベルに調節できるように設計さ
れています。特に音質にこだわって
設計されていますので、難解でわず
らわしいパラメーターの設定に悩む
ことなく、プロ並みの音質を得るこ
とができます。
実際の使用例としては、ミックスを
引き締めるためにダイナミックレン
ジが極端に広いボーカルに通常コン
プレッサーをかけます。コンプレッ
サーを程良く使うと、ささやくよう
な歌声も聞こえるようになったり、
歌い手が大きな声で力強く歌っても
ちょうどいい具合に抑えられたりし
ます。ベースギターにもコンプレッ
サーを使うと良い効果が得られま
す。なめらかなベースサウンドを与
えて全体のミックスをまとまった感
じにします。また、サステイン効果
を得るためにギターにもコンプレッ
サーを使います。ただし、コンプ
レッサーを使いすぎると、ハウリン
グしやすくなりますので、少し抑え
て使いましょう。
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