User Manual

エフェクトとテンポの同期
M7CL 取扱説明書
265
M7CLの一部のエフェクトでは、効果をテンポに同期させることができます。 同期させることができるのは、ディレイ
系、変調系の2種類のエフェクトです。ディレイ系のエフェクトでは、テンポに合わせてディレイタイムが変化します。
変調系のエフェクトでは、テンポに合わせて変調信号の周波数が変化します。
テンポ同期に関するパラメーター
テンポ同期には、次の 5 つのパラメーターが関係します。
 1) SYNC 2) NOTE 3) TEMPO 4) DELAY 5) FREQ.
SYNC: . ..........テンポ同期 ON/OFF のスイッチです。
NOTE TEMPO:. . . テンポ同期の基準になるパラメーターです。
DELAY FREQ.: . . . DELAY はディレイタイムを表す値、FREQ. は変調信号の周波数を表す値です。エフェクト音の
変化に直接影響を与えます。DELAY はディレイ系エフェクトのときだけ、FREQ. は変調系エ
フェクトのときだけ関係します。
各パラメーターの関係
テンポ同期は、TEMPO NOTE からテンポの基準になる値を算出し、テンポの基準値と DELAY ( または FREQ.) がほぼ同じ
値を保つように動作します。このため TEMPO、NOTE、DELAY ( または FREQ.) が同期している状態でどれかの値を変更する
と、パラメーター間の関係を保つために別のパラメーターが再設定されます。再設定されるパラメーターとその計算方法 *a は次
のとおりです。
SYNC ONする NOTE が設定される
DELAY ( たは FREQ.) を変更する NOTE が設定される
このとき、NOTEの値は次の式で計算されます。
NOTE = DELAY ( たは FREQ.) / ( 4 x (60/TEMPO))
NOTE を変更する DELAY ( または FREQ.) が設定される
このとき、DELAY ( または FREQ.) の値は次の式で計算されます。
DELAY ( または FREQ.) = NOTE x 4 x (60/TEMPO)
TEMPO を変更する DELAY ( または FREQ.) が設定される
このとき、DELAY ( たは FREQ.) の値は次の式で計算されます。
DELAY ( または FREQ.) = 元の DELAY ( または FREQ.) x ( 更前の TEMPO/ 変更後の TEMPO)
例1
SYNC=ON、DELAY=250 ms、TEMPO=120 で、NOTE 8 分音符から 4 音符に変更した場合
DELAY = 変更後の NOTE x 4 x (60/TEMPO)
= (1/4) x 4 x (60/120)
= 0.5 (sec)
= 500 ms
となり、DELAY 250 ms から 500 ms に変化します。
例2
SYNC=ON、DELAY=250 ms、NOTE=8 分音符で、TEMPO 120 から 121 に変更した場合
DELAY = 元の DELAY x ( 変更前の TEMPO/ 変更後の TEMPO)
= 250 x (120/121)
= 247.9 (ms)
となり、TEMPO 250 ms から 247.9 ms に変化します。
*a 計算結果には近似値が適用されます。
NOTE TEMPO の値の範囲
NOTE TEMPO の値の範囲は、DELAY または FREQ. の値の範囲によって制限されます。テンポ同期したときに DELAY
FREQ. の最大値を超えてしまうような NOTE TEMPO の値は設定できません。この制限は SYNC OFF のときにも有効
です。
TEMPO パラメーターの特徴
TEMPO パラメーターは他のパラメーターと違って、以下のような特徴があります。
すべてのエフェクトで共通の値
エフェクトライブラリーにはストア / コールされない ( ーンにはストア / リコールできます )
このため、エフェクトストア時とリコール時の TEMPO の値が異なる場合があります。たとえば次のような場合です。
エフェクトをストアTEMPO=120 TEMPO 60 変更:TEMPO=60 エフェクトをリコールTEMPO=60
通常 TEMPO を変更すると、それに伴って DELAY ( または FREQ.) が再設定されます。しかしここで DELAY ( または
FREQ.) を変更すると、エフェクトのストア時とリコール時で聴こえ方が変わってしまいます。ストア時とリコール時でエフェ
クトが変わってしまわないようにするため、エフェクトのリコール時にストア時と TEMPO が変わってしまっていても、
DELAY ( または FREQ.) の値は更新しません。
*NOTE は以下の値で計算されます。
エフェクトとテンポの同期
= 1/48
= 2/1
= 1/16= 1/24 = 1/12
= 3/4= 3/16 = 1/2
= 3/32 = 1/6
= 1/4
= 1/8
= 1/1= 3/8