User Manual

M7CL 取扱説明書
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第1
はじめに
このたびはヤマハデジタルミキシングコンソールM7CLをお買い求めいただきまして、まことにありがとうござい
ます。M7CLの優れた機能を十分に発揮させるとともに、末永くご愛用いただくために、この取扱説明書をご使用
の前に必ずお読みください。お読みになったあとも、保証書とともに保管してください。
M7CLは、次のような特長を備えたデジタルミキシングコンソールです。
M7CL は、最先端のデジタル技術を投入したフルデジタルの
設備音響/SRミキシングコンソールです。24 ビットリニア
のAD/DAコンバーターを採用し、最大 108dBものダイナ
ミックレンジと圧倒的な高音質が得られます。
インプット系チャンネルは、M7CL-32ではモノラルの
INPUT チャンネルを32系統とステレオの ST INチャンネル
を4系統、M7CL-48ではモノラルの INPUTチャンネルを
48系統とステレオの ST INチャンネルを4系統、M7CL-
48ES ではEtherSound端子を1系統とモノラルのINPUT
チャンネル(OMNI IN) を8 系統用意。
アウトプット系チャンネルは、MIXチャンネル×16系統、
MATRIXチャンネル×8系統、STEREOチャンネル、
MONOチャンネルが利用可能。STEREO/MONOチャンネ
ルを使ったL/C/R 3チャンネル出力にも対応します。
また、ユーザーインターフェースを徹底してブラッシュアッ
プし、シンプルな操作性を実現しているのも大きな特徴です。
使用頻度の高いインプット系チャンネルおよびSTEREO/
MONOすべてのチャンネルには、独立してフェーダー、
キュー、オン/オフ操作を行なう専用のチャンネルストリッ
プを用意。はじめてデジタルコンソールに触れるお客様も違
和感なく操作できます。
ディスプレイ左側に配置されたSELECTED CHANNELセク
ションでは、現在着目している特定チャンネルの主要パラ
メーター ( ゲイン、EQ、ダイナミクスのスレッショルド、バ
スへのセンドレベルなど)をノブで操作可能。アナログミキ
サーのモジュールのような感覚で操作できます。
さらにトップパネル中央には、8つのチャンネルを一括操作
する、新開発のCentralogicセクションを搭載。キーひと押
しでこのセクションに割り当てる8チャンネル/DCA グルー
プをすばやく切り替えながら、フェーダー、キュー、オン/
オフを操作できます。また、ディスプレイにはタッチスク
リーンを採用。画面内のボタンやノブを直接押して、機能の
オン/オフ切り替えや項目の選択が行なえます。
ミックスパラメーターの設定は、インプット系チャンネルの
ヘッドアンプのゲイン設定やファンタム電源も含めて、シー
ンとしてストア(保存)/リコール( 読み込み )が行なえます。
パネル上のフェーダーはすべてモーター駆動のムービング
フェーダーを使用しているため、シーンをリコールすると、
即座に以前のフェーダー位置が再現されます。
最大4系統を同時に使用できる高品位なマルチエフェクトを
内蔵。リバーブ、ディレイ、マルチバンドのコンプレッサー、
各種の変調系エフェクトなどを、内部のバス経由で、あるい
は任意のチャンネルにインサートして利用できます。また、
31バンドグラフィック EQ、新開発のFlex15GEQが搭載さ
れており、任意のチャンネルや任意の出力にインサートして
使用できます。Flex15GEQでは、31バンドのうち任意の
15バンドまでのゲイン調整が可能です。
また1つの仮想ラックの中に2台の GEQをマウントできるた
め、最大16台のGEQを同時に使用できます。エフェクト/
グラフィックEQはタッチスクリーンに表示される8つの仮想
ラックにマウントして使用します。現在マウントされている
モジュールを一目で確認でき、モジュールの切り替えや入出
力のパッチ変更も直観的に行なえます。
ごあいさつ
M7CLの概要
最先端のデジタル技術とアナログ感覚の
操作を両立させたミキシングシステム
任意の信号経路にパッチ可能な
エフェクト/ グラフィックEQ