User Manual
Dante Controller ユーザーガイド
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い限り、PTP マスタークロック(ネットワーク上のクロックマスター)となります。
Preferred Master (優先マスター)
特定機器が PTP マスタークロックを供給する設定が必要な場合もあります。“Preferred Master”に設定された
Dante 機器は常に PTP マスタークロックとして選定されます。2 つ以上の機器で”Preferred Master”が設定されてい
る場合には、MAC アドレスが最小の機器が選定されます。
注: 機器Aは外部ワードクロックソース(「外部クロックとの同期」を参照)で駆動しているが、機器 B が Preferred
Master (優先マスター)に設定されている場合、機器 A は Dante ネットワークとの同期が外れ、最終的にはミュートさ
れます。ただし機器 B が機器 A と同じが行くクロックソースからクロックを取得している場合を除きます。
ClockStatus(クロックステータス)
リダンダンシーネットワークでのクロック同期
リダンダンシーネットワークではクロック同期プロトコルはプライマリーとセカンダリーの両方のネットワークで動作します。各ネ
ットワークには指定された PTP マスタークロックがあります。通常これは両方のネットワークで同じ機器です。そうでない場
合(例えばリダンダンシーを持たない機器が Preferred Master に指定されている場合)には、1 つの機器がクロッ同期
情報をプライマリーネットワークからセカンダリーネットワークにブリッジして、全ての機器が同じクロックソースからククロックを
受け取るようにします。リダンダンシーを持つ PTP スレーブクロックは接続されているどちらかの情報に基づきローカルクロッ
クを同期します。1 つのネットワークに問題が生じた場合には、リダンダンシーを持つ機器はもう一方のネットワークからクロ
ック情報の受信を継続します。
Dante Domains (複数の Dante ドメイン)
Dante のドメインには、1 つのグランドマスタクロックがあり、ドメインが IP サブネットにまたがる場合は、各サブネットに追加
の「サブネットマスタ」と各サブネットのバウンダリークロックを 1 つ追加します。 サブネットマスタは、それ自身のサブネットの
バウンダリクロックであってもよい。
バウンダリクロックは、サブネット間のユニキャストクロッキングに PTP v2(IEEE 1588-2008)を使用します。 バウンダ
リクロック、DDM Web インターフェースを使用して手動または自動で指定できます。
各 Dante ドメインは、ドメイン間のオーディオ共有が設定されていない限り、独自のクロックドメインを使用します。この場
合、共有オーディオグループのすべてのドメインは同じクロックドメインを共有します。
Latency (レイテンシー)
Dante では、ネットワークのレイテンシーの変動は受信機側で調整されます。各受信機には機器のレイテンシー設定が
あります。この設定により、入力オーディオサンプルのタイムスタンプとこれらのサンプルが再生されるまでの間のレイテンシー
が定義されます。
通常、Dante 機器のデフォルトのレイテンシーは 1msec です。これはギガビットネットワークコア(スイッチ間で最大 10 ホ
ップ)と Dante 機器への 100 メガビットリンクから構成される大規模ネットワークでは十分な値です。小規模のギガビット