MIXER 取扱説明書 このたびは、YAMAHAミキサー MV12/6をお買い求めいただきまして、まこと にありがとうございます。MV12/6は、操作性、機能性、そして簡便性をバラン スよく調和させたミキサーです。 MV12/6の優れた機能を十分に発揮させるとともに、末永くご愛用いただくため に、この取扱説明書をご使用の前に必ずお読みください。お読みになったあと は、保証書とともに保管してください。
安全上のご注意 ― 安全にお使いいただくため ― 安全にお使いいただくため、ご使用の前にこの「安全上のご注意」をよくお読みください。 またお読みになったあと、いつでも見られるところに必ず保存してください。 絵表示 この取扱説明書および製品への表示では、製品を安全に正しく お使いいただき、あなたや他の人々への危害や財産への損害を未然に 防止するために、いろいろな絵表示をしています。 内容をよく理解してから本文をお読みください。 絵表示の例 :注意(危険・警告を含む) を促す事項 :決しておこなってはいけない禁止事項 :必ずおこなっていただく強制事項 警告 この欄に記載されている事項を無視して、誤った取扱いをすると、人が死亡または重傷を負う 可能性があります。 設置されるとき この機器はA C 1 0 0 V 専用です。それ以外の電源 (AC200V、船舶の直流電源など)では使用しないでく ださい。火災・感電の原因となります。 ● この機器に水が入ったり、機器がぬれたりしないよう ご注意ください。火災・感電の原因となります。雨天・ 降雪時や海岸・水辺での使用はとくにご注意ください。 ● 電源コードの上
MV12/6 特長 目次 ● MV12/6は12CHの入力チャンネルをもち、ステレオ、モノラ ル、4グループアウトにミキシングして出力します。 ● モニター用サブアンプの接続に便利なMONITOR端子を装備。 メインのステレオ出力、TAPE IN入力、およびグループ1-2/34の信号をモニターできます。 ● ● 1 高性能デジタルエフェクトを内蔵。単体でもバリエーション 豊かな音作りができます。さらに、EFFECT SEND端子も装備 していますので、外部エフェクターも使用できます。 2系統のAUX SEND/RETURN端子を装備。独立した2ラインの AUXバスを持ち、外部エフェクターやモニターシステムへの センドとして利用できます。 各部の名称と機能 ................................. 2 チャンネルコントロール部 ................... 2 マスターコントロール部 ....................... 4 接続パネル .............................................
2 各部の名称と機能 各部の名称と機能 チャンネルコントロール部 q GAINコントロール チャンネル 1∼8 チャンネル 9∼12 (モノラル) (ステレオ) 入力信号レベルに応じ、最適なレベルで入力できるよう、このツ マミで感度を調整します。 wのPEAKインジケーターがたまに点灯する程度に設定すると、 S/Nとダイナミックレンジのバランスがとれた良好な状態になり ます。 q w −60∼−16はMIC入力の調整レベルを表し、−34∼+10はLINE入 力の調整レベルを表します。 * 接続パネルにある入力切替スイッチにより、INPUT端子に接続するマ イクや機器のタイプを選択することができます。 (P6参照) e w PEAKインジケーター ポストEQのピークレベルを検出します。 レベルが+17dBに達すると赤く点灯し、クリッピングレベルに近 づいたことを警告します。 r e イコライザー r t t 高域、中域、低域の各レベルを下記の基準周波数にて、最大可変 幅±15dBの範囲で調整します。 HIGH : 10kHz(シェルビング) MID : 2.
各部の名称と機能 3 y EFFECTコントロール 各チャンネルからEFFECTバスに送り出す信号のレベルを調整します。 このコントロールはチャンネルフェーダーの後に設けられていますので、チャンネルフェーダーの設定 に応じて信号のレベルが変化します。 ステレオチャンネルの場合は、LとRの信号がミックスされて、EFFECTバスへ送られます。 u PANコントロール(CH 1∼8) BALコントロール (CH 9∼12) PANコントロールは、各チャンネルの信号を、GROUPバス1-2やGROUPバス3-4、ステレオバスL-Rのど の位置に定位させるかを決めます。 BALコントロールは左右チャンネルのバランスを決め、INPUT L(CH 9, 11) に入力された信号はGROUP バス1/3またはステレオLへ、INPUT R (CH 10, 12) に入力された信号はGROUPバス2/4またはステレオRへ 振り分けられます。 i GROUP, ST選択スイッチ 各チャンネルの信号をGROUPバス1-2、GROUPバス3-4、ステレオバスL-Rに出力するスイッチです。 スイッチがオン (>) になっていると
4 各部の名称と機能 マスターコントロール部 q STマスターフェーダー ST OUT端子に出力される信号のレベルを調整します。 !4 !1 !2 !5 w MONOコントロール MONO OUT端子に出力される信号 (ステレオバスの信 号をモノラルにミックスした信号) のレベルを調整しま す。 e GROUP 1∼4フェーダー r TO STスイッチ !3 o y グループ1 ∼4 の信号のレベルを調整し、それぞれ GROUP OUT 1∼4端子へ送り出します。 また、TO STスイッチをオン(>)にしている場合は、 GROUPフェーダーでレベル調整された信号がステレオ バスへも送り出されます。その際は、GROUP 1と3がス テレオL、GROUP 2と4がステレオRに送られます。 !0 t u i w t SEND ・ AUX 1, AUX 2コントロール AUX 1 SEND端子、AUX 2 SEND端子に出力される AUX 1, AUX 2バスの信号のレベルをそれぞれ調整し ます。 ・ EFFECTコントロール EFFECT SEND端子に出力されるEFFECTバスの信号 の
各部の名称と機能 5 u DIGITAL EFFECT ・ PROGRAM選択スイッチ 内蔵のデジタルエフェクトのプログラムを選択します。 VOCAL ECHO 1 VOCAL ECHO 2 VOCAL ECHO 3 VOCAL ECHO 4 VOCAL REVERB 1 VOCAL REVERB 2 VOCAL REVERB 3 VOCAL REVERB 4 HALL 1 HALL 2 HALL 3 ROOM PLATE 1 PLATE 2 PLATE 3 GATE REVERB ・ PARAMETERコントロール 選択したエフェクトプログラムのパラメーター (エフェクトの効き具合や変化の速さなどの要素) を調整 します。 ・ ONスイッチ 内蔵デジタルエフェクトのオン (>) /オフ (?) を切り替えます。オフの場合は、内蔵デジタルエフェク トから信号は送られません。 ・ AUX 1, AUX 2コントロール 内蔵デジタルエフェクトからAUX 1, AUX 2バスに送られる信号レベルを調整します。 ・GROUP/STコントロール 内蔵デジタルエフェクトから、GROUPバス1∼4およびステレオ
6 各部の名称と機能 接続パネル y t i u w !0 er o !1 !3 !0 !2 !1 o w q q INPUT端子(CH1∼8) バランス型XLRタイプとユーロブロックコネクターの2種類の端子が装備されています。 ・ XLRタイプ (1:グランド、2:ホット、3:コールド) ・ ユーロブロックコネクター ( :ホット、 :コールド、G:グランド) 入力切替スイッチにより、INPUT端子に接続するマイクや機器のタイプを選択 することができます。 ・ MIC(+48V) コンデンサーマイクロフォンなどを接続できます。XLRタイプコネクターの 2番, 3番ピンおよびユーロブロックコネクターの , ピンにファンタム電源 (DC+48V) が供給されます。 * ファンタム電源を必要としないときは、必ず入力切替スイッチをMIC (+48V) 以外の位置にしておいてください。 ・ MIC: 50Ω∼600Ωのマイクロフォンに対応します。 ・ LINE:600Ωのラインレベル機器に対応します。 w ST INPUT端子(CH9∼12) アンバランス型RCAピンタイプ/
各部の名称と機能 7 t SEND端子 ・ AUX 1, AUX 2 インピーダンスバランス型フォンタイプの出力端子で、規定出力レベルおよび適合インピーダンスは +4dB/600Ωです。AUX 1, 2バスの信号を、それぞれの端子に出力します。キューボックスなどのモニ ターシステムに信号を送るのに使用します。 ・ EFFECT インピーダンスバランス型フォンタイプの出力端子で、規定出力レベルおよび適合インピーダンスは+ 4dB/600Ωです。 EFFECTバスの信号を出力します。外部のエフェクターなどに信号を送るのに使用します。 y RETURN L(MONO)・R端子 アンバランス型フォンタイプのライン入力端子で、規定入力レベルおよび適合インピーダンスは+4dB/ 600Ωです。 この端子から入力された信号は、GROUPバス1∼4およびステレオバスとAUX1, AUX2バスへ送られます。 通常はリバーブやディレイなど外部エフェクターからのリターン信号を受けるのに使用しますが、補助 のステレオ入力としても利用できます。L (MONO) 端子のみに接続した場合は、R端子にもL端子と同じ信 号が流れ、モノラ
8 各部の名称と機能 !1 MONO OUT端子 ステレオバスの信号をモノラルにミックスし、MONOコントロールでレベル調整された信号が出力されま す。 バランス型XLRタイプとユーロブロックコネクターの2種類の端子が装備されています。 ・ XLRタイプ (1:グランド、2:ホット、3:コールド) 規定出力/適合インピーダンスは+4dB/600Ωです。 ・ユーロブロックコネクター ( :ホット、 :コールド、G:グランド) 規定出力/適合インピーダンスは+4dB/600Ωです。 !2 MONITOR(L・R)端子 モニターシステムなどを接続するアンバランス型ユーロブロックコネクターの出力端子で、規定出力/適 合インピーダンスは+4dB/10kΩです。 この端子でモニターするソースは、PHONES/MONITOR出力およびメーター選択スイッチ (マスターコン トロール部) で選びます。 !3 POWERスイッチ オンにすると電源が入ります。 電源を入れるときは、ミキシングコンソールの電源を先にオンし、その後、接続されているパワーアン プまたはパワードスピーカーの電源をオンしてください。 また、電源を切る
各部の名称と機能 9 ■ 接続パネル取付位置の変更 この機器は、設置の自由度を増すために、接続パネルの取付位置を背面または上面のいずれにも変更可能な構造になっ ています。 接続パネルは、出荷時は背面に取り付けられています。 下図のように固定ネジを外し、上面に付け替えることができます。 注:この変更は、必ずヤマハ電気音響製品サービス拠点 (巻末)へご相談ください。 ■ プロテクトカバーの取り付け プロテクトカバー等を取り付ける場合は、コントロールパネル上の下記の9つの孔をお使いください。 ご使用になるネジは、呼び径M4・長さ12mm以下のものをお使いください。 10 mm以下 190 226 8 56.5 8 コントロール パネル 112.
10 付属品について 付属品について ユーロブロックコネクター ユーロブロックコネクターをご使用になる場合は、付属のコネクターを使い、下図のように取り付けてくだ さい。 q POWERスイッチをOFFにします。 w カバー取付用ネジをゆるめて、保護カバーを外します。 e ユーロブロックコネクターを取り付けてください。 マイナスドライバーで 固定する ユーロブロック コネクター 1. 線材の差し込み口が閉じている場合は、上部のネジを左に回して開けます。 2. 端子の極性表示に従って線材を差し込み、上部のネジを右に回して線材を固定します。 3.
セットアップ例 11 セットアップ例 接続例 1)基本的セットアップ メインスピーカー サブウーファーなど モニタースピーカー エフェクター パワーアンプ パワーアンプ INSERT OUT AUX 1 SEND ヘッドフォン AUX 2 (PRE) SEND パワーアンプ INSERT IN ST OUT MONO OUT PHONES TAPE IN CDレコーダー、DAT等 REC OUT PHONES/MONITOR出力 およびメーター選択スイッチ POSTスイッチは?(AUX2=PRE) に GROUP, ST選択スイッチ STマスターフェーダー チャンネルフェーダー INPUT マイク、ライン入力 GROUP 1∼4フェーダー 手順例 q ライン入力機器やマイクをINPUT端子につなぎ、メインスピーカーをつないだパワーアンプをST OUT端 子につなぎます。 w ライン入力機器やマイクをつないだ入力チャンネルのGAINコントロールで入力信号のレベルを調整し(P2 参照) 、チャンネルフェーダーでマスター部へ送り出す信号のレベルを調整します。フェーダ
12 セットアップ例 接続例 2)分散スピーカーを使用した宴会場のセットアップ メインスピーカー R サイドスピーカー 2 4 モニタースピーカー 1 3 サイドスピーカー メインスピーカー L メインスピーカー サイドスピーカー モニタースピーカー 2 3 4 1 パワーアンプ AUX 1 SEND CDレコーダー、 テープデッキなど パワーアンプ AUX 2 (PRE) SEND ST OUT GROUP OUT 1 2 3 4 REC OUT 4CHパワー アンプなど TAPE IN PHONES/MONITOR出力 およびメーター選択スイッチ POSTスイッチは?(AUX2=PRE) に ヘッドフォン GROUP, ST選択スイッチ PHONES チャンネルフェーダー STマスターフェーダー INPUT マイク、ライン入力 GROUP 1∼4フェーダー 手順例 q ライン入力機器やマイクをINPUT端子につなぎ、メインスピーカーをつないだパワーアンプをST OUT端 子につなぎます。また、サイドスピーカーをつないだ4CHパワーアンプなどを、GR
付 録 13 付録 仕様 ■ 一般仕様 周波数特性 20Hz∼20kHz +1dB, −3dB @+4dB, 600Ω (GAINコントロール=最小レベル) (CH MIC INPUT to ST, GROUP OUT/AUX, EFFECT SEND) 全高調波歪率 < 0.1% (THD+N)@+14dB, 20Hz∼20kHz, 600Ω (CH MIC INPUT to ST, GROUP OUT/AUX, EFFECT SEND) ハム & ノイズ (Rs=150Ω, 20Hz∼20kHz, INPUT GAINコントロール=Max., 入力感度=−60dB) * @12.7kHz, −6dB/oct.のローパスフィルターにて測定 (@20kHz, −∞dB/oct.
14 付 録 ■ 入力仕様 入力端子 入力切替 スイッチ 入力レベル GAIN 入力 ノミナル コントロール インピーダンス インピーダンス MIC (+48V) MIC −60 感度 *1 使用コネクター ノミナルレベル 最大ノンクリップレベル −80 dB (0.078mV) −60 dB (0.775mV) −40 dB(7.75mV) 50∼600Ω マイク & 600Ωライン −54 dB (1.55mV) −34 dB (15.5mV) −14 dB (155mV) XLR-3-31タイプ *2 ユーロブロックコネクター *2 −36 dB (12.3mV) −16 dB (123mV) +4 dB (1.23V) 10kΩ RETURN (L・R) INPUT (1-8) LINE −34 MIC (+48V) MIC −16 3kΩ LINE +10 −10 dB (245mV) ST INPUT (L・R) (9/10, 11/12) −34 600Ωライン −54 dB (1.55mV) −34 dB (15.
付 録 15 308 18.
[+4dB] ST INPUT GAIN Max.[-34dB] [-10dBV] TAPE IN BA R L BA SUM BA [-10dB] DIGITAL EFFECT ON [0dB] [+4dB] Channel Fader BA BA BA BA AUX2 AUX1 GROUP/ST [-6dB] AUX2 AUX1 GROUP/ST [-2dB] TAPE IN [-6dB] EFFECT AUX2 AUX1 [-6dB] ST 3-4 1-2 EFFECT AUX2 AUX1 [-6dB] ST 3-4 [0dB] 1-2 EFFECT AUX2 AUX1 [-6dB] ST 3-4 [0dB] 1-2 TAPE IN [-10dBV] RETURN [+4dB] Max. Before Clip [0dB] POST POST POST BAL PAN PAN [0dB] [0dB] [0dB] [0dB] ST Ch.Fader [-10dB] Ch.
サービスについて ■保証書 ■調整・故障の修理 この商品には保証書がついています。販売店でお渡ししてい ますから、ご住所・お名前・お買上げ年月日・販売店名など所 定事項の記入および記載内容をおたしかめのうえ、大切に保管 してください。 保証書は当社がお客様に保証期間内の無償サービスをお約束 するもので、この商品の保証期間はお買上げ日より1年です。 保証期間内の転居や、ご贈答用に購入された場合などで、記 載事項の変更が必要なときは、事前・事後を問わずお買上げ販 売店かお客様ご相談窓口、またはヤマハ電気音響製品サービス 拠点へご連絡ください。継続してサービスできるように手配い たします。 「故障かな?」 と思われる症状のときは、この説明書をもう一 度よくお読みになり、電源・接続・操作などをおたしかめくだ さい。それでもなお改善されないときには、お買上げ販売店へ ご連絡ください。調整・修理いたします。 調整・修理にさいしては保証書をご用意ください。保証規定 により、調整・修理サービスをいたします。また、故障した製 品をお持ちいただくか、サービスにお伺いするのかも保証書に 書かれています。 修理サービスは保証期
V639250 R2 1 CP 20 NP Printed in Taiwan