User Manual

26
N3/N2
取扱説明書
楽器を使いこなす
音律(調律法)を選ぶ機能です。現在もっとも一般的なピアノの調律法「平均律」が完成するまでには、時代と共にさま
ざまな音律が考えられ、またそれによる音楽が誕生しました。当時の調律法で演奏することでその曲が誕生した時の響
きを味わうことができます。
[FUNCTION
ファンクション
]ボタンを押したままC5 F
#
5鍵盤のどれかを押して音律を設定しま
す。この間、画面には音律番号が表示されます。
音律(調律法)を選ぶ
初期設定:平均律
画面 鍵盤 音律 説明
1
C5 平均律
1オクターブを12の間隔で等分した音律です。現在もっともポ
ピュラーな、ピアノの調律法です。
2
C
#
5 純正律 長調
自然倍音を基準とするため、主要3和音が美しく純粋に響くのが
特長です。現在でも合唱のハーモニーなどにみられます。
3
D5 純正律 短調
4
D
#
5 ピタゴラス音律
ギリシャ時代の哲学者ピタゴラスによって考えられた、5度音程
だけの組み合わせからできた音律です。3度はうなりが生じます
が5度と4度の音程が美しく、旋律の演奏に向いています。
5
E5 中全音律
ピタゴラス音律の3度のうなりをなくすために改良された音律で
す。16世紀後半から18世紀後半までにかけて広く普及し、ヘン
デルも使用しました。
6
F5
ヴェルクマイスター
音律
中全音律とピタゴラス音律を組み合わせた音律で、それぞれその
組み合わせ方が異なります。転調により曲想が変化するのが特長
です。バッハやベートーベン時代に使用され、現在でもその時代
の曲をパープシコード(=チェンバロ)などで演奏するときにしばし
ば用いられます。
7
F
#
5 キルンベルガー音律
C5
F#5
初期設定:C
音律の基準となる音(ベース音)を変える
[FUNCTION]ボタンを押したまま、C4B4鍵盤のどれかを押して音律を設定
します。この間、画面にはベース音が表示されます。
鍵盤 ベース音 鍵盤 ベース音 鍵盤 ベース音 鍵盤 ベース音
C4
C
D
#
4
E
b
F
#
4
F
#
A4
A
C
#
4
C
#
E4
E
G4
G
A
#
4
B
b
D4
D
F4
F
G
#
4
A
b
B4
B
B4C4
F~ G A_
表示例
F
#
(シャープのとき上に「
-
」)
GA
b
(フラットのとき下に「
-
」)