User Manual
Dante Controller ユーザーガイド
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マスタークロック
“Grand Master”とも呼ばれるネットワークのマスタークロックが Network View のツールバーの中心に常時表示されま
す。これはネットワーク上のすべての機器にタイムシンクソースを提供している機器です。
複数のクロックドメインを使用している場合、各ドメインのマスタークロックがカンマで区切られて表示されます。
マスタークロックは選出プロセスにより自動的に選出されますが、選択上の優先順位を設定できるパラメータがあります。
外部ワードクロックソースが入力されるように機器を設定すると、別の機器が”Preferred Master”に設定されていない
限りその機器がマスタークロックになります。
注: マスタークロックが Dante Controller から直接認識されないとき、たとえばマスタークロック機器が何らかの理由で
セカンダリーネットワークにのみ接続され、Dante Controller がプライマリーネットワークにのみに接続さされている場合
はツールバー上でのマスタークロックの表示は、機器名ではなく MAC アドレスの文字列になります。
Clock Status Monitoring (クロックステータスモニター)
対応機器がネットワークのマスタークロックに対し、同期を確立しているかどうかを Dante Controller でモニターします。
モニターには Passive(パッシブ)と Active(アクティブ)の2種類のレベルがあります。
パッシブモードでは、Dante Controller は上記の場合に加えて、機器のクロック同期が不安定な兆候を示した場合に
も通知します。機器のクロックが不安定な状態になるとマスタークロックとの同期が外れることがあり、結果としてその機器
は自動的にミュートされます。
機器のクロックはなぜ不安定になる?
機器の”Clock Stability(クロックの安定性)”に影響を及ぼす要因として、以下のようなさまざまなネットワーク状況があ
ります。例えば、
・ Energy Efficient Ethernet(省電力型イーサーネット、いわゆる「グリーンイーサーネット」)機能を使用するような
ネットワーク上にスイッチが設定されている場合。
・ ギガビット接続が必要なのに 100Mbps のスイッチまたはリンクが存在する場合。
・ 1つまたは複数のスイッチが正しく設定されていない場合。
・ 問題がある外部ワードクロックがマスタークロックとして使用されている。
詳細については Dante FAQ を参照下さい。
Passive (パッシブ)モニター
パッシブモニターは常時稼働しています。パッシブモードでは Dante 機器のマスタークロックとの同期外れや同期復帰を
Dante Controller に通知します。Dante Controller はこれらの問題をログファイルに記録し、同時に通知を表示し
ます。メイン画面の右下端にあるクロックステータスモニターアイコンが赤に点灯します。