User Manual

Table Of Contents
リフ
ボイ
ソン
パタ
マス
ファイ
パフォーマン
モード
ミキ
モード
ユー リテ
モード
サン
モード1
サン
モード2
ソングやパターンにオーディオを録音する(サンプリングモード)
MOTIFXFリファレンスマニュアル
202
スライスのしくみについて
スライスでは、次の2つの作業をサンプルに対して同時に行
なっています。
1つ目は、元のサンプルをリズムに合わせて8分音符や16分
音符単位の細かいサンプルに分割し、そのサンプルを半音単
位のキーバンクに順番に割り当てて1つのサンプルボイスと
て保存する作業です。さらに、元のサンプルボイスが割り当
てられていたミキシングのパートに、新しく保存されたサン
プルボイスを割り当て直すことも自動的に行なわれます。
2つ目は、これまで元のサンプルを再生するために1つのノ
トデータだけが入力されていたトラックに、複数のサンプル
を順番に鳴らすための多くのノートデータを入力する作業で
す。このとき、ノートデータの音程はサンプルが割り当てら
れたキーバンクに従って半音単位に並び、ノートデータの長
さはサンプルを分割したときの8分音符や16分音符といった
長さになります。
こうして、スライス前とスライス後で、まったく同じサウン
ドが再現できるわけです。
しかし、同じサウンドが再現できるだけではスライスを行
なった意味がありません。では、スライスにはどんなメリッ
トがあるのでしょうか。
スライスには、大きく2つのメリットがあります。
1つ目は、リアルタイムにテンポを変更できることです。長
サンプルの状態でテンポを変更するには、タイムストレッチ
というジョブを実行する必要があるため、テンポを変更する
には若干の時間がかかります。しかし、スライスを実行して
細かいサンプルに分割した状態では、ノートデータを再生す
るテンポを変更するだけでサンプルのテンポを変更できます。
まさに、リアルタイムでテンポが変更できるわけです。
2つ目は、演奏のバリエーションが簡単にできることです。
たとえば、サンプルを発音するために入力しているノート
データのベロシティーやタイミングを変更してみましょう。
すると、ノートデータのベロシティーを変更することでサン
プルの強弱やアクセントの位置を変更できますし、ノート
データのタイミングを微妙に移動することで、リズムを
シャッフルやスイングさせることができます。さらに、ノー
トデータの順番を入れ替えるとサンプルの再生順序が変更さ
れ、元の演奏とリズムや音の流れの違うフレーズをすぐに作
ることができます。このように、サンプルをスライスするこ
とで演奏のバリーションを簡単に作れる状態になるわけです。
スライスされアサインされたサンプル
123
CDEFGAB
45678
譜例1
譜例2
演奏を変えで簡単にエーンが作成可能
再生されレーズの順
1、2、3、4、5、6、7、8
1、3、1、4、5、8、3、6