User Manual

Dante Controller ユーザーガイド
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フロー
Dante オーディオルーティングにより、フローが作られます。1 つのフローで、1つの送信機から
1つまたは複数の受信機に 1 系統または複数のチャンネルが送られます。フローにはユニキャストと
マルチキャストの2種類があります。
ユニキャストルーティングで1つの受信機へのフローが作られます。通常、ユニキャストフローには
最大4チャンネルのオーディオが含まれます。ユニキャストフローは受信機が利用可能なオーディオ
チャンネルをサブスクリプションしたときに設定され、受信機がそのフローのすべてのチャンネルの
サブスクリプションを解除したときに自動的に解除されます。
マルチキャストルーティングは複数の受信機により受信可能なフローを作ります。マルチキャストフ
ローには ID 割り当てられ、Dante Controller で識別でき削除も簡単にできます。ユニキャストフ
ローとは異なり、マルチキャストフローは、送信側の機器でまず設定しないと、受信機でこのフロー
へのサブスクリプション設定をすることができません。
高度なルーティング: マルチキャストを用いた高度なルーティング
デフォルトの Dante のルーティングはユニキャストです。つまり、各送信機と受信機間で個別のフ
ローが設定されます。1 台の送信機から同一チャンネルを複数受信機で受信したい場合には、マルチ
キャストを使ってより効率化できる場合があります。
マルチキャストでは複数の受信機に同じ複数チャンネルが送られます。これは実際、かなりの量
オーディオフローがネットワークの隅々まで流れることになります。多数の受信機で同じ複数チャン
ネルを受信したい場合、マルチキャストなら特に送信機側でネットワーク全体の消費量を削減するこ
とができます。各オーディオチャンネルにつき複数でなく 1 つのみコピーを送信すれば良いからです。
Dante 受信機でマルチキャストが利用可能な場合には、自動的にユニキャストより優先して使用さ
れます。すなわち、受信機が現在ユニキャストとして受信しているチャンネルを含む新しいマル
キャストのフローが生成された場合には、受信機はマルチキャストフローからのオーディオの受信に
切り替わり、ユニキャストフローは削除されます。
Clock Synchronizationクロック同期)
Dante 応機器はネットワーク全体 IEEE 1588 Precision Time プロトコル(PTPを使用して、
ローカルクロックをマスタークロックに同期し、これによりネットワーク全体でサンプル精度の同期
を行います。
1つの Dante 器がネットワークの PTP スタークロックに選定され、他のすべての Dante 機器は
マスタークロックに対する PTP レーブクロックとなります。Dante 機器の多くは PTP スターク
ロックとなる機能を持っていますが、1 台のみがマスターとなります。クロック入力(ワードクロッ
クまたは AES3 など)を持つ機器は優先的にマスタークロックに選ばれます。同様にギガビットに接
続された機器は 100 Mbps に接続された機器よりも優先的にマスタークロックに選ばれます。複数の
同等の機器がマスタークロックの候補となった場合には、MAC アドレスが最小の機器が選定されま
す。機器に手動で「Preferred優先)マスター」と設定した場合には上記の選定プロセスより優先さ
れます。
Dante ex Clock Types (クロックの種類)
それぞれの Dante 機器は高品質の内蔵クロック回路からクロックを駆動することも、外部に接続され
たワードクロックからクロックを駆動することもできます。Dante Virtual Soundcard の場合には、コ
ンピュータのクロックが使用されます。