User Manual

TX6n/5n/4n リファレンスマニュアル
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システム接続例
デジタル接続のスルー出力
デジタル接続(標準の AES-IOカード)の場合、[IN]端子から[THRU]端子へのスルー出力は、電源がオンのときはバッ
ファーを通った信号が、電源がオフのときはバッファーをバイパスした信号が出力されます。
電源がオンのときは、バッファーで信号をリジェネレートしているので、理論上は何台でもデイジーチェーン接続でき
ます。このとき、わずかなレイテンシー (96kHz 動作時で 40nsec)が発生しますが、10台接続しても400nsec(
間差を位置のずれに換算してもわずかに0.14mm)です。
電源がオフ(またはアンプの故障などで電源が入らなくなった )のときは、デイジーチェーン接続している下流のアンプ
への信号が切れないように、リレー回路でバッファーをバイパスして入力信号を直接スルー出力します。このとき、リ
レー回路を切り替えるためにわずかに音が途切れます(電源オン→オフ時に約 200ms、電源オフ→オン時に約10ms)。
デジタル接続について
デジタル接続(標準の AES-IOカード)の場合、接続ケーブルについて以下の点にご注意ください。
デジタル接続には、必ず110 Ωデジタルケーブルをご使用ください。アナログマイクケーブルは使用しないでくだ
さい。また、アナログ接続と同じXLRコネクターを使用しますが、デジタル信号とアナログ信号を間違って接続しな
いようにご注意ください。
高品質な110Ωデジタルケーブルであれば、96kHz 動作時で約100m(48kHz 動作時では理論上約200mまで)
で延長できます。ただし、ケーブルの品質やコネクターの接点数などにより、この長さを保証できない場合もありま
す。高周波(12MHz) まで減衰が少なくインピーダンスマッチングの取れたケーブルをご使用ください。
デジタルケーブルを100m以上延長したい場合は、インピーダンス変換コネクターを使って110Ω XLRコネクター
から75Ω 同軸(BNC) コネクターに変換して、75Ω同軸ビデオケーブルで伝送することをおすすめします。この場合
もケーブルの品質に依存しますが、通常約300mまで延長できます。
デジタルケーブルは、アンプラックのパッチ盤を介さずに、できるだけTXn 本体に直接接続してください。パッチ盤
を介すると、インピーダンスマッチングが取りにくくなります。
デジタル信号を複数のアンプに分配したい場合は、TXnのスルー出力でデイジーチェーン接続するか、外部機器
(AES/EBUカードを装着したデジタルミキサーやDMEシリーズなど)から分配することをおすすめします。パラレル
ケーブルで分配することは、インピーダンスマッチングの観点からおすすめできません。
DIGITAL (AES/EBU)
THRU
IN
リレーリレー
バッファー