User Manual

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Y-S3 スピーカシステムデザインガイド
直接音と反射音
500Hz
1kHz 2kHz
3: 周波数帯域ごとの音圧分布(中音域)
(左:Y-S
3
による計算結果、右:実測結果)
低音域における反射の影響
250Hz 125Hz 帯域での音圧分布を図 4 に示す。各図左側の計算結果では、対象
周波数帯域の音波の波長がスピーカ間隔に比べて十分長いことから、複数スピー
カ間の干渉による音圧分布上でのディップは認められない。一方、各図右側の実
測結果においては、音圧分布上で干渉による谷間が認められる。これは、スピー
カからの直接音と、壁面からの 1 次反射音による干渉が原因と思われる。低音域
においてはスピーカの指向性が広いために壁面への放射量が多く、また、壁面の
凹凸に比べて対象周波数の波長が長いために拡散効果が発揮できず、直接音と 1
次反射音の干渉が広い範囲に渡って均一に表れるため、このような分布の谷間が