User Manual

Yamaha Sound System Simulator Y-S
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取扱説明書 V3.1
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Atmospheric Condition
湿度(Humidity)、温度(Temperature)を入力します。これらの値は、音速や空気吸収係数に影響します。初期値
は、湿度 50%、温 20°C に設定されています。空気吸収による高域周波数成分の減衰を考慮して計算する場合は Air
Absorption チェックボックスをチェックします。
Precision
SPL 計算とコンター計算の精度をそれぞれ選択します。精度を低くすると、一部簡略化した計算を行うため、計算速
度は速くなります。設計検討段階では精度を低くして応答性を上げ、最段階で精度を高くすることで詳細な結果を
確認することができます。
Phase Consideration
周波数特性や音圧分布を計算する際に、位相干渉を含めた計算を行う場合には、Interference Sum チェックボックス
をチェックします。このチェックボックスをチェックしない場合にはエネルギー加算を行います。
Sound Source for Calculation
計算に使用する音源を Swept Band Noise または Full Band Noise から選択します。Swept Band Noise を選択した場
合は、バンドパスノイズが計算に使用されます。バンド幅は Aspect View で選択されている値となります。このとき
Graph に表示される全体レベル(Overall)は、帯域ごとのレベルのエネルギー平均値となります。Full Band Noise
を選択した場合は、フルバンドノイズが計算に使用されます。このとき Graph に表示される全体レベルは、各帯域の
エネルギー和になります。Swept Band Noise では、必要な SPL を参照しながら周波数特性を確認することができます。
複数の周波数帯で SPL 計算結果を平均することにより、簡単に全体の SPL を推測することができるので、設計段階に
おいて有効です。一方、Full Band Noise は、全帯域のピンクノイズとリアルタイムアナライザーを使った現場での
実測結果と比較する際に有効な方法です。
図:Sound Source for Calculation の設定によるレベルの違い
Swept Band Noise Full Band Noise
Graph Overall
Graph に表示される全体レベルの周波数帯域を選択します。初期値の周波数帯域は 20Hz20kHz となっており、リス
トボックスから帯域を選択します。音源が Swept Band Noise(前項参照)のときは、全体レベルは選択した帯域での
平均応答レベルを表します。音源が Full Band Noise のときは、全体レベルは、選択した帯域での応答をすべて加算
したレベルを表します。A 特性の聴覚補正の重み付けを行う場合は、A Weighted にチェックを入れます。このとき、
Graph Overall の数値表示の単位が、dBA と表示されます。
Peak Factor of Source Signal
音源の種類を SinePeak-to-RMS 3dB)、PinkPeak-to-RMS 6dB)、MusicPeak-to-RMS 10dB)から選択します。
Sine はピークレベルと RMS 3dB の差があり、また Pink 6dBMusic 10dB の差があります。ここでは実際の
Peak-to-RMS レベルを選択します。これらのレベルはクリップインジケーターやオートチューニング機能で使用され