User Manual

コンピューターミュージッククラブDeeにて
46 47
最後に
さて、このハンドブックを通して、MOTIF XSをより深く理解していただけたでしょうか。最終的に完成した楽曲が、
こんなに短い工程で作成したとは思えない完成度だったのに驚かれた方も多いことでしょう。ただ、ここで紹介した楽
曲制作方法は、MOTIFXSとCubaseAI4が持っている大きな可能性のほんの1つに過ぎません。
究極の音質を実現したボイス、楽曲作成のアイデア満載のパフォーマンス、アイデアを瞬時に楽曲の素材に変えるパフォー
マンスレコード、素材を自由自在に繋げられるパターン、使い勝手のよいソングなど、MOTIFXSは多くの可能性を持っ
ています。
これらの可能性は、Cubase AI4と連携させることでさらに大きく広げることができます。MOTIF XSの持つこの大き
な可能性を活かして、多くの皆さんがオリジナリティ溢れる音楽を数多く生み出されることを楽しみにしています。
筆者プロフィール  
米谷知己
有限会社ディプスの代表としてMIDIデータ制作に携わると共に、ライターとしてヤマハデジタル商品の製
品マニュアルの執筆を担当。これまでにMUシリーズ、EOSシリーズ、QYシリーズをはじめ多数のマニュ
アルを執筆、最近ではMOTIF XSのマニュアルを担当しました。また、大阪にてコンピューターミュージッ
クの専門スクールであるコンピューターミュージッククラブDee(http://www.dipss.com/dee/)を主催。会員
は200名を超え、大阪でのコンピューターミュージックの拠点となっています。さらに、同スクールのプロ
養成のための1年制コース「デジタルサウンドクリエイター専攻科」にて後進の育成にも力を注いでいます。
日本シンセサイザー・プログラマー協会(JSPA)理事。くらしき作陽大学音楽学部非常勤講師。著書に「リ
アルなMIDIの作り方教えます!」(ヤマハミュージックメディア)、「XGバイブル」(リットーミュージック)
などがあります。メールアドレス:kometani@dipss.com
ステップ6 CubaseAI4で曲を完成させる
MOTIFXSのマルチを修正する
7.MOTIF XSエディターのパート5の[ボイスネーム]欄(下図
①)をダブルクリックします。
8.ボイスライブラリーが開くので、[Bank]欄(②)をクリック
し、「NormalPreset7」の「53」を選択します。
以上で音色の設定は完了しました。
では、スペースバーを押して再生をスタートし、完成した楽
曲を聴いてみましょう。
 作成したデータを保存する
完成したデータをプロジェクトとして保存しましょう。プロジェ
クトで保存すると、MOTIF XSエディターの設定も含めて、
プロジェクトを構成するすべての設定が1つのファイルに保
存されます。
 プロジェクトを保存する
1.プロジェクトウィンドウのメニューバーから、[ファイル]
→[名称を付けて保存]をクリックします。
2.[名称を付けて保存]ダイアログが表示されるので、[ファイ
ルの名称]欄(①)で名前を入力し、[保存]ボタン(②)をクリッ
クします。
ここでは、ファイル名として「Club2007-Mix」を入力し、
[保存]ボタンをクリックしましょう。
保存したプロジェクトファイルを開く際には、あらかじめパ
ソコンとMOTIFXSをUSBケーブルで接続しておきましょう。
すると、プロジェクトファイルを開くことで、Cubase AI4
のデータが読み込まれると同時にMOTIF XSエディターから
MOTIF XSにデータが送信され、MOTIF XSの設定がプロ
ジェクトを保存した状態に自動的に戻ります。
これがスタジオマネージャーが実現するリコールです。
リコールを実現するためは、45ページの手順4,手順5の操
作で、あらかじめデータの送信方向を「PC→MOTIF XS」
に切り替えておく必要があります。