User Manual

8
はじめに
映画館にいるようなサラウンド空間を実現するためには、いくつものスピーカーをそろえ、リス
ニングルームのあちこちに設置するのが従来のマルチチャンネルサラウンドシステムの常識と考
えられてきました。その常識を打ち破り、煩雑なスピーカーの設置や配線といったネガティブな
要素を取りのぞいたのがヤマハデジタルサウンドプロジェクター「YSP-600」です。
YSP-600は、内蔵した2個のウーファーと16個の小口径スピーカーをアレー(格子)状に配置す
ることにより、スリムなデザインと大迫力のサラウンドサウンドを実現しています。
ひとつひとつの小口径スピーカーから出力される音声の遅延時間を微妙にコントロールすること
によって、小口径スピーカー全体でチャンネルごとに指向性の高い音声を作り出します(音声の
ビーム化)。ビーム化された音声の指向性(ビームの角度)は、遅延時間を変えることによって調
節しています。
フロント右(R)、フロント左(L)、サラウンド右(SR)、サラウンド(SLのそれぞれのチャンネ
ル音声に対して音声のビーム化を行い、投射されたビームはリスニングルームの壁に反射して視
聴位置に向かいます。そして、ビーム化されたセンターチャンネル(C)の音声を加え、5.1チャ
ンネルのリアルサラウンドを創造します。
これにより、まるでリスニングルームにいくつものスピーカーを配置したかのようなサラウンド
空間を実現します。
YSP-600の機能をフルに活用し、部屋いっぱいに広がるリアルサラウンドの醍醐味を存分にお
楽しみください。
視聴位置
仮想フロントスピーカー位置
仮想サラウンドスピーカー位置
音声ビームイメージ